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エッセイ【ありがとう僕の真っ赤なフライパン】

【ありがとう僕の真っ赤なフライパン】

いつ購入したのか忘れたけどもう20年くらい使っているフライパン。
直径は22cmほどと少し小さめ。
毎朝、お弁当用の玉子焼きに使っている。
テフロン加工も剥がれ落ちて油断すると焦げてしまうが、熟練の腕でちゃんとした料理を作る事が出来る。

実はニトリで購入した新しいフライパンも有るには有るが温まるまで時間がかかりどうしても二の足を踏む。
赤いフライパンはあっという間に温まる。
専門用語で言うと熱伝導率が高い。
この熱伝導率の高さが料理の旨さに繋がっている気がする。

料理をする時、私は何を差し置いてもこの赤いフライパン使う。
IHヒーターの上に乗せ煙が出るくらいまで熱した後に自家製ラードを投入し、ニンニクと唐辛子を投入し、一旦火力を弱にし、さてと何か炒めるかと冷蔵庫に残っている野菜やらハムやらベーコンやらを取り出しザクザク刻んでフライパンで炒める。
炒めながら味付けを考える。
塩コショウをパパッと振りかけ、おっとカレー風味も良いなと思いS&B料理用カレーをパパッと振りかける。

炒め上がったら皿に盛り付け、日曜日だから一番搾りにするかと思い冷蔵庫の一番奥にひっそり隠してある350ml缶を一本取り出す。

適当に作ったのにまあまあ旨い。
日曜日のだらだらに丁度良い。
気合いゼロ感が良い。
カレー風味がビールに合う。
もう少し大量に作っとくんだったなと思いながら一番搾りを飲む。

私は最近昇格しそれまで飲んでいたプライムリッチに別れを告げた。別れはしたが今でも好きだ。別れても好きなビールだ。(正確には発泡酒)

フライパン一つでビールのアテがいとも簡単に作れる有難さよ。
熱伝導率が高いからこそあっという間出来る即席料理に感動さえ覚える。

ありがとう僕の真っ赤なフライパン定年になるまで一緒に頑張ろうな。

おしまい

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