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不安障害の改善に役立たなかったこと 【電話相談窓口】
はじめに
注)ここに書いてあることは、あくまでも個人の意見です。
参考としてお読みいただけると幸いです。
経緯
新卒で大手SIerに入社した僕は、半年の新入社員研修の真っ只中だった。
同期は500人いるものの、そのときはまだテレワークが主体だったので基本的に寮(レオパレス)から一人で研修を受けていた。
そんな状況下でも、周りの同期は知り合いを作って週末のたびにどこかに遊びにいったりしている。
一方、僕は対人緊張がどんどん強くなり、誰とも交流することなく2ヶ月ほどの時間が経過していた。
地方から都会にでてきて、こんなに人がいる場所で暮らしているのに、人と関わらない生活を送っているのが惨めだった。
こんな状態で本当に社会人として働いていけるんだろうか。
ものすごく不安で誰かに相談したかったが、
就職したばかりで親を心配させたくなかったし、古い友人は不安障害を発症してからは疎遠になっていた。
そんなとき、メンタル改善のために読んでいた書籍の中で、
公的機関による電話相談窓口がある、と書いていたことを思い出した。
少し抵抗があったが、電話をかけてみることにしてみた。
実際にかけてみて
僕が電話をかけたのは、厚生労働省のホームページにのっている「こころの健康相談統一ダイヤル」だったと思う。
(もうずいぶん前のことなので、間違っていたら申し訳ありません)
数コールの後、声の感じだと少し高齢な男性が電話口に出た。
僕は、
対人緊張が強く、人が多い場所にいるだけで動悸がすること
人と話していると顔の筋肉がこわばってくるので、マスクが手放せないこと
この先、社会人として働き続けられるかとても不安であること
などを話した。
窓口の男性からの一言めは、
「でも、あなたは今働けているんですよね?」だった。
甘えかもしれないが、少しぐらい共感の言葉がもらえるのではないかと期待していた僕は、言葉に詰まった。
「あなたはまだ若いんだし、ちゃんと仕事がこなせているんだったら問題ないですよ。」
早く要件を済ませてくれ、と言わんばかりの声音でそう言われた。
もしかしたら、僕の相談内容はこの窓口で話すほど深刻なことではなかったのかもしれない。
そう思って、
「確かにそうですね。では、こういった悩みを相談できる、他の窓口や相談機関はあるんでしょうか?」
と尋ねると、
「私にはわかりません」と言われ、そのまま通話を終えた。
なんというか、
誰にも相談できないから電話したのに、最後の梯子を外された気持ちだった。
今思うこと
後から聞いた話では、こういった電話窓口はボランティアの相談員が対応しているそうだ。
確かに、ひっきりなしに電話がかかってくる上に報酬もなければ、ああいった対応になるのは当然かもしれない。
だが、本当に困っている人が電話する場所であのような対応をされたら、最後のとどめを刺すことになるんじゃないだろうか。
しかも、相談者が死をほのめかすような発言をした場合は、電話を切ることになっているそうである。
ホットラインは、本当に最後のセーフティネットになっているのだろうか。
その後
それから、僕はチャットベースの相談窓口や、産業医などにも相談した。
どちらもきちんと話をきいていただけたのだが、様々な制約があり、現実の問題を解決することには上手く結びつかなかった。
そこから紆余曲折を経て、僕は心理カウンセリングにたどり着くことになる。
心理カウンセリングは、とにかくお金がかかるし、本当に効果があるのかわからない、という印象が強かったので最初は避けていた。
だが、カウンセリングと出会って、僕の生活は大きく動き出すことになる。
この辺りは、今後書いていきたいと思う。
では、今回はここまで。