【書籍紹介】震える牛
食品偽装を巡るトラブル
僕自身が生産から出荷・販売まで関わっているということもあり、物凄く考えされました。
例えば、昔、鳥インフルエンザが見つかった鶏舎の鶏は全駆除する的な事がありましたが、
生産者が悪いわけでもないのに、病気1つで簡単に、その家は破産します。
もっと悲惨な場合、他の農家にも広がって、地域全体で大打撃です。
正直者が救われる社会ではありません。
事実を隠ぺいし、うまくばれずにやっていくか、正直に話して、首をつるか。
また別の例えです。
会社が偽装をしていることを知って、正直に話すべきか?
その会社で働いている人・その家族・自分の家族すら巻き込んで、事実を公表するべきなのか?
悪い事は悪いです。
でも、いけない事をせざるを得ない状況って、無いでしょうか?
食品業界は、他者からの信頼で成り立っています。
悪い事はしていないことが前提でしょう。
それは当たり前。商品に問題があったら、すぐに公表。処分。
当然なことです。
でも、それは、自分の身を削ることです。
会社・組織が、それをするということは、規模縮小に繋がって、
人を切ったり、店舗を潰したり、生産者との契約を打ち切ったり、
・・・会社も経営不振になるでしょうが、
そこに勤めていた社員や、住んでいた住民、生産者だって大打撃です。
なんで犯罪が無くならないのか?
人を救う為の「犯罪」がこの世にはあるんだとしたら、
それを起こさせない社会にしていく必要があるんですよね。きっと。
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