気づけば自分が一番使えないやつだった♯10

こんにちはあるいはこんばんは。
モルスケです。

皆さんの職場に
「この人使えないな〜」
って思った人はいますか？

どちらであっても賞賛したり軽蔑したりはしません。
ご安心ください。

職場で聞こえたある会話
「あの人ほんと仕事できなくて使えない」

こう言った言葉を聞くと胸がキュッとなります。
それは昔経験したある出来事がきっかけです。

私はあまり気の利かない性格かつ能天気な部分があります。
ただ、これだけは絶対にしないと心に決めているルール、信念があります。

それは
「仕事の能力でその人への接し方を変えない」
ということです。

どの職場でも人によって能力の差は必ず存在します。
いわゆる仕事ができる人、できない人。
コミュニケーション能力が高い人、低い人。
事務処理能力が高い人、低い人。

自分の上司や部下、同じ部署や職場の中に必ず頼りになる人、ならない人がいると思います。

人間である以上、仕方のないことですが尊敬できる人や自分にとって利がある人には気前よく接することでしょう。
反対に自分に害をなす人、例えば仕事のミスの後始末をさせられるとかそもそもやり方が気に入らないとか。

ミスが多かったり、仕事が遅いと使えないな、いない方が仕事が捗るなと思ってしまうことがあるでしょう。

私も思っていました。

私は前職で学校の先生をしていました。
今思うとなぜあんな尊大な態度で同僚と関わっていられたのか恥ずかしさを覚えます。

20代半ば、私は常に人を仕事の能力で格付けしていました。
自分よりも下だと思った人には年上だろうがなんだろうが態度に出ていたと思います。
そのくせ、自分がいいなと思った人やこの人と付き合っておけばうまく回るなと思ったらいい顔をその人の前では見せていました。

しかしある日、私は心の病で休職をすることになりました。
休職の経緯は細かくは触れませんが、休職中はとてつもない自己嫌悪に陥りました。

世の中の人が働いている時間に寝ている。
SNSを見ると同級生や後輩たちが活躍している。
そんな中、自分は何もしていない。できない。

そしてある時ふと気づいたんです。

「一番使えないのって自分じゃね？」

そう思ってから一気に後悔の念が襲ってきました。

あの時、使えないって思った人よりも自分の方が圧倒的に何にも貢献できてない。
仕事という側面だけを見てどうしてその人をわかった気になってたんだろう。
今まさに自分が使えないってみんなに思われているんじゃないだろうか。

過去の自分が言ってきたこと、思ってきたことが全て自分に返ってきた。
そんなふうに思い込んでしまいました。

実際は誰もモルスケを悪くいう人はいなかったよと当時の同僚に教えてもらいました。
しかし、当時の私は裏では悪く言ってるんだろと思ってました。

そういう思考に陥るのは、自分が裏で散々思ってたからなんですよね。

今は転職し、別の仕事に就いていますが先生時代よりも仕事の幅があり、同僚たちの得意不得意も千差万別です。

人によっては今の仕事よりも違う部署に行った方が力を発揮できるのになと思う人はたくさんいます。

「あの人ほんと仕事できなくて使えない」
このように言ってしまった人もその人のミスをだいぶフォローしているという現状はあります。
だからこそ言ってしまった言葉なのかもしれません。

ただ、仕事の能力だけで人を使える使えないと見てしまう人は、いつか自分が使えない人になる可能性もあるということにいつか気づいて欲しいなと思います。

とここまで述べてきましたが、私だってやらなくてもいい仕事を振られたら嫌な気持ちになりますし、それが自分に全く非がないのに指導されたらそりゃ怒ってしまうこともあります。

けど、そこは飲み込みます。
自分が一番使えないやつになったことがあるからこそ、仕事の能力だけで人を判断しない。

甘ちゃんとか聖人君子のつもりかと言われたとしても、どんなに仕事でその人に迷惑をかけられたとしても人に使えないなんて言葉は絶対に言いません。

ではまた。