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実務補習で準備しておいたほうが良いことと困ること

中小企業診断士の合格発表が終わり、実務補習が始まっている時期ではないかと思います。今年から1回の実務補習の日時が長くなったことから企業への提案がしやすくなったのではないかと思います。
 実務補習を実施していく上で悩むことと対応策を書いてみました。特に時間のない企業診断士には中小企業診断士になる為の実務補習を効率よく取り組んでもらうための一助になればと思います。
1.     実務補習で準備しておいたほうが良いもの
ノートパソコン 
 実務実習を進めていく上ででなくてはならないものです。共同作業になるので必須です。会社で個人用で試用している方も思いますが、自分専用で用意すること(会社用を持出禁止にしているところも多いです)。情報漏洩とかになると大問題になります。
Dropbox、ZOOMのアカウント
 診断士活動でも必要になるものなので準備しておくとよいと思われます。いろいろな環境下で作業をする際にはとても有益です。初めのうちは無料のものでよいのではないでしょうか
診断士用の名刺
 今後の活動を行っていく上でも必要となるので実務補習の前に作っておくと便利です。会社の名刺でも問題ありません。

2.     実務補習の前に悩むこと
1.       中小企業のビジネスモデルが分からない。
特に自分が勤務している業界が実務補習で当たればビジネスモデルも理解できるので資料を作成するのにも説得力が増します。しかし、勤務している業界はまれであり、経験のない業界が当たることがあります。

業界について特徴が良くまとまっている資料


図書館に行けば業種別に必要な知識が出ているのである程度知識を得ることが可能です。事前勉強に最適ではないかと思います。
加えて業界別に書かれている本を読むのも参考になります。

業界別によってはこちらの資料も使いやすいかもしれません

金融庁から金融機関向けにインターネットで出していますが、ポイントがまとめてあるので、代表者にヒアリングをするのに非常に有益だと思います。

2.       決算書が読めない
ビジネスモデルが分からないので決算書のどの点に着目すればよいのかがわからないという事をよく当たります。
中小企業診断士の2次試験の観点で見ていくのが無難ですが、中小企業の決算書には癖があるので数値だけではわからないことが本当に多いです。
何期分か決算書が来ている際には必ず同じ勘定科目明細を比較していく事が分かりやすいのではないかと思います。
後は仮払金、貸付金、未払金、未払費用、前払金、前払費用の中身は確認しておくと良い(代表者へのヒアリングでも必ず聴取しておくべき項目)
  https://www.zaimu-shindan-kenkyukai.jp/%E4%B8%AD%E5%B0%8F%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%81%AE%E8%B2%A1%E5%8B%99%E6%8C%87%E6%A8%99/

  数値を見ていく事で平均より優れているか、劣っているかをまず分析し、構成要素を分解することで法人の真の原因が分かるかもしれません。


3.       経営者に何を質問したらよいか分からない
実務補習で初日に代表者へ訪問して2時間くらいヒアリングできるのですが、ここで多くの質問をしていかないと後で書類を作成する際に非常に苦労します。
質問するのに事前に見ておくとよい項目
1.       企業のHP
中小企業だとあまりHPが更新されていないことも多いです。事業の中身を見ていく事は最低限必要なことではないかと思います。強みを見つけ、代表者に質問していくと有効です。
2.       決算書
3期分くらい来ていれば決算書の見方で書いておいた同一勘定科目の比較と
急激に動いている勘定科目
費用項目(特に未払金、未払費用、前払金、仮払金、前払費用、貸付金は要注意)
3.       組織図
あまり細かく書いてあることはありませんが、組織図は見ておくと質問に役に立つと思います。
  
1~3に共通して言えることですが、中小企業診断士試験の1次試験、2次試験の知識は必ず使用しますので復習するようにしておくべきです。

当日までの準備が出来たら後は実務補習を楽しむのみです。
準備だけは万端にしておくと良いですよ。

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