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エコパは燃えているか(第26回JFL第25節・Honda FC対アトレチコ鈴鹿)


エコパよ、紅く染まれ

……と願ったところで、やはり自分がぼっち観戦じゃ説得力皆無ですね。やはりパンピーファンの筆者ことOYGです。

ともあれ、年1回の特別ホームゲーム、エコパでの決戦が終わりました。いつもよりも大きなハコ。いつもよりも遠いかわりに、俯瞰で見やすいフィールド。なにもかもが普段と異なるこの場で、HondaFCは勝利を収めることができました。 見よ! エコパは紅く燃えている!

いや、都田は小さいけどいいスタジアムなんですよ。フィールドは凄い近いし、バイクや車も近くに停められる。サッカー以外の要素をすべて削ぎ落とした、サッカーの為のスタジアムなんです。ただ、キングカズ、三浦知良氏を迎えるためには少し小さかった。いろいろ厳しかった。それだけなんです。

とまあ。話が少々とっ散らかっているのは、いろいろと書きたいことがあるからです。試合そのものの話だったり、観客人数の話だったり。キングカズの話だったり。スタグルだったり。Honda FCのポテンシャルについてだったり。観客人数から派生して自分がHonda FCに成し遂げて欲しいと思っていることもハッキリしたので、それについても記したい。

まあ、1個の回で全部書いてしまうと大変なことになるので、次週がアウェイであることを活かし、番外編を駆使しての事実上前後編的な形で仕上げていきたいと思っています。今回はまず、試合絡みのことだけを。

やはり得点。得点はすべてを解決する

最終結果、2-1。快勝とは言い難いですが、Honda FCは勝って欲しい試合を無事に勝ち切ることに成功しました。最上位進出はなかなか厳しいリーグ展開ではありますが、ここから栃木、高知と最上位勢2連戦になりますので、そこへ向けて勢いがつく結果にはなったかなと。

で、表題に掲げました通り、得点はすべてを解決します。今回の試合で筆者は、その事実を痛感いたしました。「どんな展開でも勝ちは勝ちじゃ」とは言いたくありませんが、早い時間で2点を確保できたことが、結果的には勝利を呼び込んだと思っています。

欲を言えば、終盤良い流れが作れていただけに、もう1点、流れの中での1点が取れていたら。もう最高だったなあとは思うのですが。欲張るとしっぺ返しがあるのが勝負の世界。ひとまず勝利を喜ぶことと致しましょう。実際、鈴鹿には去年も手痛い負けを食らったりしてますので。

さて今回、その鈴鹿は「鈴鹿ポイントゲッターズ」なるひd……もとい、ネタくs……もとい、なんとも言えないチーム名から、「アトレチコ鈴鹿」に改名して乗り込んで来ました。

紆余曲折その他諸々あるチームとはいえ、Honda FCは先述した去年も含め、時々負かされている。はっきり言えば、油断は絶対に許されない相手だ。とはいえ、Honda FCにとってはすべてのJFLチームがそうであることは間違いなかろう。つまるところ、「いつも通り」である。そう。相手にキングカズがいようが、「いつも通り」なのだ。そして。

Honda FCは、この大舞台、「いつも通りではない場」で、「いつも通り」を遂行した。それが勝利につながった。余計な失点をしたとは思うが、守備も安定していた。ちょこちょこ危ない局面もあったが、それでも最後の一線は守られていた。もっともっと追い求められる部分はあったかも知れないが、今試合としては十分なものだと思いたい。

得点はすべてを解決する。しかし

だからこそ。Honda FCは伸びしろを追求しなければならない、とも思う。特に次の相手がホームではどうにもできなかった(という印象が根強い)栃木シティであるからなおさらだ。

では伸びしろとはなにか? 個人的な意見、素人意見ではあるが、まずはシュートの正確さ。いかに相手キーパーが大きいとは言っても、枠を捉えなければ意味がない。無論、サッカーがそうそう上手く行かない競技であることは事実だ。それでも、点を取るためには必要不可欠な要素であると愚考する。

そして次に、ボールを下げても突っ掛かって来ない相手への策である。これも無論、素人考えだ。今回は先に点を取っていたことで相手が前掛かりになり、裏を狙いやすかった(ように見えた)。しかし逆に先取点を許せばこちらが前掛かりとなり、少ない手数のカウンターを刺される危険が増す。

リスクを取って攻め込むこともそうだが、守りを固めた相手をどう崩すか。その辺りの戦術の変化を、今後は見てみたい(と、思う)。

カズが来た!

さて。今回最大の目玉にして、Honda FCにエコパを用意させた張本人――キングカズは残念ながら(当然ながら?)ベンチスタートでした。そのまま鈴鹿はビハインドを背負い、前半では出番なく終わります。

しかしHonda FCが1点差に迫られたあと、後半15分頃に事態は起こります。

キングカズ、降臨

キングカズ、エコパのフィールドにIN。これには普段は写真を撮らない筆者も、思わず写真を撮っちゃいました。そして敵味方を問わずに沸くエコパ。筆者も世代ではあるのですが、「やはりこの方、持ってるんだなあ」と思い知らされました。

で、そんなカズはどうだったのかと言いますと。攻撃では鈴鹿が攻め切れなかったこともあって上手くいきませんでしたが、守備では献身的に後方まで下りてきて貢献していた、ように見受けました。
まあ、そもそも57歳の方に若い頃と同じ活躍をしろというのが難しいわけではあるのですが。だいたいからして、57であれだけ戦えるのも凄まじい訳です。筆者が同じ年になっても、「絶対にこれはできない」と言えますもの。

正直を言うと、それでもやはり若い選手には及ばないし、「若い選手を下げてまで交代させるべきか?」となったりしてしまいます。
とはいえ、あと何回カズを拝めるのかわかりません。今回はしっかり、目に焼け付けました。可能なら、来年もエコパにお迎えしたいですね。

命題:エコパは赤く染まったか?

さて。ここまで書いて、いよいよもう一つの本題です。「エコパで勝つ」は実践できたHonda FC。しかし筆者は「エコパを埋めて勝つしかない」と前回の記事で綴りました。その結果は……1580人(JFL公式発表)でした。

ここからは、正直な感想(私見)を言います。はっきり言えば、この時点で読むのをやめていただいても構わないほどです。もしもご不快になられた方がおりましたら謝罪はします。でも多分後悔はしない。なぜなら、次回にも繋がる話なので。

まず良いと思ったこと。それは普段の倍近くの人数が集まったこと。たとえ社員や取引先を動員していたにせよ(筆者は本田技研の内部事情を知らない)、都田の倍近くを集客できると示せたのは大変に良かったと思う。来年がどうなるかは不明だが、4度目のエコパ開催を望む材料にはなるだろう、とも思う。

だが、敢えて言うならば。「カズが来ても、2000人行かなかったのか」という思いもある。平たく言えば、「カズが来れば、Honda FCの試合といえどもたくさんの客に囲まれるだろう」という筆者の淡い幻想が打ち砕かれたわけである。いかに筆者が夢見がちか、良くわかりました。

そしてこの「現実」に触れたことで、筆者がHonda FCに求めるもの――目指して欲しい境地というものが定まりました。つまり次回はその辺り――筆者の思うHonda FCのポテンシャルと、たどり着いてほしい場所についての話となります。待て、番外編!


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