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【小説31】勘違い女神の弊害(異世界転生したオレはスキル<コピペ>で人生を謳歌する)

31 仲間たちの今後


  翌日、ダンジョン掃除は無事終わった。厄介な10階を俺が先に攻略済みだし<透明化>して同伴し回復爆弾も投げまくったからな。

ダニー「なんでボスが居ねーんだよ。脱出珠が使えねーじゃねーか。」
これは悪い事をした。
それにボスを倒さなければ吸血鬼の訪問も防げたのに。

 昼過ぎには徒歩でダンジョンを脱出できた。
そこから宴が始まり、冒険者達は酒を飲み酔いつぶれ、夜まで騒いだ。
ダンジョンドロップも宝箱もたくさんゲット出来た。ギルドから報酬も出る。
スタンピードも防げてミッションクリアーだ。

一度だけサラが傍に来て「ねぇ、外で留守番してたんでしょう?勇者PT見た?」と聞かれた。

これには返答に困った。「風が冷たかったので僕はテントに居たんだ。なので気づかなかったよ。」と答えておいた。
「そか。逃げ帰ったのならいいけど。」と、サラはダンジョンを見つめていた。

(そうだよな、ダンジョンに残っていたら生きていない。)

 第一王女達は勇者たちを死亡扱いとするだろう。事実彼らは瀕死状態だった。
心に傷も負っただろう。早く元気になってくれれば良いけど。

サラに正直に話したい衝動に駆られたがやめた。
秘密の保持は人数が少ない方が良い。たとえ従僕たちの同級生でも。
 

 そして再び真夜中。なぜかリオンが俺のテントの中にいる。

「貴様の眷属とはどういう事だ。偉大なスライム王で在らせられるぞ。」
 (これ、一から説明が必要なのか? ああもう面倒くさい。)
           ・
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「なるほど、そうであったか。いずれは王がマスターになられるのだな。」
保留ダンジョンの事は内緒でいろいろ端折ってリオンに説明しておいた。

「そう説明したでしょう。頼むから か・え・れ。」
「貴様・・・・」
「姫様、明日は朝が早いんだよ。僕は眠いんだよ。」
「わかった。今度ゆっくり語り合おうぞ。」
「時間があればね、さよなら!」そう言ってリオンを追い出したのだった。
血を吸われたら恐ろしい、これっきりにして欲しい。

 翌朝、各々帰路に就き神木の分岐点でキャンプ。
そして最終日、森人の村に到着。
そこから瞬間移動装置で王都に戻り、宿屋で荷物をダニーに返し別れた。
仕事のお代はダニーに前金で頂いている。新スィーツを買ってログインした。

「マスター お疲れ様。」「ただいまコア、変わった事は無かった?」

「概ね変化無シ。」 
「勇者たちは慣れたかな。」
「暇してまス。」
「そうだろうね、学園で生活していたから退屈だろうね。」
ホテル建築で一応彼らを保護はできたがこの先はノープランだ。

俺自身の問題もある。
●青狐がコピーとニトを探している。ダンジョン維持の資金繰り、温泉旅行。

放置してる情報もある。
●ドワーフの町に渡り人が2名。
●サスペンサー公爵がエリクサーを求めてる。

どれから手を着けるべきか。俺は疲れた体を甘味で癒そうとホテルに向かった。

ホテルの入り口は自動ドアだ。開くと「お帰りなさいませ。」と受付のキアラとモアナ。

「マスターおかえりなさ~い。お土産? お茶用意するね~~」とベルル。

ロビーのソファーに座っているとキーパーちゃんがリンゴジュースを持ってくる。

俺を見つけたJKたちが集まってきた。

「イチゴどっさりケーキだ―。いーっぱいコピーしてねー。」

「カヌレもある。美味しそう。」

「ミラさんとリク達も呼んでくるね。」

「ベルルが呼んでくる~~座って食べてて~~。」

ロビーは憩いの広場のようだ。全員集まってお茶の時間だ。

「ホテル生活はどう? 困った事は無い?」

イブキ 「全然快適よ。自由に買い物もできるし。フィットネスクラブもあるよ。」

ユカ 「プールで泳げるのよねー 快適。」

(・・・・・・・・うん? 自由に買い物?)

テオ 「シェルに頼まなくても道具を揃えてくれる、実に快適だ。」

(・・・・・・・・へ? 道具をそろえてくれる?)

ミラ 「食事も美味しくて太ってしまいそうですわ。」

ジューク 「筋トレもできて有難いよ。リクも落ち着いて元気になった。」

リク 「僕はユカを手伝って農民にジョブチェンジするんだ。」

セイヤ 「ジョブチェンジ出来るなら、俺は商人がいい。」

ユウマ 「魔界の商人なんて儲かりそうだな。」

トモ 「魔界商品カタログが素敵よね。見てるだけでも楽しいわ。」

「それだ!! 何、そのカタログって?」(無料じゃないよな)

ベルル 「これよ~ リク達の着替えも購入しておいたわよぉ~」
何冊もカタログがあった。魔界産でデパート並みな品揃え。

キアラ 「お支払いは月末にまとめて請求させて頂きます。」

モアナ 「キャッシュでお願い致します。」
(ガーーーーーーーーン)

もしかしたら俺は動揺が顔に出たかもしれない。
その場の空気が少し重くなってしまった。

イブキ 「えっとね、シェル君。 私達もお金を手に入れたいと思うの。」

トモ 「いつまでも甘えていられないものね。」

ユカ 「自分たちの買い物代ぐらいは稼ぐよ。いつか生活費もいれるから。」

ジューク 「僕達も狩を始めるよ。」

テオ 「私が修理したり、作った魔道具を売るといい。」

トモ 「私の<取り寄せコスメ>も売れると思うんだー。」トモのシークレットスキルだな。 

俺の留守中にそんな事を相談していたなんて。
「そんなの心配しないで僕を頼ってくれていいのに。」

ユカ 「多分マスターに頼る事も多々あると思う。でも、出来るだけ自分達で努力するつもり。」

俺は条件を出した。
危険な事はNG。 ダンジョンの事は口外禁止。 計画書を提出または口頭説明。 誰にも迷惑を掛けない事。 揉め事を起こした場合はダンジョン追放。 改めて俺に絶対服従。
厳しい事を言ったが全員真剣な顔で頷いて了承した。

本当はまだ外に出したくはないのだけど、日本に戻れなければいつかここから独立する日が来る。
自立心を養うのも必要だろう。


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