元土木技術者として埼玉八潮の道路崩落事故を思う
なんとも痛ましい事故である。道路の穴に落ちたトラック運転手がいまだみつからない。陥没エリアは広がる一方で収拾のめどがたたない。早く運転手が見つかることを祈るばかりである。
当初の報道の段階では、運転手も確認でき、すぐ救出できるかに思われた。ところが、穴がどんどん大きくなり、陥没エリアが拡大していった。救助は当然のことながら、消防が動いた。現状を見て、救出計画を立てたと思われる。今までの経験から言って、陥没エリアは広がらないという前提だ。しかし、違った。もともと関東平野は海だった。地盤が軟弱すぎたのだ。そして、地下に地下水が流れている。地盤がしまっていないところに、水の流れ道ができ、陥没エリアが広がったと思われる。下水管設置の時に地盤調査はしていると思うが。下水管の下の地盤調査で上はあまりやっていなかったのではないか。都市ではどうしても、地下の利用が多くなる。地震のこともあるし、新たな視点が必要と思われる。
これからインフラの老朽化が問題となってくる。今までは新しくつくることに、力を入れてきたが、これからは、コストのかからない維持メンテナンスを考えていかなければならない。