失敗してみた。
本日は強風なり。外出したところで気分も上がらなそうなので、
食事は冷蔵庫のあまりもので済ますことにしました。
やきそば1袋、カット・ベーコン、玉ねぎ、グリーンピース・・・
これは困った。「必ずおいしくできる」とは思えなかったので、
今回は趣向を変えて、家庭内料理人としての経験値をあげる
目的で(笑)『食品ロス回避やきそば』をつくってみました。
まずはカット・ベーコン。本来、片面に軽く焼き色をつけた方が
香ばしさも出てうまみが増すはずですが、凍っていたこともあり、
解凍したあと軽く茹でて一旦ステイとしました。
次はグリーンピース。これもカット・ベーコン同様、凍っていま
したので、解凍したあと軽く茹でて一旦ステイ。
最後は玉ねぎ。唯一、焼きそばに合うと思えた具材ですが、
今回は経験値をあげるということで、本来の切り方ではなく、
焼き肉屋さんのメニューでよくみかける「焼き野菜」に
含まれる玉ねぎの切り方でカットし、まるまる1個分を
あめ色になるまで炒めました。そして一旦ステイ。
いよいよ焼きそばの登場です。残っていたのは、ベストセラーの
「マルちゃん焼きそば」1袋+粉末の「焼きそばソースの素」1袋。
皆さん、ご存じだと思いますが、本来、そばは3袋入りで、プラス、
「焼きそばソースの素」3袋がついた商品です。食いしん坊は2袋
入れて1人前として食べてしまうわけですが、そうすると、1袋
残ってしまうんですね。「ご家庭内あるある」ですよね。今回は、
その余らせた1袋に具材をマシマシにしてボリューム感を出す作戦。
80mlほどの水をフライパンに入れ、沸騰したところでそばを入れて
ほぐす感じ。水気がなくなる直前にすぐさまソースの素を入れて
混ぜ合わせたら、具材なしでも十分おいしい「マルちゃん焼きそば」
の完成です。
そこへ、先ほどステイしておいた具材3つを一気に入れて混ぜ合わ
せるのですが、ここで一気に重くなるのでフライパンを振りながら
混ぜるときに具材が飛び出さないよう注意が必要です。まんべんなく
ソースを絡めることができたら完成。しっかりボリューム感が出て、
それなりに見た目もあざやかな一皿になりました。
いよいよ実食です。そのお味は・・・
◆焼きそば:実質、いつも焼いていないに等しい仕上げに
なるのですが、「素」のソース味が抜群においしいので、
いつもの味わいとなりました。結構な具材の量でしたが、
それでも薄味の印象にまではならず、きっと、本来加える
はずの豚肉、キャベツ、にんじんといった定番食材を加え
てもバランスがとれる濃さになっていることが再確認でき
ました。
◆カット・ベーコン:メーカー名は控えますが、そもそも
どうだったのかな、という印象です。焼き色をつけなくて
も、茹で上げて多少の脂分が落ちてもおいしいベーコンは
いくつもありますが、このカット・ベーコンちゃんは食感も
ボソボソで、かつ、マルちゃんのソース味が絡んでも
イマイチでした。誰が買ってきたのかな?私かな(苦笑)。
◆グリーンピース:青菜の代わりと思って投入しましたが、
表面の皮がそれなりに厚いのでソース味との絡みがあまり
感じられず、グリーンピースの味だけが際立って、焼きそば
の具材としては不向きなのかなという印象です。私自身は
グリーンピース好きですので抵抗はありませんが、苦手な
人は焼きそばに入れたらきっと不満でしょうね(苦笑)。
また、グリーンピースを入れるもうひとつのデメリットは、
焼きそばなのにスプーンが必要になってしまうことです。
もちろん、これは想定内で投入しましたが、今回の調理で
あらためて「入れるものではない」と確信しました(笑)。
◆玉ねぎ:もう少し焼き肉の時の「焼き野菜」のような
味わいになるのかなと思いましたが、あめ色にしても
固形の主張がたくましく、おいしく感じられませんでした。
本来の、オニオングラタンスープをつくる時のような
切り方・炒め方であれば、へたり感が出て、ソース味も
しっかり馴染み、焼きそばと一緒に絡みつくように口に
入ってくるのですが、そうはなりませんでした。今回、
玉ねぎの印象が一番ショッキングといいますか、切り方
ひとつでこんなにも見た目の印象が変わり、味わいも
かなり変わることに驚きました。
予想通り、ベストなおいしさにはなりませんでしたが、
大好きなアイスコーヒーを飲みながら完食。地球の
すべてのいきものに感謝です。たまに食材の切り方が
書いていない「レシピ」を見かけたりしますが、それは
どうなんだろう・・・などとつぶやきながら超オリジナル
焼きそばを味わい、「いい勉強になった」と言い聞かせ
ながらイマイチな時間を過ごしました(笑)。
ただ、詳しく書かれたレシピどおりに調理を進めても
想像どおりの味わいにならない時がありますよね。
それは、切り方が微妙にプロの方と違うとか、火加減
や蒸し加減が若干違うとか、「5分」とレシピに記載
されていても、使用する調理器によって火の通り具合
が違うとか・・・料理は、なかなか奥深いものですね。
プロの料理人に限らず、おいしくつくれる人というのは
経験が豊富。失敗もたくさんしているはずです。目分量
で調味料を使っても同じ味を再現できる人も間違いなく
経験から得た技ですよね。私もたまに子どもから「何で
おいしくつくれるの?」と聞かれることがありますが、
それはきっと、ひとり暮らし時代の自炊経験が生かされ
てのことだと思います。思い起こせば、失敗した経験が
あるから今は失敗しない段取りがたくさんありますね。
「失敗は成功の糧」、得意な人はもちろん、料理が苦手
と思っている人もどんどんトライしていきましょう。
初めての料理系コラムなのに、いきなり失敗談をお送り
してしましたが、自炊される皆様のご参考になれば幸い
です(笑)。もちろん成功したオリジナル料理もあります
ので、いつかご紹介したいと思います。(おわり)