柔整国試に向けた勉強法 2024/03/04
第32回 柔道整復師 国家試験お疲れ様でした。私の活動を今年の1月から始めましたがまだ、自分の自己紹介をしていませんでしたので、自己紹介と勉強法についてまとめてみました。一年後の第33回 柔道整復師 国家試験を受験される方、専門学校に入学される方で勉強法について悩んでいる方の記事となっております。
自己紹介
私は、社会人経験をしてから柔道整復師になったので社会人時代からお話させていただきます。
高校卒業後、現場監督→土方(どかた)と肉体労働者をしておりました。その時に腸脛靱帯炎となり接骨院に通い始めたのが柔道整復師を目指すきっかけとなりました。
幸いにも自分の住む街に専門学校があったので夜間部へ進学しました。当時から一人暮らしをしていたので昼間は、トラック運転手で深夜は、コンビニバイトを掛け持ちしなんとか生計を立てながら通っていました。
正直、時間はありませんでした。そんな私だからこそ効率のいい勉強法を模索し見つけることができましたので、この記事でご紹介させていただきます。
効率のいい勉強法
効率のいい勉強法の「効率がいい」とはなにか?
私が思う「効率がいい」というのは、いかに早く記憶に定着させるかだと思っています。問題を解いていて間違えるときのパターンは、大体3つです。
全くわからない(知らない)
忘れた(やった記憶はあるが思い出せない)
単純なミス(読み間違え、付け間違え)
この3つではないでしょうか?やったのに忘れてしまって間違えるのはとてももったいない。まずはそれを減らすことが点数アップには大切です。記憶に定着させるためには、インプットとアウトプットが基礎になります。そこに+αのちょっとしたコツを知っておくことで記憶の定着度が格段に上がります。
インプットのやり方
具体的なインプットのやり方としては、2つです。
教科書を読む
索引を読む
勉強に近道はありません。とにかく教科書を読んでください。成績の悪い学生の教科書を見てみるとほぼ新品同様です。しかし、成績上位の教科書はボロボロだと思います。
アウトプットのやり方
具体的なアウトプットのやり方としては、4つです。
問題を作る
まとめを作成する
口頭試問を行う
過去問を解く
ほかの柔道整復師さんや先生と同じ内容だとは思います。作問をするのが1番効率がいいです。なぜ、作問が1番効率がいいと言い切れるのかというと問題形式が4択という形式なので、出題される場所が限定されやすいからです。
過去問を解くは、インプットなのかアウトプットなのかわかりませんでしたのでアウトプットの書きましたが、過去問は記憶に定着しているかの確認のために解くだけで十分です。
でも、どうやって問題を作ればいいかわからない。問題なんて作れないよ!という方はいると思います。私も当時、クラスメイトに問題を出し合おうと持ち掛けたところ問題の作り方がわからないと言われました。なので、私の作問のやり方もご紹介します。
作問のやり方
いきなり問題を作れと言われてもすぐできないと思いますし、めちゃくちゃ時間がかかるのですぐに挫折すると思います。なので、問題を作る上でのポイント・コツを伝授します。
要点が複数あるところは、4択にしやすい
例外をみつける
言い回しを言い換えられるところ
4択問題という性質上、選択肢を4つ作らなければなりません。そのうち、正しい選択肢を1つと誤った選択肢を3つを作らないといけないので、教科書の中で要点が4つ・3つ並んで記載してるところがあれば、そこを出題したくなりませんか?実際のテストや国試も同じです。
例えば、スカルパ三角を構成するのは、鼠経靭帯・長内転筋・縫工筋です。と記載されてたら、問題にしやすいですよね?こういうところを探すように教科書を読むとおのずと問題を作れるようになります。
次に例外を探してみましょう。膨大な情報をいろいろな要素ごとまとめたとき例外が出てきます。例外が見つけられたら間違った選択肢3つと正しい選択肢1つのパターンで作問しやすいです。
例えば、前腕~中手筋までで「外転」とつく筋肉を抜き出すと長母指外転筋・短母指外転筋・小指外転筋の3つが出てきます。それぞれの支配神経をまとめるとこうなります。
長母指外転筋:橈骨神経
短母指外転筋:正中神経
小指外転筋:尺骨神経
こうすると、長母指外転筋は橈側にあるのでそのまま橈骨神経で小指外転筋は、尺側の筋なのでそのまま尺骨神経だとわかります。短母指外転筋のみ橈側なのに正中神経支配なのが例外となり、そこが出題されやすいと予想できます。また、この知識がたとえ違う問題だったとしても活用できるので作問が効率的だということもわかるでしょう。
4択問題のうち、文章で出題されるときもありますね。文章の時は、いかに言い換えができるかを探しておくといいでしょう。
例えば、肘関節後方脱臼の症状で「前腕が短縮してみえる」と記載があります。それを「前腕が短縮している」や「上腕が短縮しているように見える」のように間違った内容に言い換えしやすいですよね。これは、正しい内容から誤った内容に言い換えてるパターンです。
言い換えのパターンとしては、もう一つあります。正しい内容を正しいまま言い換えるときです。例えば、「前腕が短縮してみえる」を「前腕の仮性短縮」と言い換えたらどうでしょうか?内容は正しいままで言い換えてますね。
このように作問をする視点(出題者の視点)で教科書を読むことでポイントが見えてきて、なぜ出題されやすいのか理由までセットになることで記憶に定着しやすくなります。あとは、記憶に定着しているかの確認として過去問を解くや、友達同士で口頭試問、教科書の索引を読むを行うといいですね。
やってはいけない勉強法
いま、1~2年生の方や国試に落ちてしまった方で成績が上がらない人はこのような勉強法をしていませんか?
過去問を解くだけで解説を読まない(教科書を読まない)
過去問の選択肢だけを丸暗記
ひたすら写経
教科書がアンダーラインだらけ(長いアンダーライン)
過去問を解きまくることで、なんとなくこれが答えっぽいと覚えて解くこともできるとは思います。しかし、国試が難化した場合に全く歯が立たない・記憶の定着が悪いのでやらないほうがいいです。せめて、解説や教科書を読んで理解を繰り返さないといけません。
勉強法として写経は、かなり昭和チックな方法で学校の先生の中には、写経をやらせる先生もいるかと思います。しかし、写経は手で覚えるだけで頭には残らないので言い換えられた問題には対応できないので効率がいいとは言えません。時間がかかる割に得られるものが少ないのでやらないほうがいいです。
教科書を読んではいるがアンダーラインでびっしりなんて人は、要点がわかっていない。びっしりだと教科書を読み返しても全文を読み返すだけなので引いてある意味がないです。アンダーラインを引くのであれば最小限にとどめましょう。見返したときに読みやすい・目に留まりやすいようにするのがポイントです。
例えば、これと
これを比較するといかがでしょうか?
このように全文と要点のみをチェックしたときの読みやすさが違いませんか?後から消せるようにフリクションタイプの蛍光ペンを使うのがおススメです。
学年別やるべきこと
一年生 前期
もともと勉強が好きな人や得意な人は少ないと思います。私も社会人経験をしてから入学したので勉強なんてしばらくしていませんでした。なので、一年生の前期は、勉強する習慣をつけるために毎日30分でもいいので教科書を読みましょう。科目はなんでもいいですが、解剖学がおススメです。なぜなら、筋肉や骨の漢字が読めないのと基礎的な知識となり絶対に必要になるからです。
一年生 後期
後期になれば、少しずつ本格的な解剖学・生理学・柔整の勉強が始まると思います。この頃から作問を取り入れるといいでしょう。作問はなれるまで時間がかかりますし、手間暇がかかるので早めに取り掛かることをおススメします。実際に私が作問を始めた時期は、一年の後期からでした。解剖学のテストで50問が出題されるところ、300問作問したら満点をとれました。
二年生 前期
引き続き教科書と作問は、続けてください。ただ、主に行う科目があります。それは解剖学・生理学です。特に骨・筋と生理学の基礎です。なぜならば、柔整理論で骨片転位や軟部組織損傷で骨・筋の知識が重要になるからです。実際、成績下位の学生ほど骨・筋の知識は不足したまま柔整の勉強にないるので授業での理解度が低いです。大体、この時期から成績上位と下位の差が日に日に明確になっていきます。
私は、二年の前期をすべて使って筋肉の勉強を行ってました。教科書の基地停止神経作用の表を下敷きに加工したり、単語カードを作ったりしてました。
生理学の基礎は、おそらく一年生の時に履修すると思いますが、本番は三年の3月ですからそれまで何もしないで記憶しておくために、2年次からコツコツ復習をするのが重要です。
二年生 後期
私がいた専門学校では、二年生までの授業でほぼすべての科目を履修します。三年生になって新しくやる科目は、公衆衛生学とリハビリテーション医学だけでした。なので、二年生終了時で国試合格できるレベルまで引き上げたいところです。やっておくべき内容としては、作問と復習です。
三年生 前期
この時期に一度直近の国試を解いてみてください。順調に勉強ができていればこの段階で合格ラインに到達していてもおかしくありません。また、現状から合格との差がわかることで、どのように対策すればいいか明確になるからです。
実際、私が解いてみたら合格ラインには届きませんでしたが、必修39/一般134(173点)を取っていました。三年生は、就活や認定実技試験、卒業試験と忙しい時期でもあり、授業ではほとんどこれまでの復習になるので、最後の一年間で仕上げるつもりで行きましょう。
三年生 後期
まず、やるべきことは認定実技試験の対策です。学校で用意してくれたカンペや台本があると思いますが、イチから自分で作成しましょう。なぜなら、認定実技試験の内容がそのまま必修の内容になり、認定実技試験が終了したらすぐ卒業試験に入るところが多いからです。この時期から、ピリピリしてきますから、早めに行動しておくことで心にゆとりが持てます。
おススメの文房具
使ってみてよかった文房具をご紹介します。
万年筆
おススメのメーカーは、「LAMY」です。万年筆は、さらさらと書きやすいのでストレスなく勉強ができました。あと、かっこいいです。LAMYの万年筆を張っておきます。
無地のノート
まとめるときや考えるときは、ノートにメモ書きしながら行っていました。最初は、横線のあるタイプを使ってましたが無地の方が使いやすかったです。ノートにきれいにまとめるというより、メモ書きや作問するときの思考の作業場のようにつかってました。
色鉛筆(多色)
色分けしてまとめるときにつかいました。色鉛筆の利点としては、滲まないし色の濃淡も使い分けることができる。筋肉に色を付けて覚えるなど塗りつぶしたときに色混ざりがないしきれいにできます。
フリクションの蛍光ペン
間違っても消せるからフリクションがおすすめ
おすすめの参考書
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