役職
常務「最後に、ふりかえりで何か?」
会議の終わりに常務が問いた。
今回は、私の上司である木村さんが言葉を発した。
木村「皆の役職が変わっていますが、呼び名が徹底されていません。
きちんと、役職で呼ぶよう再度徹底して下さい。以上です」
静まり返った。
常務「社長からも指令が出ているので、気をつけましょう。では終わります。お疲れ様でした。」
7月から副主任はわたし山下 渚、主任は小田さん、課長は海道さん、部長は木村さん、常務は古川さんに代わっている。
ただ、わたし含め、小田さんと海道さんは木村さんを部長と呼べていない。
木村さんからの3人に宛てたメッセージだった。
会議後、わたしはすぐ常務の元へ行き、言い放った。
渚「さっきの木村さんの一言、遠回しに自分を部長と呼べ!って言ってますよね。あんな言い方したら小田さんと海道さんとの関係性が余計悪くなりますよ‼︎
そうなるのがなんで、わからないんですかね?」
木村さんと同期の小田さんや先に入社している海道さんからすれば、屈辱でしかない。
ましてや天狗になって薄笑いを浮かべ、小馬鹿にしているような木村さんを上司と呼びたくない気持ちは、痛いほどわかっていた。
常務「あぁ、そうだよなぁー、やっちまったなぁ」
常務も呆れた顔でわたしに相槌を打った。
わたしが不満を言ったところでなんの解決にもならないか…
わだかまりのあるまま帰宅した。
数日後、わたしは木村さんと同行で仕事をすることになった。
木村「この間の会議で話した役職の話だけど、山下さんはなぜ、俺を部長と呼ばない?」
またその話かよっ‼︎
そう思ったら拍車がかかってしまい、とうとう本人に本音をぶつけた。
言わなきゃわからない人にはきちんと伝えてあげた方が本人の身のためだとも思った。
渚「役職、役職ってうるさいよ。
それを言われた人の気持ちがわからないの?
なんで呼べないかが解らないの?
わたしは呼べないね。
わからないから聞いてくるんだろうけど、残念だな。
自分が部長と呼ばれるようになる努力をしたら?
仕事は実力だけじゃないから。そういうことだよ。
まるで自分を部長と呼べみたいな言い方、しかも、会議の最後に戒めるような伝えた方、最悪だよ。」
常務にも伝えた、思いの丈を全て当てた。
わたしと木村さんの関係性で言えたことだとも思う。
木村「えっ?違うよ!俺は常務に『会議の場で言ってくれ』って言われたんだ。」
……
え?
常務はーわたしに、相槌を打っていた。
そうだよなーって。
話が違うじゃん‼︎‼︎( ̄◇ ̄;)
話の流れはこうだ。
常務「俺が言っても皆に響かないから、直接会議の場で言ってくれよyou!」的な。
木村さんにそう助言したのは常務だった。
木村「俺は別にどっちでもいいんですよ。ただハッキリしてもらいたいだけです。会社で決めた社長のルールに従ってるので。」
……
なるほど。。
どっちもどっち。適当な常務も堅物の木村さんも。
正直に、常務へは
へんな相槌を打たず、「俺がそう会議の場で伝えた方がいいと木村に言ったんだ」と嘘をつかず言ってほしかった。
木村さんには、口が悪いけど、どっちでもいいならグチグチ物言いしていい子ぶってるんじゃねぇよ‼︎
と思った。
皆さん、どう思いますか??
ちなみにこの経緯は全て、小田さんと海道さんには伝えてあります。
笑い話ですよね。
人は、信用しては、なりません笑