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【ギャラリー冬青 写真展】2024年10月期 竹谷出
ギャラリー冬青 10月期 写真展
竹谷出 写真展
眼 歩く 1990 – 2023
会期:2024年10月4日(金)~ 10月26日(土)
11:00~19:00 日曜・月曜・祝日 休廊 入場無料
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Copyright (c) Izuru Takeya All Rights Reserved
<作家の言葉>
「過ぎ去った沢山の時間。それらの時間を振り返る時、少しはその時間の置かれた意味が分かるような気がしてきた。予期できない、計算できないことを期待しながら歩き、シャッターを押してきた。様々な動きがリセットされたような気配、清々とした匂い。或る日の山里の早朝、刻々と変わる空の表情、蜘蛛の巣に朝露、車に轢かれたタヌキ、高い空をゆっくり動く点々。大気のゆらぎ光の移ろいを皮膚に受けとめ、八百万に囲まれ包まれているような一体感に、全身の細胞が活性化されるような感覚。こういう感覚が新しいものを見たいという衝動を支えているような気がする。歩き始め、歩き回るといつか何かを見つけることができる。」 (写真集あとがき)
この度、そのようにして撮ってきた写真を様々な方のご協力を頂き、まとめることができました。47都道府県別に、「にほんのかけら」2017と「影泥棒」2020に未収録の写真を、個人的であり普遍的、写実的であって抽象的、昔であり今、そんなことを頭において土地の匂いを思い出しながら500枚を選びました。手に取って頂けたら幸いです。
今回は「眼 歩く 1990-2023」から選んだイメージを、ブロムオイルという1900年代前半に行なわれていた手法で作ったプリントを展示します。ここ十年私がやっている様々な古典写真印画法を使うという試みのひとつで、昨年見た安井仲治の写真展で興味を持ったのがきっかけです。ゼラチンシルバープリントの金属銀を漂白して除去し、残った硬化したゼラチンに油性インクを叩きつける。硬化の度合いによりインクの付き具合が違い、水につけると水と油の反発作用で画像が現れてくるというものです。印画の独特な風合いを楽しんで頂けたらと思います。
竹谷 出
<作家略歴>
竹谷出 Izuru TAKEYA
■主な個展他
1967 広島生まれ
1989 アフリカ12ヵ国を1年かけて旅したのをきっかけに写真を撮り始める
1991~1998 中国を計7回延べ8ヵ月間旅し、撮影
1996 「路過的人」Passersby ニコンサロン(東京銀座)
1997~2001 韓国を計11回延べ9ヵ月間旅し、撮影
2002 「路過的人」Passersby 韓国編 ニコンサロン(東京銀座)
2009~2016 「にほんのかけら」Ⅰ~Ⅴ コニカミノルタプラザ(東京新宿)
2018~2019 「光の庭」Wandering in the light : Photosynthesis ギャラリー冬青(東京中野)
2020 「陰(ほと)の中」にほんのかけらⅥ ギャラリー冬青(東京中野)
「破光野草図」ギャラリーカメリア(東京銀座)企画・山内舞子
「影泥棒」NICHE GALLERY(東京銀座)企画・アトリエシャテーニュ
2021 「路過的人 Passersby in China 1991-2012」ギャラリー冬青(東京中野)
2022 「かそけきもの」アルビュメン・カリタイプ・サイアノタイプ・カーボン
プリント JCⅡ フォトサロン(東京半蔵門)
「モノクローム 2020-2022」ギャラリー冬青(東京中野)
2023 「にほんのかけら Ⅶ‐福島」ギャラリーいわき(福島いわき)
2024 「鼎」ハートフィールドギャラリー(名古屋)
■写真集
2017 「にほんのかけら」Wandering in Japan 冬青社
2020 「影泥棒」Shadow Thief 99 Profiles 冬青社
Website:https://www.takefoto.info/