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【ショートショート】哲学者の嘆き
哲学が不足している。
哲学とは問いかけの学問。
ほんとうは何処にあるのか。
目の前のそれはほんとうなのか?
例えば、1+1は2なのか?
水槽に魚が1匹いました。
追加でもう1匹いれました。
魚は何匹なのか?2匹?
その魚はもう1匹に食べられるかもしれない。
そしたら、魚は1匹だ。
なぞなぞじゃなく、科学とは決められた前提条件のもとに成り立つ法則でしかないということだ。
じゃあ、1とは何か?
物差しをイメージしてほしい。
0から1まで線をひけば1cmだ。
0.9cmひけば、あと0.1cm。
更に0.09cmひけばあと0.01cm足りない。
更に0.009cmひけば…
と考えると、小数点以下の数字は無限に続くことに気づく。いつまで経っても1に辿り着かない。0と1の間には無限に続く我々には認識できない世界があるのに、目の前の物差しの0と1の間は有限に見えてしまう。1って何なんだ?
だから、1は整数だとか自然数だとか取り決めをしておく必要があるだろう。
これは、世界の真実ではない。
科学とは机上の大前提のもとに成り立つ学問なのだ。
それをあたかも世の中の真実かのように、1+1は2なんだと言うことは間違っているわけだ。
一般庶民の大半が何も考えず小学校で教わったとか昔、どっかの誰かが1+1=2を証明したよとか言うわけだが、私に言わせると、頭が固い。もっと柔軟な発想が必要だと言ってやりたい。
なるほどなー、私の主張を聞いたカウンセラーは相槌を入れる。
「でも、そんなんじゃ現代社会で生きていけないじゃないか? 偏屈者として嫌われるよ? いいじゃん、1+1が2で」
「哲学を馬鹿にするな」
「頭が固いなもっと柔軟な発想が必要だよ。だから友達ができないんだよ」
はぁ、嘆かわしい。
もっと皆と哲学を語り合いたいのに、友達が全然いない。
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