歴代最高かつ最低かつ最高と思われる年下男と別れた女の徒然24
ほんとうは、実家に帰るときにきちんとつたえようと思っていたけど、
顔を見たら言えなくなってしまう気がして、仕事の休憩中に用事の電話をした流れでつたえてしまった。
母はどんな顔をしていたんだろう。電話からは当然知ることはできないし、間だとか息遣いもなんにも感じとれなかった。
でも多少なりとも混乱はさせてしまっただろうから、自分のためにはもちろん、周りのひとのことも考え、はやめに病院に行っておこう。
こわいけど、知るしかない。
徒然24
はじめて会ったときにわたしが好きだと言っていたお茶を迎えにくる途中に買ってくれてた彼。
「車に乗ってもらえないかと思った」
運転しながら彼はそう言った。
このときにつよく思ったわけではないけれど、
わたしがいま抱えている不安なきもちは
彼からなにかを言われたり、実際になにかを見てしまったり、そういうことではまったくないのだから、
目の前にいる彼を信じてみよう。信じてみないと、とつよくではないけど、やわく、思った。
家に向かうで大丈夫?と彼に聞かれ、同意する。
すこしずつ彼の家に近づく途中で切り出すことにした。
「話したいこと、聞いてもいい?」
わたしが切り出そうとした瞬間だった。
彼はとなりから伺うように呟いた。
膝の上にのせた両手にちからが入る。
グッとにぎり、わたし緊張してるんだ…と思ったら、逆になんでも言える気がした。
わたしが彼につたえたかったこと。
考えることが苦手なわたしがたくさん考えて彼につたえたかったこと。