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最後の、一日

さて。30代最後の一日。

いつもとほとんど変わらない日。
朝起きて、身支度をし、子どもの朝ごはんを準備し、着替え、歯磨きなどをし、出発。
今朝はだいぶ冷え込んだ。10℃だったそうだ。
一昨日の土曜日には観測史上最遅の真夏日だなんだ、と騒いでたんだから、だいぶ寒暖差が激しい。
でもこれくらいの空気が好きだ。冷たい空気が澄んでいて空が高く透き通る感じ。

いつもと同じ電車に乗り込み、いつもと同じように途中のターミナル駅であいた席に座り、職場の最寄り駅まで。
いつものコンビニおにぎりよりはちょっと奮発して、駅前のカフェのモーニングセットをテイクアウトし職場へ。
(普段頼むベーコンが売切れだったので、今日は初めてチーズを注文)
いつもと変わらぬ顔ぶれの方々に挨拶し、席につき、メールチェックをしながら朝ごはん。
徐々に周りが出社し始め、午前の始業ベルがなり、引継ぎを受けたばかりの慣れない業務に四苦八苦しながらお昼。
同僚の香港人の子とランチに行き、新しい店を教えてもらい、午後イチでグループミーティング。
ミーティング後は他部署からの問合せに対応し、また慣れない業務に四苦八苦しているうちに、気付けば時短である自分の退社時間間近で慌てて帰り支度。
退社し外に出てみると、朝の装いでは若干暑い。着込みすぎたか。
帰りもまたいつもと同じ電車に乗り、自分の降りる駅を寝過ごしそうになり焦りながら下車。
電車を乗り換え、保育園の最寄り駅に着き、コンビニのスナックフードで小腹を満たす。
子どもにうつされたのであろう風邪症状がキツくなってきたので、ドラッグストアで風邪薬を購入し、即飲み、子どもを迎えに行く。
いつもより10分ほど遅い時間だったのに、普段帰りがよく一緒になり遊びながら帰るメンバーの迎え時間とかぶり、今日も保育園そばの広場で遊んでいくことが決定。
20分ほど遊ばせ、頃合いを見てみんな帰り始め、うちもそのまま帰宅。
帰宅後は、夕飯、休憩(子どもはぬり絵、こちらは家事)、お風呂、風呂後の様々、寝かしつけをワンオペでこなす。
しばらくして自分だけ起き、夫が買ってきてくれたお弁当を夕飯に頂く。

本当に何も変哲もない一日だった。
でもきっと今日みたいな一日が、あとから振り返って懐かしい日常になるんだろうな、と割と細かく記録しておくことにした。

朝あんなに澄んで晴れていた空は、始業時間近くには雲に覆われ、薄曇りの天気が続き、時折陽射しがのぞきつつも夕方ごろまで薄曇りのまま。
でもどんよりした暗い空ではなく、雨が降りそうな訳でもなくて。
なんだか象徴的な天気なのかな、と勝手に自分に照らし合わせて考えてみたり。

20代最後の日、私はどんなふうに過ごしたんだろう、と振り返ろうとしてもあまり記憶がなく、写真もなにも残っていなかった。
30代最後の今日、なにも残らないのが寂しくて撮った写真は子どもが夕飯後にぬりえをしている場面。いつもの風景。
40代最後の日、自分は何を思うだろう。中学生になっている子どもの在りし日の姿を懐かしむのだろうか。

もうすぐ今日が終わる。30代最後の今日。
あんなに苦しく辛く、自分なりに激動だった30代。
正直、自分がどうしてここまでこれたのか謎だ。記憶が朧気な部分も結構ある。
40代は、昨日も書いたように「自分を大切にする」ことを目標にしたいと思う。
自分が嫌だと思うことはやらない。
自分と、自分の過去と、戦う術を身につけよう。
自分を傷つける自分は30代に置いていこう。物理的にも精神的にも。
悪い癖たちも30代へ置き去りにしよう。40代には持ち込まない。

まだまだ惑うことばかりだけれど。
もうすぐ今日が終わる。
さよなら、私の30代。こんにちは、私の40代。
願わくば、私の40代が素敵なものになりますように。