［エッセイ］脳内不思議人間ガール
2020年病室からオギャーオギャーという
幸せな音色に包まれ可愛い可愛い第一子を
出産しました。
色々検査された後、初乳を飲むしわくちゃの
赤ちゃんが一生懸命おっぱいを吸っている。
生きようと頑張っている。お腹の中で胎動が
動いていた見えなかった赤ちゃんが
今目の前にいる。なんて幸せな光景なのだろう。
しかし私は産後鬱になった。
現在私は29歳バツイチ子持ち。
元旦那とはマッチングアプリで知り合いすぐ
恋に落ちて授かり婚まで
とんとん拍子に籍を入れた。
ある雪国の奥地にある町の社長の長男であった
元旦那はなんだかよくわからない仕来りがあって長男は家系を継ぐと定められていたのか・・・
好き好き脳内で一杯だった私は、
迷うことなく嫁ぐことになることから
この物語は始まる。
そこには家政婦が居てみんな津軽弁で
最初は何を話しているのか全く理解不能状態。
友達もいない。そんな日々を送っていた。
私は気が付いたらヤクルトレディーになっていた。（あれ、私まだ生後三か月の息子保育園に送り出して仕事してるよね・・・？あれ？ちょっと早くないか？）
そんな事を片隅で気づきながらも
見て見ぬふりをしてきた私は、
睡眠時間、疲労、仕事のストレス、環境の違い
全てにおいて私の当たり前からあまりにも
遠く離れたところに自分がいたことに
気づき始めてきた。
ちょっと愚痴ってもいいかな…？
まず、生後三か月の子供がいて
仕事するってその時点で過酷すぎない！？
そして、ヤクルトレディーって定期で
購入している人たちの所に
車で巡って行くのかと思いきや
家一軒一軒回って新規開拓！？
それも2月の真冬に！？
死ぬって！！！！！！
あの町はなんでか凄くホワイトアウトが
すごかった。
そんな中ショルダー持って
手の感覚失いながらも
ヤクルトのサンプル配ったなぁ。
まぁ、確かに？
制服が？
可愛いなって思って？
入社したのは私なんですけどね。
家に帰ったら夕食の準備、授乳、明日の旦那の（元旦那）弁当作り。
齷齪してドタバタして子供は、
背中までうんちまみれ、おむつ変える時なんて勢い良すぎて
顔におしっこかかったり、、、
うん、良い思い出だな。
でも、何で泣いてるのかもわからなかったり、
何でミルク飲んでくれなかったり、
寝たと思ってベットに置いた瞬間目がパチって開いて・・・あれってなんなん・・・？
もう、わぁーーーーーーーーーーーーって
わぁぁぁぁぁぁぁーーーーーって、、、、。
みんななるよね。この世のお母さん（自分も含めます）本当に偉い！！凄い！！！
お腹に赤ちゃんが宿った時からもうお母さんなんだよね。
私は心のコップの水が溢れるの早かったみたい。
情緒も不安定になってきて怒りのコントロールができなくなってきて、何を何処にぶつけていいのかもわからない。そんな生活が続いて溢れちゃった。
私、思うの。これ旦那のサポートさえあれば
少しは違ったかなって。
この世の男たちを悪く言わけじゃないけど、
男より女はお腹で10ヶ月も赤ちゃん育てて
出産して
身も心もボロボロで「休息」という名のハンデ
もらっても良くないですか？
この世の男性方聞こえてますかーーー！
私だけじゃないはず、女性不利な状態から育児を始める。
子供が生まれたら
夫婦関係も絆の在り方も変わってくる。
どうか溝が生まれないように。
男性方どうかこの世のママたちを助けてあげてください。
「ちょっとくらい休みなよ」「気分転換に出かけておいで」「今日は俺が寝かせるよ」
その一言で、一言だけで救われます。
地獄がまだ先にある事を私は知らない。
こんな生活を続けて8カ月。
とうとう心のコップが割れました。
溢れんばかりの涙、壁に投げつけるクッション、夫婦仲は最悪で喧嘩ばかり頭がおかしくなりそうで、
そんな時どうするかって？
はい。皆さん。すぐ病院に行ってください。
あと、精神科が予約はなかなか取れないので
コップが割れる前にね。
ちょっと心が重たいなって思ったら躊躇せず！
私は産後鬱から鬱病へと魔物は進化を遂げていました。
正直な話をすると私の性格は生真面目で
仕事に没頭してしまうと抜け出せなくなる兆候があり自分が壊れるまで気づかないというアホな特性を持っています。
職場では明るい元気な自分でいなきゃ！
ニコニコしていないと！面白い話しないと！
沢山の人とコミュニケーション取らないと・・・
自分には嫌われる勇気がなかった。
いわゆる八方美人。
どんどんお客さんとの会話もなくなってきて
ノルマも更新しなくちゃいけないしでも、
話題が見つからない、てか、津軽弁何言ってるか全然わからん！！！
そして鬱病とのことで退職しヤクルトレディーの呪縛から解き放たれたのだった。
「おまえさどこからけたの」
「札幌なんですよ～。」
「あー！んだの～△※☆〇□×だったべ？」
「あーー！そうですそうですーははは！！」って感じ。
今となっては面白い。