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soeji
【毎週ショートショートnote】ユニーク輪唱
イカす歌詞、なんてのは思い浮かばないもので。評判が上がると気になって余計にそうだ。こういう時は馴染み深い歌を歌うと出たりする。
「かえるの歌が~」
そういう時つい出る歌だ。童謡にも選択肢があるのに、どうにもこればかりで。
「かえるの歌が~かえるの歌が~聞こえてくるよ~聞こえてくるよ~」
一人輪唱、結局かえるの歌がクワックワッ、と単純反復。カエル、カエルはガマ、ヒキガエル、電気実験、村上春樹、天敵は蛇。
「かえるの池に~ガラガラヘビが~」
待った、カエルの池にガラガラヘビは来ないと思う。
「ぐわーッ ぐわーッ ぐわーッ ぐわーッ」
そうか、歌も死もそこには叫びがあるわけだが、そいつがどうしたってのか。
「ゲロゲロゲロゲロ……」
あらら吐き出してしまった。毒ヘビは好きで命を奪わない。死は残される側も残させる側も過酷が伴う……
そうだ、死を日常にしていたある都市の屋台で、生の幸福を感じ取ったタコスの味、あのコントラスト。あれが良い。素朴に、しかし遠回しに遊ぼう。
YMOが分からなかったのでヘビと音楽を入れながら裏お題でふざける。