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アダルトチルドレンの夫は優しい

我が家には保護犬から生まれた雌犬一匹がいる。
息子たちも自立して今では夫婦とワンコはどこに行くにもいつも一緒だ。

夫はもう娘のようにかわいくて仕方がない。
時々話し声が聞こえてくると思ったら、人間に話すように真面目にワンコに話しかけている。
夫はどちらかといえば猫は苦手な方であった。
やはり絶対的な忠誠心と、大好きアピールをしてくる犬派であった。

そんなある日、車で遠出をしてワンコのおしっこタイムをしていると、なんと子猫4匹が入った段ボール箱を夫がもってきたのだ。
私自身は、猫は可愛いと思うが、猫アレルギーだったので、近寄るのは恐怖でしかなかった。
見つけてしまったからには、そのまま放っておくわけにもいかず、100Km以上離れた我が家に連れ帰ってきた。
夫は一見体格が良くて、野性的な風貌と性格だが、虫も殺せない優しい一面もある。
生まれて間もない猫ちゃんたちが不憫でならないのか、お風呂に入れたり、必死で世話をしていた。

見違えるようにかわいくなった子猫

それでも、私が猫アレルギーで、ワンコの精神も不安定だったので、早急にもらってくれる人を探さなくてはならず、息子たちに相談するとSNSで発信してくれた。するとコロナ化だったこともあり、すぐに行き先が見つかった。しかし1匹ずつ受取先の県が、北と南にバラバラで、1匹は引き取りに来てくれたが、あとの3匹は1匹ずつ遠方に、夫が届けに行ったのだった。きっと愛犬に話すように、励ましながらの旅だったのだろうな。最後の1匹を引き渡すときは切なかったようだ。夫は戻ってきてから、時折「良かったなー可愛かったなー」と遠い目をしてつぶやいていた。
なんだか彼のこういうところいいなーと思う。


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