ケアマネ試験(第26回試験・問題11)で出題 「支弁」ってなに?
▪️第26回ケアマネ試験問題11で出題
とても久しぶりの投稿となります。
これからTwitterの投稿とともに、週1回程度のペースでこのnoteでも更新をして、ケアマネ試験や介護福祉士国家試験、社会福祉士試験等の受験に関する記事や医療・福祉等の情報発信をしていきたいと思っています。
さて、タイトルでも記載しましたこの「支弁」という単語に関わる問題は第26回のケアマネ試験の問題11にて出題されました。
しかし、この「支弁」という単語はあまり聞きなれない方々も多く、受験生の多くは「支弁ってどういう意味だよ」と思われた方々も多かったのではないでしょうか。
では、さっそく問題文から確認していきます。
【問題 11】
地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律に規定する基金(地域医療介護総合確保基金) について正しいものはどれか。 3つ選べ。
1、医療及び介護の総合的な確保に関する目標を達成するために必要な事業に要する費用を支弁するため、 都道府県が設ける。
2、公的介護施設等の整備に関する事業は、 支弁の対象とならない。
3、医療従事者の確保に関する事業は、 支弁の対象となる。
4、介護従事者の確保に関する事業は、 支弁の対象となる。
5、国が負担する費用の財源は、所得税及び法人税である。
▪️「支弁」とは金銭を支払うこと
この「支弁」という単語を国語辞典で調べてみると「金銭を支払うこと」と出てきます。
つまり、「お金が支払われること」言い換えることができます。
一方で、「支弁」を法律用語辞典で調べてみると「特定の財源から義務的に財源を支払うこと」と出てきます。
つまり、「法的な根拠等を持って税金等の特定の財源からお金が支払われること」と言い換えることができ、単にお金を支払うということではなく、「特定の目的を持って特定の財源から支出される支払いのこと」と言い換えることができます。
問題文を読む時は「お金が支払われる」と置き換えて読み進めていけば問題ありませんが、法的な根拠をもって特定の財源から支払いがされることを理解しておきましょう。
▪️地域医療介護総合確保基金について
地域医療介護総合確保基金は、いわゆる団塊の世代が全て75歳以上となる2025年、その後の生産年齢人口の減少の加速等を見据えて、「効率的かつ質の高い医療提供体制の構築」と「地域包括ケアシステムの構築」を推し進めていくにあたり都道府県に設置された基金になります。
つまり、地域包括ケアシステム等を推進していくにあたって、消費税増収分を活用して都道府県に基金を設置して財政支援を行うとともに、取組推進を図っていこうとするものです。
▪️ケアマネ試験対策でのポイント
ケアマネ試験で「地域医療介護総合確保基金」に関する問題が出題されたことは初めてでしたし、この基金について隅々まで把握をしておく必要度は低いと思います。
ただ、今後も出題されないとは言えませんし、形式を変えて出題されることも想定されるので下記にポイントをまとめました。
設置主体 : 都道府県
財源負担 : 国:2/3 都道府県1/3
国の財源 : 消費税
都道府県の財源 : 一般財源
支弁対象 : 医療・介護事業に係る
体制整備、人材確保、財政等
▪️見慣れない問題が出ても焦らない
このように見慣れない単語や名称が出てくることは毎年1問〜2問程度出題されます。
第25回試験においても「重層的支援体制整備事業」の問題が出題され、困惑された受験生も多くいたかとおもいます。
ちなみに重層的支援体制整備の問題は以前にnoteで解説しております。下記リンクにて確認ください。
いずれにしても見慣れない単語や名称等の問題文や設問が出てきても焦らないことです。
じっくり腰を据えて解ける問題、正答しなければならない問題を確実に解く・正解することが重要です。
ちなみに問題11の正解は「1、3、4」です。