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移住生活Day119『天文台』

 2024.10.25 東京ではまだ気温が30度以上あるというのに幌加内はすっかり秋真っ只中です。星を見るのが大好きな友人から連絡がきました。「高橋さん、今日は星綺麗に見えてるよ!これから名寄にある天文台に行かない?」外に出てみると確かにスッキリ晴れて一番星が西の空に昇っています。確かに今日は条件いいなー!よし、行くか。低緯度オーロラが観測されるたびライブを見ていた『なよろ市立天文台きたすばる』に向かいます。名寄まではここ幌加内町から約70キロです。不思議なもので最近はクルマで1時間くらいなら近いと感じるようになってきました。

到着するとすでにあたりは真っ暗です。東の空にプレアデス星団(すばる)が昇ってきていました。口をポカンと開けてしばらく見惚れてしまいました。天文台の屋上に上がると望遠鏡が数台設置されていて自由に見ることができます。あまり見たことのないタイプの望遠鏡があったので学芸員さんに尋ねたら「あーこれはオーダーメイドで作られた望遠鏡なんです。なので他に持ってくと使えないんですよ」ちなみにおいくらなんですか?と尋ねたら家一軒くらいは買える金額ですとの返事。いちいち感動していたらとなりにいた友人が「高橋さん、これが今日のメインじゃないですからね。あれですよ!」ふと振り向くと巨大な反射望遠鏡が見えました。(驚きすぎて写真撮るのを忘れました)主鏡直径1.6m。公開天文台としては日本で2番目に大きい反射望遠鏡です。合成焦点距離19,200mm。訳がわかりません。

階段を上がって近くずくにつれその巨大さにあらためて驚きました。学芸員の方が「あ、プラネタリムはご覧になりますか?」と声をかけてくださったので「作り物の映像よりリアルなほうが好きです」と答えると「そうですか!それじゃ私も時間を気にせず心置きなくご案内できます」

アイヌ語で『美しい』の意味ピリカと名付けられたこの巨大な望遠鏡は次から次へと遠い星達を見せてくれました。「今日は私が知る限り一年のうちで最も条件が良い日です。年に数回しかありません」夕方外に出て感じた直感は間違いなかったんだと嬉しくなりました。自然の中に暮らしていると直感力が上がる気がします。

幌加内の町民に「ずばり幌加内の魅力とは?」と尋ねた時ある一人の方が
「冬の時期の星の綺麗さ」と答えていました。

子供の頃、学校からの帰り道でオリオン座を見ながら帰ってきた記憶があります。北緯44度のこの地では日没時刻が16時前になる時期があります。
朝は大雪山から昇る朝日を見ながら学校へ行き、帰りはオリオン座を見ながら帰宅する。なんて贅沢な時間なんでしょう。子供の頃、北海道で体験したすべてのことが今の自分の感性?を作っているのかもと考えたら感謝の言葉しか思いつきません。

毎日、子供の頃に何をして何を感じていたか思い返す日々です。


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