九州で唯一の介助犬ユーザーの久原さんにインタビュー。
身体障害者補助犬(補助犬)は、身体障害者補助犬法の成立に当たって、新しく作られた言葉で、盲導犬・介助犬・聴導犬の総称です。特別な訓練を受けており、ペットではありません。
引用:補助犬について|特定非営利活動法人 日本補助犬情報センター (jsdrc.jp)
補助犬の中の一つである介助犬。盲導犬は街で見かけたことはありますが、介助犬は見かけたことがありません。九州では久原さんが初めて介助犬ユーザーとなっています。
まだ身近には感じられない介助犬を受け入れるまでのいきさつや訓練の様子、今後の介助犬を普及するための活動などいろいろインタビューしてみました。
今回はその感想を書きたいと思います。
イエローの毛色をしているサンちゃん。名前の由来は、太陽のSUN、山のさん、数字の3や、「もののけ姫」のサンなどいっぱいあります。元気な女の子だそうです。犬種はラブラドールレトリバーとゴールデンレトリバーのミックスです。
去年の12月に久原さんのところにやってきました。筋ジストロフィーという進行性の病気を抱えている久原さんは将来の不安のため、今の生活に変化をつけるため、介助犬を受け入れることを考えました。今のところ、まだ、物を拾うなどの介助は受けていないそうですが、将来的にはそのような介助をしてもらうそうです。
犬を飼うこと自体初めてだったというから大きな挑戦だったと思います。犬を可愛がる経験もなかったので、愛しい感情がわくかどうかも疑問に思っていました。
そこからのスタートでした。今では愛おしくてたまらない様子で、毎日甲斐甲斐しくサンちゃんのお世話をしています。久原さん自身が元気なうちに介助犬を受け入れることができてタイミング的によかったと思います。
介助犬は事前に介助犬として合格した犬を派遣するのではなく、ユーザーも一緒に訓練を受けて卒業試験を突破してから介助犬になります。
卒業試験はいつの間にか終わっていたそうです。ユーザーとして介助犬の潜在能力を引き出すためには日々勉強が必要だそうです。
介助犬がいることでいろいろと挑戦してみようとする久原さんに前向きな力を感じました。介助犬を受け入れる前はぼうっとして日常を送っていたそうです。介助犬の気持ちが分からず不安を感じることもありますが、お話を聞いている限り充実した介助犬ライフを楽しんでいるように見えます。
今回、インタビューをしてわかったことは介助犬は盲導犬よりも全国で浸透しているものではないということです。久留米市に問い合わせの電話をかけても、盲導犬と間違われてなかなか回答を得られなかったそうです。
まずは、介助犬がどういうものなのか知ってもらうことが大事だと久原さんはおっしゃっていました。そのうえで自分も介助犬と一緒に暮らしてみたいと思う人が増えて、そういう人に情報が届くようにしなければならないともおっしゃっていました。
そして、介助犬を育てるお金が少ないと介助犬は普及しないのではないかとも考えていらっしゃいました。訓練士も少ないようです。
久原さんは介助犬を受け入れる前よりも受け入れた今の方が生き生きと元気になったと周りの人は言っています。まるで子育てをしているように生活は介助犬中心になりました。介助犬とともに叶えたい夢は秘密だとおっしゃっていました。これからいろいろなことができるようになると思います。まずはいろんなところへサンちゃんとお出かけしたいそうです。介助犬を受け入れられる施設などが増えていくといいですね。
↓こちらでも記事を書いています。興味のある方は読んでみてください。