[農業] 有機栽培ってそんなに良いのか?
とあるネット記事を見て変だと思ったのでコメントしておきます。
有機栽培とは、有機質肥料のみを使って農作物を育てることです。化学物質を農場に一切持ち込まないもいう精神です。
これは、近代農業のアンチテーゼでよく捉えられます。
近代農業は、化学肥料を使い、効率よく農作物を育てます。
よくネット記事を見ると、化学肥料は野菜を急速に成長させ太らせる。スーパーの野菜はみんな肥満児だという感じのことが書かれている。
化学肥料の中でも、硝酸態窒素という成分が植物の成長に使われ、与えすぎると味が落ちたりする。
でも、普通に考えれば分かるとおり、農家だって味の良い野菜作りを目指してやってます。
なにも考えず、化成肥料をバカスカ撒いてる人はいません。
野菜の生育を見て、肥料の種類、量、タイミングを考えて管理しているのです。
また、有機栽培でない=有機肥料を使わないではありません。
むしろ、有機肥料は殆んどの生産者が使います。
有機肥料は、植物が吸収する形になるまでに時間はかかるけど、微生物のエサになり、化成肥料では補えないアミノ酸類、ミネラル分などの様々な成分を含んでおり、野菜の食味をよくします。
しかし、注意しておきたいのは、有機肥料が完璧で化成肥料が最悪ではないということ。
有機だろうと化成肥料だろうと、植物体が吸収する主な窒素成分は、硝酸態窒素です。
行き着く先は同じであり、そこにこだわる必要はないんです。
あとは、使いようです。
有機肥料は、ゆっくり効くからベースとして使う。
化成肥料は、即効性だから生育を見ながら、適宜、栄養不足分を補ってやる。
これが肥培管理です。
有機肥料は、朝昼晩のご飯。
化成肥料は、おやつや体調が悪い時に飲む栄養ドリンクです。
なんで有機肥料が安全で、化成肥料が悪者になるのでしょうか。
こういうものは、使いようです。
加減を間違えれば有機だろうか化成だろうが失敗します。
生産者は、なにも考えずに化成肥料をふっているわけではありません。
美味しい野菜を消費者に届けようと思っている。
でなきゃ、野菜が売れなくて破産しちゃいますからね。
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