創作SS:二人の栗の出会い
表紙画像は山根あきらさんのお題の画像①をスクショした画像です。
Geminiの創作SSです。
創作SS:二人の栗の出会い
「うむ、この眺めは格別だな。」
太い横柱の上、秋の澄んだ空を背景に、茶色くて丸い栗が片手を腰に当て、満足げに語った。
「そうね、秋空の下、こうして日向ぼっこできるなんて、贅沢だわ。」
隣にいた、もう一つの栗が頷く。少し小ぶりで、顔にはちょっぴりおませな表情が浮かんでいる。
「ところで、君の名前は何と言うんだい?」
「私は、ぐり子だよ。君は?」
「私は栗之助。よろしくね、ぐり子。」
二人は自己紹介を交わし、たちまち打ち解けた。
「ぐり子、あの下の道を行く人たちはどこへ行くんだろうね?」
栗之助が、遠くの人々の姿を指差す。
「さあね。でも、きっと楽しい所へ行くんだろう。私たちも行ってみたいね。」
「そうだね!でも、今のところはこの柱の上で、のんびり過ごそうか。」
二人は再び、秋の空を眺めた。
「栗之助、もし人間に拾われたら、どうなるんだろうね?」
ぐり子が、ふとそんなことを口にする。
「それは、きっと面白いことになるだろう。お菓子になったり、料理に使われたり…。」
栗之助は想像力を膨らませ、楽しそうに語る。
「えーっ!そんなの嫌だ!私は、君といつも一緒にいたいよ。」
ぐり子が、栗之助に抱きつく。
「私もだよ、ぐり子。永遠に、この柱の上で君と一緒にいたい。」
二人は、そう誓い合い、秋の穏やかな午後を過ごしたのであった。
おしまい
山根あきらさんのお題でした。
最後まで記事を見ていただき、ありがとうございました。