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【八重山 五日目②】最北端を制し 島おでんで夜は更けて
石垣島に戻り美崎牛本店の焼き肉ランチ。
食後は満腹になりつつもあてのない島内ドライブに出かけることに。
■険しいぜ! 最北平久保崎への道
旅の三日目はフェリーターミナルのレンタカー店でクルマを借りたのだけど、これがまた運転中に火を噴いて爆発すんるんじゃなかってくらいのオンボロ車で運転中は気ではなかった。
けれど、今日は事前に予約していたタイムズのシェアカーなので“安心感”が違う。
自分はタイムズのシェアカー会員で、数年前に石垣島に来た時もクルマを検索したところ、当時は空港にしかシェアカーの設置がなかった。
けれど、今回は市街地にいくつかの設置スポットが増えていてかなり便利になった。
(三日目は空車が無かった)
ただでさえ原油高の世の中で、さらにコスト上乗せの離島価格ガソリンの給油代にビクつくこともない。
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クルマを借りたと言ってもとくに目的地はない。
川平湾もすでに行っちゃったしなぁ~…ということで、ただひたすら最北端を目指して走ってみることにする。
最北端はもう十年以上も前に行ったきりなので久々だ。
ドライブ・ルートは極めて単純で、国道390号をただ北上するのみ。
平得から大浜~白保と集落を通過し、新石垣島空港を横目にさらに走り続ける。
空港より北は観光客もほとんどおらず、地元島民の生活道路という感じで車検が通ってるんだか通ってないんだかわからないようなボロ車がノロノロ走っていたりする。
(追い越し禁止区間なので迂闊に追い越すと捕まる)
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途中、得体の知れないトリだの野生動物の轢死体に「ヒィッ!」と悲鳴を上げること複数(けっこう多いんだコレが)。。
どうにか最北端の平久保集落までやってきた。
カーナビを盲信して変な道に入り込むと一大事で、農道というかもはや獣道というか。
サトウキビの生い茂る狭くて細い未舗装の道に案内されてしまう。
サトウキビの葉が車体にガサガサこすれて、どんどん縁石にも乗り上げる。
最近のクルマは馬鹿正直に敏感なので“ビー!ビー!”とけたたましくアラートが鳴り「接触しました!接触しました!」と注意してくる。
「う…うるさい!それどころじゃない!」(涙目)w
地味に命がけのドライブとなってしまった。
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ようやく平久保崎灯台に到着。
ほんとに久々に来たけど、こんなに遠かったっけというくらい遠かった。
展望台からは右に太平洋、左に東シナ海が広がる絶景。
石垣島といえばエメラルドの海を想起しがちだけれど、ここは“みんが知ってる石垣島”のマリン・リゾートとは異なり、なかなかワイルドな場所だ。
ここに限らず、岬に立つと何故だかちょっと寂しい気分になるのは私だけだろうか…。
■イーストチャイナシー連泊いいかも
石垣島の最北端を極めたあとは、来た道をひたすら引き返し石垣市内へ。
気が付けば早いもので今夜で滞在の最終夜。
この日は離島ターミナルに近いイーストチャイナシーに宿泊。
いつもホテルの前を素通りするので存在は知っていたけれど、宿泊するのは初めて。
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そこそこ年季の入った建物で、さらに潮風も全面に受けるのでところどころ設備もガタついてはいるが、客室は広くオーシャンビューで快適。
いかにもマリンレジャー目的という感じの旅人が出入りするのを以前から目撃していたので、たぶん長滞在している人も多いのだろう。
ホテルというよりもマンションの一室という感覚で、これはこれで良い。
まずは缶ビールを空けつつ、久々にPCを開いて日中に舞い込んでいたいくつかの仕事をこなす。
「ワーケーション」最高。
いや、実際にはワーク1:バケーション9だけど。
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くつろいでいると館内放送で「まもなく美しい夕陽が沈むのでご覧ください」とご丁寧に案内があり、どれどれと缶ビール片手にバルコニーに出てみる。
おぉ~、いいね。
昨日の離島で観た夕陽とはまた違った美しさだ。
眼前はフェリーターミナルの出船入船、その向こうに燃えるような夕陽が沈んでゆく。
なんともありがたい景色で寿命が延びそうだ。
■私、常連じゃありませんでした(笑)
そして夕陽もほどほどに夜な夜な繰り出す夜の街…。
この日は土曜日とあってさすがに混む店が多かった。
なにも計画せずに店へ行くと断られること数件。
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けっきょく、いつもの『源 美崎店』。
それなりに混んでる割に、なんだかんだここはいつでも入れてくれる最後の砦だ。
刺身や島料理などを肴に島酒を飲む。
地元客も多いが、やはり飲むのはビールかハイボールで、島酒を飲んでるのは島外の人間ばかりだ。
勿体ない…。
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そして行きつけの店にも顔を出しておこうと、島おでんの店へ。
ここはコロナ前から八重山に来るたびに必ず立ち寄っていた店で、今回は旅程と定休日の都合でなかなか行けずじまいで、最終夜の訪問となってしまった。
ボトルを入れて何度も通っているので、すっかり馴染み客のつもりで、
「ママ、お久しぶりー!」と声かけると、「あい、兄さん誰だったかね?(真顔)」の塩対応。
「あ、あはは。嫌だなぁ、僕ですよォ」
「だから、誰ね?(真顔)」
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えー、気を取り直して…。
ここの島おでんはお気に入り。
島一番の繁華街である美崎にも有名な島おでんの店があるが、そこはもう完全に観光スポットとなり価格も強気。
その点、まだここは地元らしいローカルな雰囲気が漂って居心地が良い。
ソーセージ、ロールキャベツ、それにテビチが絶品!
さらに2つほどおかわりもした。
んー、玉の露との相性もたまらない。
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そして八重山最終日の夜も更けてゆく。
ママを中心に常連客同士の会話が楽しい店だ。
今回は一度しか訪れることができなかったけれど、本当は島酒のボトルをキープして連日通うという使い方が一番。
それができなかったのが心残りだった。
(六日目に続く)