修繕積立金の負担増
皆さんはマンションの修繕積立金、気にされた事はありますか?
先日、定期総会に参加して参りましたが、
高い!
なぜその金額?
何に使うの?などなど…
疑問の声が多数上がっておりました。
そして、私自身も年々値上がりしていく修繕積立金に負担を感じ、何とかならない物かと、この記事を書く次第です。
そもそも修繕積立金とはなんぞや?て事ですが
修繕積立金とは
どんなに新しく綺麗なマンションでも、年数が経過していくにつれ、劣化したり壊れたりする箇所が出てくるのは当然です。それにかかる費用は小さい物から大きな物までありますが、鉄部の塗装や、外壁の補修、防水工事など大がかりな修繕には多額の費用がかかります。その為、住居者から修繕費を徴収し、修繕費用が不足しないように積み立て、いざと言う時の為に貯蓄しています。
それが修繕積立金となります。
他にも、修繕積立金はエレベーターや機械式駐車場、災害時の備えとしても必要で、マンションの修繕に関わる重要な資金として必要になります。
その修繕積立金には主に2つの徴収方法が用いられているので、下記にご紹介してまいります。
1.段階増額積立方式
こちらは新築時には修繕費を低く設定しておいて
段階的に増額していく方式となります。
増額するタイミングは、マンションによって3年又は5年とあるようですが、私の住んでいるマンションでは毎年増額していく仕組みになっています。
この方式は、新築時には修繕費が低く設定されている為、マンションを購入する際にハードルが低くなります。その為、販売する側も売りやすい傾向にあるようです。
ですが、住居者は徐々に値上がりしていく事に負担を感じる事もあります。子供の教育費が必要な時や年金生活になった時などは特にそうです。
なので、住居者から同意が得られず、修繕費用を思ったように徴収出来ない事もよくあるようです。
また、当初計画していた修繕費用よりも増額した場合には、更に徴収額が増える可能性がありますので、それを見据えた上で住居者も家計を管理していく事が必要となってきます。
特に原材料や人件費は高騰していますので、値上がりに備えておく事は必須です。
2.均等積立方式
こちらは、将来必要とされる修繕費用を新築当初から一定額均等にして徴収していく方式です。
新築当初は修繕が必要ない事から割高になりますが、増額される心配はないので家計管理がしやすく、老後の負担が増える心配も減ります。
また、価格変動がないので段階積立方式のように毎回住居者から同意を受ける必要はなく、確実に修繕費用を貯蓄する事が出来ます。
上記の事から国土交通省も推奨しております。
但し、現在段階増額積立方式だった場合、タイミングによっては均等積立方式に変更した際に負担額が増額してしまう可能性はあります。
では、どうする?
修繕費用はマンションに限らず、戸建てにも必ず必要となってきますので、徴収される事は仕方のない事です。
ですが、年々増額していき、住宅ローンと兼ねて支払っていくのは負担が増します。
この先負担が増える事は間違いないので、備えておくしかないのですが、収入が上がらず、物価高の今は厳しいご家庭は多いのではないでしょうか。
管理会社を含め、支出額をどう抑えていくかがポイントかもしれません。
1.修繕計画の見直し
大規模修繕は築10年を経過した辺りに行われる事が一般的ですが、当初計画していた修繕が必要な場所もあれば、必要のない場所もあります。
管理会社と組合員で修繕箇所の優先順位や必要の有無を話し合い、必要以上に修繕費をかけないようにする事で負担を減らす事はできます。
但し、修繕箇所を先延ばしにする事で建物の劣化が進む事もありますし、それによってマンションの価値も下がり、売却時に不利に働く事もありますので、よく話し合い慎重な計画が求められます。
また、新築当初に比べて物価も上昇していますので、費用が増額する可能性は否めないでしょう。
2.段階増額積立方式から均等積立方式へ変更
今は段階増額積立方式を適用しているマンションが多いようですが、国土交通省が推奨しているように均等積立方式へ切替えるのも一つの考えです。
先程ご説明した通り、段階増額積立方式の場合、徐々に修繕費が増額されていきますので、永住者に取っては負担が増していきます。
また、組合員の同意を得られないと修繕費を思うように徴収出来ないデメリットがあります。
それに対し、均等積立方式は一定額を徴収する事になりますので、住居者は家計管理がしやすく、老後の負担増もなくなります。
組合員にその都度、同意を求める事もなくなるので、安定して修繕費を積み立てる事ができます。
但し、変更するタイミングによっては今より費用が増額する可能性はありますので、そこに同意を得られるかがポイントとなってきます。
最後に
結局どの方法が良いかは各家庭で事情は異なりますので、意見は割れると思います。
修繕費を確実に積み立てていくには均等積立方式が良いですし、段階増額積立方式の場合は、管理会社が住居者に納得出来るだけの説明を出来るかがポイントとなってくると思います。
住居者は何でも値上げ値上げで厳しい状況ですが、修繕積立金を含めた家計管理、この先のマネープランを考えなければいけませんね。