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お土産について
怒涛の出張ラッシュ。
先週に続き、今回も仕事で東京へ行って来た。ある展示会に出展する為に、夜中の2時に奈良を車で出発して朝に東京に着き、一日目はそのまま設営、次の日は出展して立ちっぱなしで夕方に終わってそのまま新幹線で帰って来るという鬼のような行程。
今回はあまりゆっくり東京を楽しむ余裕もなく、なにより疲れてあまり動けなかったので、唯一浜松町の駅前で美味しい焼き鳥やラーメン、インド料理を食べるだけに終わった。睡眠不足、疲れもあって訳が分からなくなり、暴飲暴食してしまいまた少し太ったような気がする。
そして帰りの品川駅で先週も買ったのにも関わらず、子どもたちのために東京バナナのお土産を買って帰ったと言う訳。と言うのも先週の東京バナナはアッと言う間に食べられてしまい、ほとんど自分が食べれなかったからでもある。今度は何個か冷蔵庫の隅にでも隠しておこう。
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さて、今回は東京についてではなく、この『お土産』について書いてみようと思う。お土産というのは一般的には普段お世話になっている人や職場、親戚、ご近所、友達などに買ってくるものだという認識かと思うのだが、これには僕なりのお土産論があって、はたから見るとそれはただのひねくれ者の戯言でしかないのだが、お暇な方は参考程度に聞いて頂きたい。
坂元裕二脚本の『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマがあって、その中で岡田将生演じる三番目の夫シンシンが『お土産っているかな?お土産選ぶのに1~2時間使うなら滝でも見に行ったほうがよくない?』的な事を言って周りがドン引きするセリフがあるのだが、とにかく坂元裕二の脚本は、捻くれた独特の角度からの視点のセリフが満載で面白い。むしろそれが正しいか正しくないかは問題ではなく、その視点こそが面白いのだ。同様に伊丹十三のエッセイなども独特の視点で面白い。
僕の持論として音楽好きな、それもロックやパンクを通過した人は大抵世の中を斜めに独特の面白い視点で見ている人が多いというのがあるのだが、この坂元裕二さんもきっと音楽好きなのではないだろうか?そうでなくても本を読むのが好きな人も割とこれに当てはまるので、そのどっちかだろう。本にはたとえそれがフィクションであっても、たくさんの人生や経験、考え方を知る事ができるから、人生が豊かになるし何よりものの捉え方、視点がより多角的になる。
そして僕としてはドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のお土産論とはまた違う考えなのだけれど、僕は基本的には家族やよっぽど近い人以外はお土産は買わない主義なのだ。
むしろお土産は自分のために買うものだと思っていて、自分が旅の余韻を味わいたいがためのものでしかない。単純に自分が食べたり欲しいものを買う、それが僕にとってのお土産なのだ。
これを言うと僕にお土産を買ってきてくれてた人がもうくれないかもしれないが、お土産を頂くのは拒まない。そこがまた矛盾しているのだけれど、貰えるものは貰っておこうと言うのが僕の信条だ。だから決してお土産をくれるのをやめないでください。
そもそも誰かがどこかに観光や旅行してきた先のお土産をもらったところで、行ってない側にとってはその人の自慢でしかないというか、行って来たの?ふーん、としかならない。そもそも例えばそれが職場であったとして全員に配るという行為自体が恩着せがましいような気がするのだ。この日本人特有の何かをあげれば必ずお返ししなければいけない、という文化が僕は理解できないし、世間の常識とか同調圧力みたいなものが本当に苦手だ。特にお祝いなどもらった瞬間に気が重くなる。とはいえ感謝してない事はないのだけれど、それよりなによりお返ししなければいけない、この『いけない』というのが僕にとっては重圧でしかないのだ。だから結局お返しせずに終わってしまうことが多々あって、あげた人にとっては相当に酷い人間、常識のない人間、ということになってしまう。どうもお返しするというのが出来ないのでいつも困っている。人間的欠陥なのかもしれないが、これはもうどうしようもない。したい気持ちはあるのだけれど。
とにかくこのようにお土産は自分のために買うもの、というのが僕なりのお土産論なのだ。
もちろん単純に美味しいものなど心の底からあげたい、という時は買って帰る事はあるが、例えば会社を休んで旅行に行ったとして、すみませんという気持ちでお土産を買って来るという事は絶対にしない。もらう側も買って来て当然、という思いがあるとしたらそんな奴に絶対にあげたくない。
というわけでなかなかにクズのような考え方なのだが、ちょっとでも理解して頂けたらありがたい。せめて理解できないとしても面白い考えとして聞いて頂ければ本望であります。