雛まつりと町家と 村喜本店ほか イワテ歴史的建造物巡り16
前回の旧稗貫郡役所の続きです。
今回は会場となった他の建物を見て回ります。
他の会場は大迫町の商店などで個人所有の雛人形を展示してあり、一般の住宅でもあるため許可をしっかり頂いてから掲載しております。
また、今回も一部去年の写真を使わせて頂きます(汗)
旧稗貫郡役所の記事はこちら↓
旧料亭花月亭
この建物は元は料亭花月亭で、現在はかげつ商店として営業しています。
建物の前にはこのように説明板と石碑があります。
このような石碑は大迫地域に数カ所設置されており、歴史ある建物などの前にあります。
この説明によると大迫の料亭は明治10年代に葉たばこを海外輸出する計画があり、
横浜居留地のオランダ人技師を接待するために柳橋の西側に柳楼という料亭が開業されたことから始まりました。
その後、葉たばこや生糸、
繭などの生産輸出が盛んになると花月亭などの料亭が次々開業したそうです。
また、
宮沢賢治さんの師である関豊太郎博士の歓迎会をこの料亭で行ったらしく、
賢治さんも同席したとのこと\(°o°)/驚きです!
雛まつりの会場として普段は非公開の脇の玄関先を使用しています。
こちら側からだと元料亭時代の外壁がそのままであることがわかりますね。
中に入り、撮影許可、記事への掲載許可を貰いました。
訪れた時間が閉める時間丁度だったのですが、少しならと雛人形を見せてくださいました。
本当にありがとうございます(汗)
m(_ _)m
ここでは享保雛という種類の雛人形を展示しているとの事でした。
この建物の中央は吹き抜けになっており2階には回廊が巡らされております。
この回廊のある部屋も建てられた当時の状態を留めており、
その中に飾られた雛人形は建物と共に大迫町の発展を見守っている様に思えました^_^
それでは次の会場へと向かいましょう〜
【建造物DATA】
名称:旧料亭花月亭(現かげつ商店)
年代:明治時代
住所:〒028-3203
岩手県花巻市大迫町大迫第3地割205
村喜本店
村喜本店は明治17年(1884)に建築された商店で、ワインなどの販売のほか、たいやきなどの軽食も行っております。
店内に入ると天井が昔ながらの梁が見えています!
ここでは奥の座敷で雛人形の展示を行っておりました。
その座敷に向かう中でも個人的に驚きなものが…
見事な階段箪笥!!
盛岡町家物語館や遠野物語の館でも見られますが、どれも現在は見学用の施設として公開されています。
そのため、
実際に現役の商店の建物で使われている階段箪笥はここで初めて見たので感動しました〜
会場である座敷では雛人形以外も展示されていました。
こちらは蛍籠というもので、その名の通り中に蛍を入れ鑑賞するためのものです。
村喜本店のご主人に撮影と投稿の許可を貰った際に、建物の棟札の存在も教えて頂きました。
明治十七年八月十八日
大工棟梁
山影源太郎
小野亀松
との事が書かれております。大工棟梁の名前も記載され、この建物の重要な資料の一つと言えるでしょう。
こちらでも時間が無い中での見学だったなか、対応してくださりありがとうございましたm(_ _)m
【建造物DATA】
名称:村喜本店
年代:明治17年(1884)
棟梁:山影源太郎・小野亀松
住所:〒028-3203
岩手県花巻市大迫町大迫第3地割201
旧桜井旅館
村喜本店の向かいに旧桜井旅館の建物はあります。
ここは土日祝のみ会場として使われており、この日は平日だったためお休みでした(汗)
案内板の古写真と現在では見た目は大きく変化していないことがわかりますね〜
説明をによりますと、明治中頃に多くの旅館が開業し、桜井旅館もその一つとのこと。
また、同時期に開業した旅館の中では一番長く営業を続け、郡役所や税務署、専売所の役員の定宿として利用されていたそうです。
大迫町にはまだ多くの歴史的建造物があり、大切に住み継がれている地域であると改めて感じました。
次回の記事では会場外になりますが、引き続き大迫町の歴史的建造物を紹介したいと思います。
それではまた次回(^_^)/〜
【建造物DATA】
名称:旧桜井旅館
年代:明治時代
住所:〒028-3203
岩手県花巻市大迫町大迫第3地割
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