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56歳の夏休み(4)

今年は義理の母の新盆。諸事情があって妻の実家で二人きりのお盆となった。

私たちは伝統宗教に対する造詣が浅く、今までは指示されるがままにお盆の準備をしていたので、飾り付け?の勝手が分からず、試行錯誤の末になんとか格好を付けた。

そもそもお盆とは、期間限定でご先祖様が里帰りし、そこに親族一同が集まって宴を催し、故人を偲ぶ事が供養になるらしい。その宴には姿こそ見せない故人も一緒にいるのだろう。

ところで、この時期は心霊現象・怪奇現象がしばしば話題になったり、そういうことに遭遇したりすることが増えるようだ。その事について、お盆の準備をしながらふと考えた。

「人は二度死ぬ。一度目は肉体の死。二度目は魂の死」肉体の死は言わずもがなだが、魂の死は、今世の人から一切忘れ去られてしまう事だという。だから、お盆は故人の魂の長寿と安寧を祈る行事なのかもしれない。
そして、心霊現象や怪奇現象は二度目の死に抗う魂の主張なのだろうか。

でも、こんな事を妻に話そうものならば「理屈くさい!」と、一蹴されてしまうかもしれないな。何より大切な事は、ご先祖様に感謝する心なのだから。

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