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No.14 地元の地理と歴史シリーズその6 「森河内のお地蔵さんたち」

 森河内にあるお地蔵さんはいったい何体お祀りされているのかご存知ですか? なんと、、、6か所に10体のお地蔵さんが祀られています。簡単に紹介していきます。

1、圓通寺さん横のお地蔵さん
お家の壁についています。お家の方の管理なのでしょうか。


2、宝林寺さん裏あたりのお地蔵さん(2体)
 細い道を左専道方面へゆく道に祀られています。左側のお地蔵さんが福徳地蔵尊と言うそうです。右側のお地蔵さんは、管理してくださっている近所の方がおっしゃるには、川から流れて来たお地蔵さんで、上半身しかないそうです。だから福徳地蔵にもたれかけている、とのこと。

福徳地蔵尊(左)と、流れて来たらしいお地蔵さん(右)


3、岡本医院のそばのお地蔵さん(2体)
 延命地蔵尊と言うそうです。向かいのお家の方がよく手入れをして下さっていました。左側の座っているお地蔵さんも特徴的ですね。帽子をかぶっているかのように見えます。

延命地蔵さん(右)と帽子をかぶったようなお地蔵さん(左)

4、美好湯のそばのお地蔵さん
 三福地蔵尊です。こちらもいつも奇麗に管理されていますよね。

三福地蔵尊 いつも開けられています

 5、ヨコハタ酒店の向かいのお地蔵さんたち(3体)
 愛宕地蔵尊(左)と、子安地蔵尊(右)あとちいさなお地蔵さんがそばにあります。愛宕地蔵は、右手に錫杖、左手に宝殊を持ち、馬に乗って甲冑をつけていることがとても珍しいため、しばしばテレビで紹介されるそうです。勝軍地蔵と言うそうで、台座に宝暦十一年(1761年)とあるようです。

愛宕地蔵尊
子安地蔵尊ととなりの小さなお地蔵さん

6、森河内幼稚園内のお地蔵さん
 一番の穴場で知らない方が多いと思いますが、森河内幼稚園の中にお地蔵さんがあります。残念ながら、園関係者でなければ見ることはできません。園長先生は子どもを守る菩薩さんだからお地蔵さんを祀っています、と仰っていました。毎年、地蔵盆祭りとして、8月下旬に子どもたちが盆踊りをしています。

幼稚園のお地蔵さん

ざっと配置を見るとこんな感じです。

 すべてご存知でしたでしょうか?
 お地蔵さんを散歩コースにしてるよ、という方もいらっしゃいます。これも楽しいですね。以上で、今回の紹介は終わりです。


【おまけ】地蔵さんってなんなん

 浄土真宗の本尊は阿弥陀如来ですので礼拝対象にはなりませんし、私には専門外ですが、多くの方に親しまれている菩薩様ですね。正式には地蔵菩薩。
 
 有名なのが、賽の河原地蔵和讃で描かれるお地蔵さん観です。幼くして亡くなった子どもが、賽の河原で石を積み上げ(仏塔を立てるイメージ)、功徳を積もうとしている。しかし、鬼がやってきてそれを崩してしまう。父恋し、母恋し、と苦しむ子どもの元にお地蔵さんが現れ、その子を抱きかかえ救ってゆく、というものです。だから、子どもを護る仏様(菩薩様)といわれます。
 
 他に地蔵菩薩は六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天)の世界を巡りながら、多くの苦しむ衆生を救っていく、とされています。だから、墓地では6体のお地蔵さんが並んでいるようです。
 
 何となく、お地蔵さんが親しまれた理由がわかるような気がします。仏教にまつわる仏様、菩薩様はたくさんいらっしゃいますが、お地蔵さんはそれこそお寺と同様に、コンビニエンスストアより多いかもしれませんね。 
 
 今回は以上。次回の本シリーズでは街道の話をしたいと思います。まずは放出街道(剣街道、左専道)です。




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