資産を残す為の完全節税マニュアル
はじめに
あなたはこれから、noteによって
いつでもどこでも大金を手にできるでしょう。
ということは当然、それに伴って 「納税」
というものが関わってきます。
その際にまったく知識を持たずにいたら
本来払わなくてもよかったお金も
税金として徴収されてしまう…
可能性も大いにあります。
そのため、せっかく手にした
大切な資産を目減りさせないためにも、
税の基礎知識を身につけておきましょう。
富裕層たちがどのように節税して、
資産を守り、増やしているのか?
その基盤となる知識を本書であなたに共有します。
とはいっても、専門的な部分まで
覚える必要はありませんので
その点はご安心ください。
重要なポイントに絞って
わかりやすくご説明していきます。
最後までお読み頂き、資産を守る為の知恵として、
ぜひお役立て頂きたいと思います。
節税に向けた心構え
さっそく始めたいと思いますが、
まずあなたに税についての話をする前に、
前提としてお伝えしておきたいことがあります。
それは、
税金を考える上で大事なことは
知識を覚えることだけではない
ということです。
何かというと
「税金を計算に入れて生活すること」
これがもっとも大事ということです。
自分が得たお金のうち、
「どれだけ課税されるのか?」
「どれだけ自由に使っていいのか?」
「どれだけお金を残しておけばいいのか?」
を念頭において生活していくということです。
その中で、節税というものを考えることで、
安心して資産を蓄えることにつながります。
ぜひその意識をもった上でこの先を
読み進めていただけたらと思います
では基本的な知識からお話ししていきましょう。
1 「税金」の基礎知識
1-1 どんな時に、どんな税金がかかるの?
「税金はどんなときにかかるのか?」
この部分については実際のところ
あまり意識をしていない方も
多いのではないかと思います。
いまの日本は本当に税金だらけです。
買い物をすれば「消費税」、
車を購入したら「自動車税」、
持ち家があれば「固定資産税」
といったように、
何かを持つ、
手に入れようとすれば
必ず税金がかかってきます。
他にも、ゴルフをすればゴルフ場利用税、
温泉に入ったら入湯税を取られるなど、
いたるところで税金は徴収されます。
ふだん何気なく生活している中でも
本当にたくさんの税金を支払っている
ということですね。
さらにその上で、自分が得た利益に対しても
課税されるわけですから、手元に残るお金は
どんどん目減りしてしまうのです。
となると、せっかくお金を手に入れても
知らず知らずにどんどん目減りしてしまい、
資産としてお金を残せなくなってしまいます。
ですので、
節税はとても重要なポイントなのです。
ぜひ正しく、賢く、お金を残せるようにしていきましょう。
では、
「利益を得たらいつまでに、いくら払うべきなのか?」
「どうすれば、必要以上の税金を払わなくて済むのか?」
それについてお話していきます。
まずは大まかに分類します。
税金の種類
✔個人事業での儲け:「所得税」「住民税」「事業税」
✔法人での儲け:「法人税」「住民税」「事業税」「消費税※」
※消費税は3年目以降に加わる
✔お金や財産の相続:「相続税」
✔タダでお金や財産を譲り受ける:「贈与税」
以上が最低限、覚えておいた方がいい税金の種類です。
それぞれ細かい内容は今からお伝えしますので
まずはこの基本を押さえておいてください。
1-2 いくら稼ぐと申告すべきなのか?
例えば、
「投資で儲かり 100 万を手に入れた」 としましょう。
「儲かったということは税金を納めないとだよね?」
「遊び気分だったし、別に納めなくてもいいのでは?」
など、税金を申告しないといけないのかどうか
という意識については個人差があると思います。
ですが、税法ではしっかりとその線引きがされています。
その線引きとは、
生業(なりわい)として仕事にしている人については、
“儲けた金額に関係なく”申告しなければいけません。
ちなみに生業の基準としては、
1回や2回の取引ではなく
連続して取引をしていると生業になる
とお考えください。
また法人の場合も、当然儲けた金額に関係なく
申告が必要になります。
では、生業ではなく趣味的に儲けたという場合、
この場合に申告が必要になる基準が、
「利益が 20 万円以上出た場合」となります。
これは
「受け取った金額が 20 万円」ではありません。
「儲け(純利益)が 20 万円」です。
つまり、
「もらったお金」から「かかった経費」を
差し引いたあとの金額ということです。
たとえば、30 万円で買った腕時計を
40 万円で友達に売ったとしたら、
利益は 10 万円です。
この場合は申告が必要ない
ということになります。
つまり「趣味、遊びだから申告しなくてよい」
ということではなく、一定以上の利益が出たら
申告しないといけないということです。
サラリーマンであっても、主婦であっても
学生であっても、年金受給者であっても
どんな人でも儲けたら申告が必要ということです。
ですので、20 万円以上の儲けが出た場合は
納税をする必要があるということは
覚えておいてください。
1-3 所得税について
「個人事業で儲けたら所得税がかかる」
ということをお伝えしました。
では、その「所得税」とは どのような
税金なのでしょうか?
もう少し詳しくお伝えしていきましょう。
まず「所得税」はどんな人に関わってくるのか?
所得税がかかる人は、主に以下のような人です。
・個人事業主として事業をしている人
・ 株の売買で儲けた人
・ FXで儲けた人
・ 不動産所得で儲けた人
・ 金の売買で儲けた人
・ アフィリエイトで儲けた人
・ 物販ビジネスで儲けた人
・ 土地や家を売って利益が出た人
要するに 「
個人が何かしらで儲けた場合にかかる税金」
と考えてください。
「所得税」は、
毎年 1/1~12/31 までの間に
自分が得た収入や経費を自分で集計し、
税金を計算して国に報告します。
これを「確定申告」と言います。
この「確定申告」をすると、
その情報が「都道府県」や「市町村」に送られ、
自動的に「住民税」や「事業税」も計算されて
「いつまでにいくら納めてくださいね」という
納税通知書が郵送されてくるのです
では次に、
「所得税はいくらかかるのか」について
お話していきましょう。
所得税は儲けた利益に課税されるものですが、
利益の額によって税率が変わるシステムに
なっています。
簡単にいうと、
儲ければ儲けるほど税率は高くなります。
たとえば、芸能人やプロ野球選手の税金が
びっくりするほど高いのを聞いたことある
と思います。
あれは、儲ければ儲けるほど
税率が上がることが要因の一つです。
このシステムを難しい言葉でいうと
「累進課税」と言います。
難しい言葉ですので、
難しい言葉ですので、こでは覚えなくても問題ありません。
受け取る金額が増えれば増えるほど、
税率が高くなると覚えておいてください。
「課税される所得金額」というのは
「儲けた金額」と考えてください。
たとえば、
課税総所得が 200 万円なら 10%
500 万円なら 20%
という形です。
「控除額」というのは、
税率を掛け算したあとに引いてくれる金額
と思ってください。
ですので、所得税は
「利益(課税総所得)×税率-控除額」
という式で計算します。
それほど複雑ではありませんね。
ではここまで読んで、
こんな疑問が浮かぶかもしれません。
「税率が変わるラインを超えると超えないとで
そこで大きく税金の額が変わるってこと?」
いえ、そうではなく
税法では税率が変わった境目でも
税額が急に変化しないように配慮されています。
その役割を果たしているのが
「控除額」というものです。
一段階税率が上がると、
控除額もグンと大きくなっているのが
おわかりなると思います。
たとえば、5%から 10%になると
税率は 5%アップしますが、
所得税は儲けに応じてなだらかに税額が
上がる そういったシステムになっています。
1-4 法人税について
「法人税」も「所得税」と同じく利益にかかる税金です。
では「法人税」と「所得税」は何が違うのでしょうか?
それは「誰が儲けた利益か」です。
「法人税」は名前の通り法人、つまり
株式会社や合同会社などが儲けた
利益 にかかります。
所得税は個人が儲けた利益にかかる税金でした。
ここが個人事業の「所得税」と
大きく異なる点です。
さらに税率も異なります。
法人税は、800 万円までの利益については 15%、
それを超える部分は、23.9%の税率となります。
所得税のようになだらかに上がる形
ではありません。
たとえば、1,000 万の利益に対しては、
800 万円×15%+200 万円×23.9%=167.8 万円
の法人税がかかってくることになります。
法人税の計算方法もいたってシンプルです。
では法人税はいつ納めるものなのか?
法人税は、「事業年度」が終わってから
2 ヵ月後までに納めます。
たとえば、
4/1~3/31 までを事業年度にしている法人であれば、
3/31 から 2 ヵ月後、つまり 5/31 までに
「法人税申告書※」を税務署に提出すること
になります。
※この「法人税申告書」は、作成が難しいもののため、
法人化した場合には会計士や税理士などに依頼するのが
一 般的となります。
また、この「法人税申告書」と同じタイミングで、
都道府県税(事業税と都道府県住民税)の申告書、市町村税
(市町村住民税)の申告書も提出し納税することになります。
法人税と都道府県税、市町村税を
すべて合計すると、おおむね
利益の35%くらいが納税額になります。
35%・・・。
かなり高いですよね。
12 カ月働けば、その 35%の 4 カ月は
税金のために働いているようなもの。
でも「日本」という国で利益を得るのであれば、
この税金も「環境」なのです。
税金を納めることは義務ですから
それをひとつの「環境」として受け入れ、
税金を考慮した上で生活を考える
ということが大切なのです。
これが一番はじめにお伝えした
「税を意識した」考え方ということです。
もちろんこの「環境」を踏まえた上で
できる限りの節税をしていけば
十分お金を残すことは可能ですから、
積極的に節税をおこなっていきましょう。
1-5 消費税について
消費税はどなたにも馴染みのある税金だと思います。
スーパーやコンビニなど、
ふだんの買い物の際に支払っている
あの「消費税」です。
では、この「消費税」ですが
誰が国に納めているのでしょうか。
それは、サービスや販売をしている
お店や会社が納めているのです。
このシステムの中でわかりにくい部分は、
・負担しているのが「お客」
・納めているのが「お店」や「会社」
という点でしょう。
つまり会社やお店がお客さんから消費税を預かり、
お客さんの替わりに納付しているという形です。
たとえば、税込み 110円の商品を売れば、
10 円の消費税をお客さんから預かります。
もちろん会社やお店側も
仕入れなどでモノを買えば
その際に消費税を支払っています。
会社自身も商品を仕入れたり、
電話代を支払ったり、社用車を買ったりなど
いろいろな買い物をします。
ですので、会社やお店が実際に納める消費税は、
「お客から預かった消費税」-「既に支払った消費税」
ということになります。
もう少し具体的に言えば、
「お客さんから預かった消費税」というのは、
ほとんどが売上にかかる消費税です。
「既に支払った消費税」というのは、
ほとんどが経費や資産の購入にかかる
消費税です。
ということは、
会社やお店が納めないといけない消費税は、
「売上にかかる消費税」-「経費や資産の購入にかかる消費税」
という形になります。
ここが課税で着目する点のひとつなのですが
それは、消費税は所得税や法人税と違い
利益にかかっているのではないということです。
そのため、赤字であっても
消費税の納税が発生することも
珍しくありません。
なぜなら経費の中には、消費税が
含まれていないものがあるからです
たとえば役員報酬や給料などの人件費。
これらは消費税が含まれていません。
他にも、社会保険料や生命保険料、減価償却費、
謝礼なども消費税が含まれていません。
これらの経費はいくら支払っても、
納める消費税は減らないということです。
では消費税は、いつ納めるのか?
消費税は、個人事業主であれば
1/1~12/31 までの間の消費税を
自分で計算して、翌年の 3 月 31 日までに
国に納付しなければいけません。
法人であれば、事業年度が終わってから2カ月以内です。
こちらは法人税の納付期限と同じです。
ここまでが消費税の基本となります。
ここでひとつ、節税ポイントをお伝えしましょう。
それは、
消費税を納めなくていいケースがある
ということです。
ざっくり説明すると、、、
1.事業を開始して 2 年間(法人の場合は 2 事業年度)
2.2 年前(2 事業年度前)の売上が 1,000 万以下の場合
の 2 つの場合です。
まず 1.についてですが、
個人事業主なら 1 回目の確定申告と
2 回目の確定申告は消費税を納めなくてよい
ということになります。
法人であれば会社を設立して
第 1 期と第 2 期は消費税を
納めなくてよいのです。
2.については、
2 年前の売上高が 1,000 万以下の場合、
その年(事業年度)は消費税を納めなくてよい
ということです
第 1 期と第 2 期は免税期間のため、
消費税を納めなくても大丈夫です。
ひとつの基準として
「消費税は 2 年前の売上高に影響される」
と覚えておいてください。
1-6 収入と所得の違い
ここまで、まずは身近に関わるであろう
基本的な税金について説明してきました。
では、少しずつ本題へと入っていきましょう。
次は、節税を考える際の基本となる
「収入」と「所得」というものをご説明します。
収入と所得の違い
収入と所得。
どちらも同じように思えるものですが
実際はまったく別の意味を持っています。
その違いをはっきりさせておきましょう。
「収入」とは?
「収入」というのはその言葉の通りで
入ってくるお金の額のこと、
つまり事業で言う売上のことです。
「所得」とは?
収入に対して所得とは「純利益」
簡単にいうと「儲け」のことを言います。
売上から仕入や家賃、人件費などの必要経費を
すべて引いたあとの金額のことですね。
厳密に言えば「所得」は税法上の言葉で
「儲け」とは少し意味合いが異なりますが
イメージしやすい言葉としてここでは
使用しています。
所得税や法人税は、
この「所得」に対して課税されるもので、
売上である収入すべてにかかるものではない
ということをまずは理解しておいてください。
1-7 所得控除
前項では、法人や個人事業主の「収入」と「所得」
の違いについてお話ししました。
給料をもらっている個人にとっては
収入や所得はどのような関係になるのか。
主に会社に勤めるサラリーマンの方が
これに当たりますね。
一個人は、その給料の額が「収入」となります。
そして、仕事で必要なスーツ代や靴代、
クリーニング代などの「必要経費」は、
給料の額に応じて自動的に計算されて
あらかじめ「収入」から引かれています。
この金額を「給与所得控除」と言います。
「会社は経費が使えるのに、
なぜサラリーマンは経費が使えないの?」
と不服に思う人もいるかもしれません。
実は、この給与所得控除というものが
サラリーマンにとっての「経費」なのです。
概算金額で引かれているため
気づきにくいのですが、
きちんと経費としての控除が
されているわけですね。
さらに言えば、
「給与所得控除」は本来かかっている
スーツ代や靴代などより多いかと思います。
年収 500 万円の人が 1 年間にスーツ代として
154 万円もかけることはないと思いますので、
そういう意味ではメリットの大きい控除
と言えます。
このように、
給料から給与所得控除を引いた金額が
サラリーマンにとっての「所得」
ということになります。
所得控除や給与所得控除は、節税にとっても
効果を発揮してくれるものなのです。
それについて詳しく説明していきましょう。
個人事業主やサラリーマンには所得税がかかるわけですが、
所得税はいきなり所得に課税されることはありません。
各個人の経済的事情などを考慮して
さらに控除をしてくれるのです。
それを「所得控除」と言います。
「所得控除」には種類がたくさんあり、
また、税制改正で度々変わりますので
ここでは平成 30 年時点での所得控除で
あなたに関わるであろうものを挙げていきます。
所得控除
1.基礎控除
2.配偶者控除
3.配偶者特別控除
4.扶養控除
5.医療費控除
6.社会保険料控除
7.生命保険料控除
8.地震保険料控除
9.雑損控除
10.寄附金控除
11.障害者控除
12.寡婦寡夫控除
13.勤労学生控除
14.小規模企業共済等掛金控除
では、それぞれ説明していきます。
1.基礎控除
こちらはご存知の多いかと思います
確定申告をする際に誰でも※38 万円、
所得の合計から控除できるものです。
何もしなくても最初から控除できるので、
これは大きなメリットです。
さらに、結婚して配偶者ができたら、
2.配偶者控除
3.配偶者特別控除
も受けられることになります。
この場合、配偶者の年間所得が 38 万円以下か、
パートやアルバイトなどの給与収入が
年間 103 万円以下の場合、
その配偶者が 70 歳未満の場合は 38 万円、
70 歳以上の場合は 48 万円の配偶者控除が
受けられます。
配偶者控除
70 歳未満 38 万円
70 歳以上 48 万円
配偶者特別控除の条件
納税者の所得が 1,000 万円以下
配偶者の所得が 38 万円超で 76 万円未満
4.扶養控除
扶養控除は、
「家族構成によっては生活費がかかるから
税金を少し安くしてあげましょう」
という制度です。
たとえば、
扶養している 16 歳以上の子供がいるときは
一人につき 38 万円を所得から控除されます。
さらにその子供が 19 歳から 23 歳の
お金のかかる年齢であれば 63 万円
控除されます。
70 歳以上の親を扶養しているときは 48 万円が控除、
さらに同居していれば 58 万円が控除されます。
といったように
扶養する家族がいたら受けられる所得控除で、
子供や親でなくても親族なら適用されます。
たとえば、事情があって
10 代後半の甥と暮らしているなど。
また扶養控除は、
扶養する親族によって金額も変わり、
離れて暮らす子どもに仕送りしている
といったケースでも受けられたりします。
配偶者特別控除の額
年齢区分:扶養控除額
16 歳以上 19 歳未満または 23 歳以上 70 歳未満:38 万円
19 歳以上 23 歳未満:63 万円
70 歳以上 同居老親など以外の人:48 万円
70 歳以上 同居老親など自分か配偶者の父母・祖父母で
同居している人:58 万円
5.医療費控除
また、人生は予期しないこと、たとえば
病気やケガなどに見舞われることもあります。
そういった場合に受けられる控除が
医療費控除です。
医療費控除は、
年間で医療費が 10 万円を超えたら
最高 200 万円まで受けることができます。
しかも医療費は、「生計を一にする親族」
つまり、家族の分も合算できるため、
節税効果としても大きな効果があります。
6.社会保険料控除
健康保険や国民年金といった社会保険料は、
「社会保険料控除」として全額免除がされます。
7.生命保険料控除
ほかにも、生命保険の掛け金も
控除の対象となります。
8.地震保険料控除
さらに地震の多い日本では、
地震保険の保険料も控除の対象になります。
9.雑損控除
万が一、
災害や盗難、横領などで損害がでた場合には、
雑損控除という所得控除の対象になります。
10.寄附金控除
国や地方公共団体、「特定公益増進法人」
と 定められた公益社団法人などに
2,000 円以上の「特定寄付金」を寄付したら、
2,000 円を超えた金額が控除になります。
寄附金控除は、災害の義損金や
各地の特産品などの返礼品をもらえる
「ふるさと納税」も対象になります。
ふるさと納税は専門のサイトもあり、
いろいろな特産品を受け取れるので
楽しみながら節税にもつながるので
オススメです。
11.障害者控除
障害者控除は、納税者本人や配偶者、扶養親族が、
所得税法上の障害者にあてはまった場合に受けられます。
障害者控除
一般障害者:所得税 27 万円 住民税 26 万円
特別障害者:所得税 40 万円 住民税 30 万円
同居特別障害者:所得税 75 万円 住民税 53 万円
12.寡婦寡夫控除
配偶者との死別や離婚のあと再婚しなかったり、再婚しない
で親族を扶養したりする人は、寡婦寡夫控除を受けられます。
寡婦控除の控除額
一般の寡婦:27 万円
特別の寡婦:35 万円
男性の場合も要件を満たせば
27 万円の寡夫控除が受けられます。
13.勤労学生控除
勤労学生控除は 130 万円以下の
給与収入を得ている学生を対象にしたものです。
14.小規模企業共済等掛金控除
加入は任意ですが、
個人事業主向けの共済というものがあり、
そのうち小規模企業共済に規定された
共済や個人型年金に加入すると
小規模企業共済等掛金が全額控除になります。
これは簡単に言えば
「社長が自分の退職金を
国の機関に積み立てておくもの」です。
積み立てなので、実際に社長を退任するなど、
会社を閉めるときには全額が返ってきます。
(実際は少し多く返ってきます)
また退任してお金が返ってくるときは
「退職金」として返ってきます。
退職金は税制上、
あまり税金がかからないように
配慮されています。
そのため
掛け金を支払い際には所得から全額控除され
返って来るときは退職金扱いで軽課税になる
ということです。
このようにざっと挙げたものでも、
これだけの控除があります。
生き方や生活環境によって受けられる
所得控除はさまざまありますので、
可能な限り利用することで
かなりの節税効果が期待できます。
該当するものがあれば、
ぜひここでの知識を
活用していただけたらと思います。
知らなければ「損」、つまり
「知っているかどうか」で大きな違いが生まれる。
それが税金の世界なのです。
2 節税の具体的なステップ
2-1 事業(個人事業主)
投資で得た利益は、基本的に
「雑所得」の扱いになり、稼げば稼ぐだけ
税金を払わなければなりません。
せっかく手に入れた大切なお金ですから、
できれば必要以上の税金を払わずに
済ませたいものです。
そこで節税の具体的ステップは
「個人事業主」として
収入を事業として得ていく形です。
事業としておこなうということは、
必要な出費を経費として扱うことができる
つまり、
「経費」にして節税できるというわけです。
では、個人事業としておこなった場合に
どのような税金がかかってくるのかを
知っておきましょう。
所得税
個人住民税
個人事業税
消費税
基本的にはこの 4 つになります。
一つずつ見ていきましょう。
2-2 所得税
を知る まずは所得税です。
これは先ほども少しお話ししたので
ご存知ですね。
「確定申告」をしたときに払う税金です。
確定申告というのは、
自分が 1 年間に稼いだ収入や経費を
自分で集計し、翌年の 3 月 15 日までに
国に報告することです。
所得税はこの確定申告するのと同時に払う税金です。
所得税はどこに対して払うかというと、国です。
この所得税は、稼いだ金額によって税率が変わってきます。
稼いだ金額が少ない間は低い税率、
多くなるにつれ税率は上昇していきます。
これを「累進課税(るいしんかぜい)」といいます。
2-3 住民税を知る
住民税は、国ではなく自身が居住している
都道府県・市区町村に支払う税金です。
所得税は自分で申告して納税するのですが、
住民税はその申告を受けて役所が計算し
納税用の納付書を郵送してきます。
住民税で注意が必要なのは、
その納付書が送られてくる時期です。
通常で 5 月末ごろに自宅へ届き、
6 月・8 月・10 月・1 月の
年 4 回に分けて支払うことになります。
住民税は稼いだ年の翌年に払う税金なので、
住民税と同様にあらかじめ 把握しておくことが大切です。
前年の収入を把握し用意しておかないと
税金でお金が苦しくなる
といった状況にもなりかねません。
翌年の住民税には注意しておきましょう。
住民税の金額は、課税所得の 10%となります。
2-4 個人事業税を知る
次は個人事業税です。
これはあまり聞きなれない税金だと思いますが
個人で事業をしている人には
確実に関わってくる税金になります。
個人事業税の税率は、
所得税のように所得額ではなく、
事業内容によって決まってきます。
課税対象となる事業は
「第一種」「第二種」「第三種」
の 3 つに分けられています。
「第一種事業」には、
出版業や保険業を営む人などがあたり、
その税率は 5%です。
畜産業や水産業などの
「第二種事業」の税率は 4%。
「第三種事業」のうち、
助産師業などの税率は 3%、
医業やデザイン業などの税率は 5%の設定です。
そのいずれにも該当しない場合には、
個人事業税は課税されません。
なお、事業税には
「事業主控除額」が設定されていて、
該当する事業を営んでいる個人事業主でも
所得が 290 万円を超えなければ
負担せずに済みます。
ここでは5%で計算してみましょう。
【所得が 600 万円の人の事業税】
(600 万円-290 万円)×5%=15.5 万円
【所得が 2,000 万円の人の事業税】
(2,000 万円-290 万円)×5%=85.5 万円
差し引いた 290 万円は控除額です。
ちなみに個人事業税も 役所から納付書が送られてきます。
時期は 8 月上旬くらい。
それを年 2 回、8 月末と 11 月末に
2 回に分けて支払うことになります。
比較的大きな金額になるので、
住民税と同様にあらかじめ 把握しておくことが大切です。
2-5 消費税を知る
消費税についても少しお話ししましたが、
復習もかねてあらためてお伝えしていきます。
消費税の特徴として知っておくべきことは、
まず自分が負担しているのではない
というところです。
消費税の計算は 1 年間の取引を
すべて合計して差し引き計算するものです。
そのため自分が負担するわけではないのですが、
一度自分に消費税を含めた金額が入るので、
負担する感覚は他の税金と同じと言えます。
消費税が年間でどれくらいかかるのかを
きちんと予測しておかないと、
大変な金額になる場合があるため
注意が必要です。
では、どれくらいの税額になるのか?
たとえば、売上が 1,000 万円の人がいるとします。
その場合、預かっている消費税は 100万円です。
あとはどれだけ経費を払っているか
で変わりますが、
たとえばインターネットを使ったビジネスには
それほど経費はかかりません。
となると 200 万円経費を払ったとして、
そこで払った消費税は 20万円。
ということは、
差額の 80万円が消費税の負担額
ということになります。
消費税については、もう 1 つ。
開業してから 2 年間は消費税がかからない(※)
ということを知っておいてください。
2 年間の免税、これは非常に大きいです。
3 年目になってはじめて、
2 年前の売上が 1,000 万円を超えた場合に
かかるように なります。
2-6 国民健康保険と国民年金
納税の際に忘れてはいけないのが 保険と年金です。
国民年金額は所得に応じての上下はしないので、
それほど気にしなくても構いません。
ここで問題となるのは国民健康保険料。
思いのほか高くなるケースがあります。
居住している市区町村によって
若干の差はありますが、
所得が 500 万円くらいあると、
年間の最高限度額である
5 万円~6 万円ほどの保険料になります。
つまり、ちょっと多く稼いだら
すぐ最高額になるのです。
月割りにしたら毎月約 50,000 円ですから、
税金以上に負担を感じる可能性があります。
2-7 残しておくべき金額は?
では、ここでまとめます。
どれくらい稼いだら、いくらぐらいを
税金用に置いておかないといけないのか?
これを把握していることで、
安心して生活することができます。
3 年目からはこれに消費税が加わる
と思ってください。
本書でお伝えした内容をもとに、
節税を実践してください。
将来を見据えて収入の計算をしたり、
節税に向けての準備を始めるなり、
大いにお役立ていただけたら幸いです。
■おわりに■
『資産を残す為の完全節税マニュアル』
いかがでしたでしょうか?
「資産運用」というものにまだ馴染みの少ない
また、あまり「税金」に馴染みのない方には
少し難しく感じたかもしれません。
ただ、今後あなたは毎月 120 万円以上の
収入を手にすることになりますから、
必然的に「税金」というものについて
目を向けていくことになるでしょう。
その際に知識として身に付けておくだけでも
将来の資産は大きく変わってきます
ですので、ぜひ時間のあるときに読み返し
将来にお役立ていただけたら嬉しいです。