原付で事故を起こしてしまった

バイクで事故を起こしてしまった。その時のことを書こうと思う。

その日は、ソサイチ(サッカーとフットサルの中間)の大会に出場するため、意気揚々と出かけていた。この日のために、夜中に石橋公園で集まり、けっこうしっかり戦術のこととか具体的な練習を週3くらいで行い、気合い十分だった。夕方から開始だったので、お腹が減らないよう二郎系ラーメンで気合いをいれ、前日のお酒が少しでも残らないようにサウナに向かっている途中だった。交差点で止まり、前の車が発進したのを見て自分も原付を走らせた時、目の横に公園が見えた。


(あれ、あんなとこに郊外のマックについてそうな公園あったっけーてかマックできたり?公園と言えば練習頑張ったなー今日頑張るぞ)

体感2秒くらい、思索にふけった直後、目の前には左の業務スーパーに入るためにとまっていた車が2メートル前にせまっていた。横に逃げる、原付から手を離して後ろに飛ぶ、そもそも前を見る、今なら色んな対処法が思い浮かぶが、その時の僕はなす術もなく前の車につっこんだ。
そこからのことは、思い出したくもないが、絶望そのものだった。いきなり視界が空になり、色んな人の声が聞こえ、血の匂いがした。ガラスに突っ込んだため、打撲的な痛みはなかったが、血が止まらないこと、そしてしばらく経って気づく、右目の視界が全くないことに、恐怖がとまらなかった。
通行人の方に助けていただき、止血用のティッシュをくれる人、昔看護師だったおばさまに介抱していただき、人の温かみを感じた。しかし、同時に感じた情けないやら、恥ずかしいやら、然るべきそれらの感情が霞むほど、その時はこれからの自分に関する不安でいっぱいだった。体の痛みもなく、意識もはっきりしていたため、しきりに僕はおばさまに自分の右目がどういう様子か聞いたのを覚えている。その後救急隊が到着し、救急患者として僕は阪大病院に運ばれていった。

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