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17日目、理想の一日。

ごきげんよう。私です。

 朝の目覚めは、閉めたはずのカーテンの隙間から差し込むやわらかな朝日が、まぶたをそっとノックするところから始まります。ふとカーテンを見やると、その向こうに可愛い家族の影が。そっとカーテンをめくって、朝日にほんのりと温まった毛皮を撫でます。
「おはよう」
 朝の挨拶をすると、にゃあ、と、ささやかに鳴きながら、愛猫が私の手に額を擦り付けてきます。しばし至福の時間。

 目覚ましが鳴る前に止めて、伸びをして。ベッドから降りて顔を洗ったら朝食の準備です。昨夜から仕込んでおいたフレンチトーストをフライパンで焼き、カリっと焼いたベーコンとホワイトソースを乗せたら、たっぷりのとろけるチーズをかけてトースターで焼き目を付けます。その間に挽きたてのコーヒーを丁寧にドリップ。今日は深煎りの気分です。

 トースターがチンと鳴って、クロックムッシュの焼き上がりを知らせてくれます。食卓に並ぶ朝食。ヨーグルトに手作りのフルーツソースを添えたら完成です。愛猫はベッドの私の抜け殻でのびのびと寝ています。
 朝食を食べながら今日の運勢を確認。なんだかいいことがありそうな予感。

 洗い物も済ませて、洗濯機の予約で仕上がっている洗濯物を干してから、身支度を済ませて出勤です。通勤ラッシュに巻き込まれない早い時間に家を出て、駅まで散歩するのが心地いい。いつも前を通る家の窓に、今日も猫さんが座っていて、軽く手を振ってご挨拶。いつもの時間、いつもの電車。いつも通りの朝の風景。

 午前の会議では企画のプレゼンが思った以上に上手くいき、大きなプロジェクトに参加することになりました。同僚とランチでささやかにお祝いしながら、リップの秋の新色の話をしたり。楽しいひと時。
 定時に仕事を終えて帰路につき、電車を降りたら駅前のスーパーで買い物をして帰ります。『お鍋が美味し季節になりました』なんて、売り場のポップにそそのかされて、今夜はきのこと手作り鶏つみれの豆乳鍋で決まりです。

 家について玄関扉を開けると、愛猫が廊下を小走りに駆け寄ってきます。
「ただいま」
「にゃあ」
 律儀に返事をしてくれる愛猫にもご飯をあげてから、夕飯用の白米を炊飯器にセットしてお風呂に入ります。クレンジングもお風呂で済ませてさっぱりしたら夕飯の支度です。
 ひとり鍋はお手軽で満腹感も得られて楽ちん。明日は休みだし、晩酌用の日本酒も少しいただいちゃいましょう。〆は雑炊。落とし卵と鰹節をたっぷりかけていただきます。は~お腹いっぱいでしあわせ。
 夕飯の余韻をしばし味わってまったりしたら後片付けをして。ドラマの続きを見ているうちにそろそろ就寝時間です。

 明日から三連休。行きたかった美術館に出かけて、気になっていたお店でケーキをいただいたり、ゆっくりベランダの観葉植物の手入れをしたり、作り置き用のおかずを作って冷凍したりと予定は色々あるけれど、朝はゆっくりめに寝坊ができるなあ、なんて思いながら、ベッドに入りました。
 愛猫が私のベッドに乗ってきて、ぐるぐると喉を鳴らすので、撫でているうちに私も眠りに落ちました。


そんな、絵にかいたような理想の一日。




現実なわけないじゃない?



私の今までの駄文徒然草を読んだことがあるっていう方は、ここまで来なくてもオチが見えていたかと思われますが、ええ、まあ、完璧にフィクションです。こんなシャレオツな暮らしができる性格になりたかったぜ……。
あ、愛猫がいるってとこだけは現実wでもうちの子はもっと上から目線で、こんな寄り添い方してくれないwww
私は言われるままにちゅーるをお出しする普通の下僕です☆

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