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再録禁止カード不使用レガシー アーボーグ型ドゥームズデイ 対戦記その4/URデルバー

1.環境覇者、URデルバー。素人の解説なんて必要なさそうなデッキですが、一応おさらいを。形を変えてレガシー環境を定義し続けるデッキ「デルバー」の最新バージョン……そして、歴代でも最強に近いバージョンです。

これの攻撃と稲妻を6回当てれば、相手は死ぬ
フェッチランドと意志の力で2点は削れているはずだから
いわゆる、ボルト算

目くらましや意志の力でバックアップしながら、秘密を掘り下げるもの=“デルバー”をはじめとした軽量クロックを展開し、対戦相手のライフを速やかに削りきるクロックパーミッション。
ただでさえ強かったのに、このデッキは最新セットの恩恵を受け続けてきました。たとえば、ストリクスヘイヴンで、表現の反復。

この前衛的盆踊りのせいで
継戦能力も問題解決能力も向上

たとえば、モダンホライゾン2で、ドラゴンの怒りの媒介者、邪悪な熱気、濁浪の執政、後に禁止になりましたが敏捷なこそ泥、ラガバン。なんだこのカード群は。怖……。

お猿のジョージ(悪)

このカードには苦い思い出があり、一年以上前、レガシーのデビュー戦で対戦相手が繰り出してきました。当時は純正青黒のストームデッキを使っていて、ラガバンにめくられたカードは、よりによって強迫。キーカードを抜かれ、負けました。
「これがレガシーの洗礼か……。恐ろしいんだな、レガシー環境は」などと当時は思ったのですが……いや? 赤単ペインターに強迫を打たれるのは、やっぱり理不尽だと思うぞ? 今の自分から過去の自分にそう言ってあげたい。

ラガバンが禁止されたあとも、引き続きURデルバーの牙城は強固です。戦闘力が上がりすぎたあまり、もはや3×6のボルト算さえ必要なくなり、稲妻を減らすリストが現れる有り様。

ダメージレースとは何かを問う1枚

この日、URデルバーを持ってきた方がいて、幸運だと思いました。DoomsdayはURデルバーに不利。そう言われます。それ以外の環境デッキ全てに優位を取ることができる代わりに、URデルバーにだけは安定して勝てない。
環境1番手との直接対決は不利でも、2番手以降のデッキ全てを狩るデッキ。それがDoomsday。本当にそうか? なぜ、そう言われるのか? 知りたいと思います。
そして、このアーボーグ型ドゥームズデイの真価を問うために、これほど最適な対戦相手はいません。

2.ひとまず休憩。ほかの方の対戦を見学したりEDHで遊んだり。

愛用の統率者は彼女
EDH編も書く……かも

顔を見て「ガチ?」と警戒されるのが難点ですが、下のようなカードを満載して火力に変えるバーン型です。どこかで出会えれば、お手柔らかに。

プロフェシストなので

さて。あらためて。URデルバーと戦いましょう。
あらかじめお断りしないといけないことがあります。この対戦は簡潔な箇条書きでしか表せない部分が多いです。
環境を支配するURデルバーに挑むとあって、この日の対戦で1番、集中していました。試合に心血を注いでいたので、記録のために覚えておこう、という感覚がうすれていたようです。何マッチも対戦をくりかえしたのも原因。

もうひとつ。勝つときも負けるときも、速やかに試合は終わる。これがドゥームズデイのようなコンボデッキの宿命でもあります。

1戦目は先手。お相手が充分に展開しきる前に、まずは強迫。安全確認から、最後の審判。

スリーブの絵柄、これです
デッキ間のカード入れ換えが面倒で、同じスリーブを3セット買ってしまう

打ち消し呪文のバックアップもあったので、組んだパイルはこうだったと思います。
予報 → タッサの神託者 → 秋の際 → 沼 → 発掘

コンボ以外の用途が少ないのは欠点

いったんターンを返したあと、リアニメイトルート完走で先勝。
サイドボーディングです。まずはセオリー通り、意志の力4枚を抜きましょう。満遍なく全てが強いURデルバーのようなデッキと戦う際、枚数で損をする意志の力は不要です。
代わりに3枚投入するのは、これ。

“そのターン中に勝てるならば”、これほど強力な打ち消し呪文は存在しません。メインデッキにもパイルに組み込むための1枚が入っているので、4枚フル装備になります。
その一方で、URデルバー側は意志の力をサイドボードに下げることは決してできないでしょう。0マナで打ち消し合っているだけで、軽々と1対2交換。息切れはあちらが先のはずです。
次のターン??? んなもの、死ぬだけです。
強迫も2枚を追加し、手札破壊6枚体勢。スペル戦では絶対に遅れを取らない覚悟で挑みます。
神秘の論争は……これは対コントロール用で、URデルバー相手には少し重い……と思う。

流行のリストなら、否定の契約の枠、2枚は彼女に置き替わるでしょうか?

こっちの渦まく知識は6点回復
あちらのは6点失う。ひどい話だよ

追加の勝ち筋であり、魂の洞窟+暗黒の儀式を使えば、打ち消しを許さない奇襲も可能。いずれ試してみましょう。今日は積んでいないので、否定の契約を中心としたサイドチェンジで戦います。

2戦目は後手。お相手は軽快にドラゴンの怒りの媒介者を展開してきます。“チャネラー”。モダンホライゾン2が生んだ1マナクリーチャーです。

殴れる師範の占い独楽

打撃力も脅威。それ以上に、誘発型能力で手札に打ち消し呪文をかき集められると、コンボを通す隙がなくなります。対策は?  チャネラーが機能し始めるより先に、速やかにゲームを終わらせることです!
手札破壊を経て、最後の審判。無事に解決。ライフが半減した状態でターンを返せば死にかねないので、組んだパイルはこれ。

秋の際 → 渦まく知識 → 水蓮の花びら → 水蓮の花びら → タッサの神託者

強襲用の、渦まく知識+水蓮の花びらパイルです。

手札のサイクリングカードを使い、ルート突入。無事に完走で2戦目も勝利。よほど、うれしかったのでしょう。そのときのメモ書きには太字でこう書いてあります。URデルバー相手に、
「2ー0!」

3.次のマッチは2ー1でした。もちろん、実力だけで勝てたわけがありません。デッキが吠えた、としか言い様のない手札や引きが続いたおかげです。

現に、はじめの2マッチを取った時点でデッキも使い手も集中状態が尽きたようで、あとは負けたり勝ったりで。
パイルも積み間違えました。勝ったときよりも失敗して負けた試合のほうが内容を覚えているものですね……。
デルバーとチャネラーに殴られている状態で、最後の審判。たしか秋の際1枚が手札にあり、ターンを返しても生きている前提で、サイクリング→魂の洞窟ルート。
秋の際 → 通りの悪霊 → 通りの悪霊 → 魂の洞窟 → タッサの神託者

チャネラーが昂揚達成しているのを見逃し、ターンは返ってきても、通りの悪霊分、ライフが足りずに自爆。

ンアーーー!!!

この場合、通りの悪霊まで積んでライブラリーをきれいに空にしようと考えず、2枚残しのパイルで勝てたんだよな……。頭をもっと柔らかくしないと。

URデルバー、たしかに強い……シビアなライフ管理が必要です。さっきから濁浪の執政が出てこないのは? なるほど、相手の視点だとドゥームズデイに対しては重い過剰戦力。サイドボードに下がったのか。狂乱の呪詛が着地? 出目は……6!?

多人数戦用のカードは、ほんま

様々なことを考えながら戦っていましたが、安心もしていました。デッキパワーが足りず、対等な戦いにさえならない、なんて印象はなかったので。
この日、一番うれしかった言葉は対戦の合間でのつぶやきでした。
「土地を縛れないのが、しんどいな」
それです。その言葉を聞きたかった。

このアーボーグ型が単なる廉価版とは言いきれず、一般的なDoomsdayより勝る点があるとすれば、それだからです。
「不毛の大地の無効化」。それによる「不確定カウンターへの耐性」。
対戦相手の目線で実感してもらえたのなら合格です。このデッキを組んだ甲斐はありました。

これもレガシー環境を定義し続ける1枚です

4.これでその日の対戦はだいたいおしまい。あとはおまけで、構成を少し変えてエスパーブレードと対戦させてもらい、感触を試したくらい。
実際の対戦で気づいたデッキの問題点や、これから発展させていきたいところ、自分なりの感想を書き記しておきたいと思います。長くなるので、また次回で。

あー。楽しかった

#MTG #MTGレガシー #レガシー #Doomsday

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