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塞ぐ 4話

遥:あっ

○:・・・

遥:そういえば今日部活休みだった!笑

女:そうなの?

遥:うん!

彼女の目には僕は写っていないみたいだ

○:(期待したのが馬鹿だったな)

今日も話せるかもという期待を捨て目的地を変更する

…図書館

?:返却ですか?、、なんだ○○か

○:なんだってなんですか久保先輩

久:この「なんだ」はガッカリの「なんだ」だよ


この人は一個上の久保史緒里さんだ

僕が学校でまともに話せるもう1人の人物だ

○:僕見てガッカリするのやめてください

久:はいはい

この先輩は僕に対してずっとこんな感じだ

初対面でため息つかれたときは

何だこの人と思ったが

よくよく話してみたら性格が似ている感じがして

まぁ普通に話せるくらいにはなった

久:今年は何委員に入るの?

○:一応図書委員を希望しときました

久:また一緒かよ

○:不満なんですか?

久:別に

時々何を考えてるのか分からないような返事をする先輩だが

聞いたことにはしっかり答えてくれるしいい人だ

○:これお願いします

久:ここで読んでくの?

○:今日はバイトあるので

久:そっ

今日もいつも通り素っ気ない

○:今年も委員一緒になったらお願いします

久:はーい


去り際に見た先輩の顔は少しだけ笑顔にみえた

…バイト先

僕のバイト先あんまり人気のない喫茶店だ

これを言うと店長に怒られるから絶対言わないけど

ほぼ立ってたら時間が終わる楽なバイトだ

ちーん🔔🔔🔔

○:今日もよろしくお願いしまーす

?:今日も頼んだよ✋とりま掃除からよろしく

○:はい



うちの店長は人使いが荒くて、時々怖いが美人だ

橋:髪の毛あげてきてねー

○:言われなくても上げさせてもらいまーす

僕は前髪が長く重めのため、バイト中は前髪をあげることを義務かされた

、、、準備中

橋:やっぱしその方がいいね

○:はーいありがとうございます

橋:嘘ついてると思ってる?

○:はい

橋:くいぎみにへんじするな!

そう言って頭にチョップを食らった

○:マスターは冗談ばっかり言うから信じてないです

橋:あっそ、さっさと働きな

○:掃除しまーす

店長とは姉の紹介で知り合った

姉と店長は仲がいいらしく、姉妹のような関係らしい

初めて会った時はやっぱり緊張してしまったが、1年も経てばすっかり慣れてまるで姉と話してる時のような会話のリズムになっていた

、、、バイト終了

○:お疲れ様でした

橋:そういえば明日から新しい子入るから

○:えっ、、(聞いてない)

橋:言ってないから

○:心読むのやめてください

橋:さすがに読めないよ笑

そう笑っているがほんとに読まれてるんじゃないかと思う瞬間がこれまでも何回もあった

○:誰ですか?

橋:ないしょ〜

○:可愛くしてもダメですよ

橋:三十路をからかうのもたいがいにしときな

○:確かにマスターは可愛いってより綺麗ですもんね

そう言うと店長の頬が赤くなったような気がした

橋:さっさと帰れ!笑

○:僕が乃木高ってバレたら怒りますからね

橋:やれるものならやってみ笑

この人には敵わないので諦めて帰宅しよう

店長は相変わらず笑顔で手を振ってくれているが

もう既にうるさくなってきた心臓を静めるためにイヤホンを耳にねじ込む

○:はぁ〜

ため息を吐くのは良くないと聞くが

深いため息を吐くだけで自分の心をコントロールできるならいくらでも吐こうと思う

○:バイト誰だろ

その呟きは春風とともにどこか遠くに吹いていってしまった


…to be continued


あとがき

塞ぐ4話どうでしたか?
賀喜さんと会話させたくはあったんですが、廊下で話しかけるのは○○らしくないのでね今回は失敗に終わりましたね
久保さんみたいな先輩が居たら図書館に居座っちゃいそうですね
橋本さんがバ先の店長なら毎日バイト行く自信があります
○○の姉も登場予定なので楽しみにしててください
次回は○○のバイト先の新人との話メインでやっていきます
誰なんでしょうね??
今回も読んで頂きありがとうございます

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