恋する後輩マドンナの愛萌さん.Final
卒業式、3週間前
○○)おはよ愛萌ちゃん
俺はいつも通り愛萌ちゃんが眠っている病室に来ていた
○○)ついに卒業シーズンになったよ、君はまだ体育祭も文化祭だって行ってないしあっという間に年も越した
○○)いい加減目を覚まして君の笑顔を見せてくれよ愛萌ちゃん……
俺はそっと愛萌ちゃんの手を握った
○○)頼むから、目覚めくれよ…………”愛萌”
俺は涙を流しながらそう呼びかけた
その時、彼女の指が微かに動いた
○○)えっ、愛萌……ちゃん?
俺が不思議にそう呼びかけると
愛萌)せ………ん……ぱ………い?
○○)愛萌ちゃん!?俺だよ分かる?
愛萌)先輩………?
○○)愛萌ちゃん(´;ω;`)
愛萌)何……泣いているんですか……先輩。
○○)バカ、泣くに決まってるじゃないかまったく……
愛萌ちゃんは無事目を覚ました。
後遺症は特に無く、安静にしていれば2週間で退院出来る。
そして俺は愛萌ちゃんが目覚めてから毎日お見舞いに行き今までのことを伝えた。
愛萌)そうですか、勝ったんですね先輩が
○○)あぁ、そうだ愛萌ちゃんは退院したら何やりたい?
愛萌)そうですね〜、先輩と旅行がしたいです
○○)いいね、どこ行きたい?
愛萌)先輩とならどこでも
○○)分かった、考えとくね
愛萌)あの、先輩
○○)どうしたの愛萌ちゃん?
愛萌)ごめんなさい、ご心配させてしまって
○○)ううん、もういいんだ
○○)こうやってまた愛萌ちゃんと話せてるんだ
愛萌)やっぱり先輩は優しい……ですね。
○○)そうかな?
愛萌)そうですよ笑
○○)そっか笑(あぁ、やっぱりその笑顔が俺を救うんだ)
愛萌)先輩?
俺はそっと愛萌の頭を撫でた
○○)ありがと愛萌。
愛萌)い、いきなりどうしたんですか先輩?
○○)愛萌ちゃんのおかげで俺は変われたし、今やるべきことも見いだせた、だから感謝してるんだよ。
愛萌)先輩………
○○)それじゃあ退院の時また来るね
俺はそのまま病室を出た
退院日
ガラガラっ
○○)おはよ愛萌ちゃん
愛萌)あ、先輩‼️
愛萌母)あら田嶋君、来てくれたのね
○○)えぇ
愛萌母)私たちこれから少し買い物するから愛萌のこと任せていいかしら?
○○)いいですよ?
愛萌母)それじゃあお願いするわね(愛萌、頑張るのよ‼️)
愛萌ちゃんのお母さんは病室を去った
愛萌)あ、あの先輩‼️
○○)ん?どうしたの?
愛萌)良かったら、今からデートしてくれませんか!!
○○)デート?
愛萌)は、はい‼️デートとというか……その体育祭とか文化祭の時先輩行きたかったのに入院してたので///
○○)うん、良いよ。ゲーセン行く?
愛萌)は、はい‼️
○○)あ、そうだこれ愛萌ちゃんにあげるよ
俺は小さい袋を愛萌ちゃんに渡した
愛萌)中身を見ても良いですか?
○○)いいよ
愛萌ちゃんはそのまま袋に入った箱を取り開けた
そこには銀色に輝くハートのアクセサリーが入っていた
愛萌)先輩、これは?
○○)愛萌ちゃんに合うかなって、退院祝いにでもどうかなって
愛萌)ありがとうございます‼️
愛萌ちゃんはそのままアクセサリーを身に着けた
愛萌)先輩、似合いますかね?
○○)うん、チョー可愛いよ
愛萌)えへへ、ありがとうございます
○○)んじゃあ行こっか笑
愛萌)はい‼️
○○)それじゃあはい
俺は手を出した
愛萌)いいんですか?
○○)うん、もちろん
愛萌ちゃんはそっと手を握った
愛萌)先輩の手って大きくて優しい手ですね。
○○)ほんと?ありがと嬉しいよ。
そして俺と愛萌ちゃんは今日という日を最高の日として遊び尽くしたのだった。
月日は流れ…………
卒業式
教頭)卒業生代表、田嶋○○‼️
○○)はい‼️
校門前
黎人)優佳さん、達川先輩、兄ちゃん卒業おめでとう。
美穂)おめでとうございます。
隼人)おめでとうっす‼️
優佳)ありがとう。
一輝)うっす。
○○)あんがと、黎人。
黎人)何兄ちゃん
○○)次の主将はお前だ、バスケ部のことお前に任せたぞ
黎人)受けたくもない役目だけど、兄ちゃんが積み上げたこともあるし、ちゃんと次世代にも誇れるように頑張るよ
優佳)美穂ちゃん、頑張ってね
美穂)はい!!
○○)隼人‼️
隼人)うっす‼️
○○)美穂と黎人のこと任せたぞ、お前にしか出来ない最重要なことだ。分かったな?
隼人)了解っす‼️
柊斗)相変わらず騒がしいな
○○)柊斗
柊斗)卒業おめでとう
○○)お前もな笑
柊斗)バスケ続けるんだろ?
○○)あぁ、お前だろ?ライバルだな
柊斗)あん時は負けたけど今度は絶対負けねぇからな
○○)俺もだっつーの
俺と柊斗は拳をぶつけ合った
柊斗)じゃあな相棒。
○○)おう、またな相棒
柊斗はそう言って手を振って去って行った
優佳)柊斗君と仲直り出来たんだ
○○)おう、心配させたな優佳
愛萌)…………
黎人)美穂、隼人行こうぜ
美穂)だね笑
隼人)おう
優佳)じゃあ私も、行こっか達川君
一輝)……うっす。
俺と愛萌ちゃんだけを残してみんなは去って行った
愛萌)ご卒業おめでとうございます○○先輩
○○)ありがとう愛萌ちゃん、アイツらのことよろしくね
愛萌)はい任せてください‼️
○○)せっかくだしちょっと歩こうよ愛萌ちゃん
愛萌)はい‼️
桜の並木道
○○)色々あったね
愛萌)ですね
○○)この1年、俺にとっては有意義な1年だったよ
愛萌)有意義な?
○○)うん、愛萌ちゃんと会ったこと、達川が入部してくれたこと……相棒と再会出来たこと。
○○)灰色だった俺の人生がこの一年で鮮やかな虹色みたいになったんだ
愛萌)そうだったんですね
○○)…………それに、俺にとって思い出に残った1年だし
愛萌)思い出ですか?
○○)全国で優勝したり、仲直り出来たこと………後は、君のこと好きになったことも
愛萌)先輩?
○○)ねぇ愛萌ちゃんはまだあの事覚えてる?
愛萌)は、はい覚えてます。
○○)ふふっ、良かったじゃあ言えるね
愛萌)え?
俺は足を止め、振り返りこう言った
○○)愛萌ちゃん、俺達”付き合っちゃおうか”
愛萌)せ、先輩?
○○)俺、愛萌ちゃんの事が好きなんだよね
○○)君はいつも俺を励ましたり優しくしてくれたりして俺は心の底で安心したんだ、きっとこれが恋ってやつなんだと俺は思うんだ。
愛萌)先輩………
○○)愛萌ちゃんの答え、くれないかな?
愛萌)あの時宣言した時から変わらず私は
愛萌)先輩のことが好きです大好きです‼️
○○)ふふっ、じゃあおいで愛萌‼️
俺は両手を広げ愛萌を呼んだ
愛萌)はい‼️
愛萌は俺の元に向かった
俺はそのまま愛萌を抱きしめた
○○)一生君を愛するつもりだからね
愛萌)ふふっ、私だって先輩のこと死ぬまで愛しますよ
○○)愛萌、俺達付き合ってるから先輩呼びはダメだよ?
愛萌)呼び捨てはまだ恥ずかしいので徐々で許してください
○○)仕方ないなぁ〜笑
○○)愛萌、これからデートでもどう?
愛萌)いいですね、私遊園地に行きたいです
○○)いいね、じゃあ行こっか
愛萌)はい‼️
俺はそっと愛萌の手を取り遊園地に向かうのでした
この物語は、トラウマを抱えていた青年とそれに一目惚れをした後輩マドンナの恋する恋愛ストーリーである