WBC

WBCのメンバーが発表された日、すぐに4枚のユニフォームを買う事を決意しました。
買う事を決意してからWBCまでの半年間、お小遣いを貯め続けました。
周りからだらしないと言われても床屋にいかず、友人から飲みの誘いを断ればクレイジーだと言われました。

しかし、苦労して貯めた貯金でしたが侍ジャパンのユニフォームを手に入れるのは決して容易なものではなかったのです。
雪が降り積もる発売日当日、有給を使って準備していたのに公式サイトにはアクセスする事ができず売り切れてしまいました。
その日は悔しさを忘れる為、一心不乱に雪かきをしたのを覚えてます。

それから月日が経ち、いよいよWBCが開幕しました。
その日は日勤で家に着いたのは20時過ぎでした。
シャワーを浴びて夕食を食べて、少し迷ったけど東京ドームへ向かう事を決意しました。
ユニフォームが買えるかはわからないけど行かずに入手できないよりも現地に行って入手できない方が後悔しないし、少しの可能性に賭けたかったのです。

ほとんど情報も無いまま22時過ぎに水道橋に到着しました。抽選券をもらったら明日10時から番号順にショップで買い物ができるとの事で、冷たい雨が降りしきるなか並んで手に入れた抽選券に涙が出そうでした。

10時にショップが開店した2時後、ようやく入店できたけどその時には既に目当てのユニフォームはありませんでした。
現実を受け入れる事もできずに店内を徘徊していると、奇跡が起きたのです。店員さんがなんと欲しかったユニフォームを数枚持って配り始めたのです。
沢山の人が群がるなか一目散に手に取る事に成功したのです。

さらにその直後、今度は別の店員さんが別のユニフォームを目前で配ってくれました。

ユニフォームの神様は私の事をずっと見ていてくれたのだと思いました。