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【MTG レガシー】 「ダーク・オムニテル」の誕生日 その2 “オルサンクのパランティール” 【初心者、復帰勢、自分と同じ親に向けて】

1.アカン。土日祝日、めっちゃ忙しい。まだ幼い子どもたちがいると、生活の主役は彼らです。“ちょっと半日ほど「レガシー」に”と抜け出すのも至難な状態……。
そして、新デッキ「ダーク・オムニテル」もパーツ集めを開始したばかりで、その第1波がまだ手元に届いてもいません。

「オムニテル」の
フラグシップ・カード
ふつくしい……
早く愛でたいものだが

うーん。動くに動けねぇ。どうやらそれが、この秋です。そのあいだもアプリ上での一人回しと調整は続けており、今日の記事は生存報告と中間報告を兼ねたもの。いつもより短めの内容、お許しを。前回時点でのデッキリストと記事は、こう。

夜な夜な、百度詣りのごとくに祈りの一人回しを繰り返していると、僕のように不器用な作り手にもデッキの性格、武器、難点……“急所”が、なんとはなしに見えてくるものです。たとえば、この「ダーク・オムニテル」では《暗黒の儀式》があんまり強くないな……。

「え?」

正確には、「ドゥームズデイ」などと比べると、強い場面が少ない、というべきでしょう。
そもそも「ダーク・オムニテル」とは、なにか。“《鏡に願いを》を5~8枚目の《実物提示教育》とし、安定性と速度の両立を図った「オムニテル」”だと言いきることができます。

4マナと重く、色拘束も強烈な《鏡に願いを》を「レガシー」環境で実戦投入するには、《暗黒の儀式》でのサポートは必須。ところが、このデッキでの《鏡に願いを》はあくまでも「5~8枚目」。主はやはり「1~4枚目」である《実物提示教育》のほうなのですよね。

マナコストが「②青」である《実物提示教育》を撃つときは、《暗黒の儀式》の「黒黒黒」を活かしきれません。他に青マナ源が必要なうえ、無色マナ1つぶんの加速にしかならない……ふーむ。《実物提示教育》が「②黒」なら1ターン目に無理なく撃てて、完璧な技だったな!(ワガママにも程がある)

そういうわけで、せっかくの《暗黒の儀式》を意外と手札で持て余すのが、「ダーク・オムニテル」の弱味のひとつ。

「ダーク・オムニテル」の
「ダーク」の銘は
《ダーク・リチュアル》から取っているのに!

それなら《鏡に願いを》を用いないときも、《暗黒の儀式》を強く使えるカードが欲しい。さらにデッキ内で最弱のカードである《海の神のお告げ》も、できれば代わりを探したい。

「協約」用
インスタント版の《定業》と考えれば
悪くはないが……

心当たりはありました。パワーを何より重視するのなら、まあ、こいつだよな、という1枚が。デッキビルダーの端くれとして、毎回どうかと思っているのですが、またしても……「指輪があなたを誘惑する。」

2.身も蓋もないことをいうと、純粋なデッキパワーはこの型がもっとも高く、「ここで記事はおしまい。めでたし、めでたし!!!」と結びたくなるほど。「通れば必殺」or「物量で圧殺」は凶悪すぎます。さすがは現代の《ネクロポーテンス》よ……。

もはや《指輪》のほうが
本家より強い説がないかい?
そゆわけで、早く解禁して(お目目ぐるぐる)

《鏡に願いを》で《一つの指輪》を引っ張ってくれば、「プロテクション(全て)」で身を守る術にもなり、反対に「協約」で生け贄にすれば、貯まりすぎた「重荷」を無にできます。

ただまぁ、僕個人の趣味からすると……少し、“美しくない”気がするのですよね。《一つの指輪》は、カード単騎としてのパワーでは最強格。しかし「オムニテル」本来の構造と兼ね合いがあるわけではなく、強力とはいえ“外付けのエンジン”に頼る印象。
それに、4マナ域が大渋滞になり、今度は《暗黒の儀式》への依存度が高過ぎる危険もあります。(あと、《一つの指輪》は高価で、初心者の方にはオススメしづらいし)

そこで、指輪の誘惑に抗い、別の手だてを講じてみようではないですか。出来たデッキが、こう!

3.同じ「指輪物語:中つ国の伝承」産の伝説のアーティファクトでも、こちらのほうが癖は強いです。《オルサンクのパランティール》。

長いテキストだァ……

自分の終了ステップに「影響カウンター」を1つ置き、「占術2」。
そのあとで“カードを1枚引く”か、“「影響カウンター」の個数ぶん自分のライブラリーを切削。墓地に落ちたカードの「マナ総量の合計」に等しいライフを失わせる”アーティファクト。

どちらの効果を示すか、対戦相手に選択権があるのがポイント。駆け引きの要素があり、実におもしろいカードです。普通は、序盤には「ライフ喪失」を選ばれやすく、「カードを引く」を選ばれるのは後半のはず。
ところが、「ダーク・オムニテル」が用いる《パランティール》は、他のデッキに採用したときとはひと味もふた味も違います。具体的に、破壊力の桁が。

まず大当たり《引き裂かれし永劫、エムラクール》15点、《全知》10点。中当たり《偉大なる統一者、アトラクサ》7点、《海門修復》7点。小当たり《意志の力》5点……と、異様なほどに点数と枚数が多く、そんなデッキ特性のおかげで、後半どころか、1~2撃で轟沈判定に。

「おつかれさまでした。」

そうなると「ライフ喪失」には、序盤から相当量の勇気を要求でき、「ダーク・オムニテル」における《オルサンクのパランティール》とは、事実上、ターン終了時に無料で《定業》を撃ち続けられる置物です。

手札の質がものを言う
コンボデッキにとって
かなりの優位ではないでしょうか???

《暗黒の儀式》で1ターン目から《オルサンクのパランティール》を展開し、おはようのあいさつ代わりに《全知》(=物理)の10点を叩きつけ。その後はブチキレたバーンデッキの形相で、ライフと手札の取り引きをしかけるのも楽しそう。
ただし、フレーバー無視ではと悪名高い、かの《指輪》とは異なり、《パランティール》は重ね引いたときに弱く、同等のパワーを発揮できるかも未知数。対戦相手との駆け引きがキモのカードなので、ぜひ対人での感触を試したいところ。もういっそ、《鏡に願いを》で引っ張ってくる前提で両方を1枚ずつ積むのもアリかと。

ふぅ。いつもの記事より簡素ですが、今は、こんなところです。
「レガシー」に何を求めるかは、それぞれのプレイヤーによって異なります。もしも「レガシー」が自己表現のツールであるならば? いつもどおりに、「レガシー」は寛容です。たまには《パランティール》のような遊びの余地があるカードを優先して、個性を示すのも悪くないのではないでしょうか。

これは、本当に別の遊戯を始めるカード
「品物」って何だよ(哲学者)

僕にとって「レガシー」とは? 今は、こうして「新しいデッキを考えて」、それをときどき「記事にする」こと。
「レガシー」は遠くの友人との繋がりを作ってくれる大切なツール。そして、自分なりの美しさを極めたデッキを探求する“趣味”です。
いくら重要でも、趣味のために、生活を放り投げるようなことをしてはならない。それは、自分を守るためのルールでもあります。いずれ、紙の「ダーク・オムニテル」が完成するころには、ふたたびテーブルにつく機会が訪れればと願っているのですが。それでは、また。

だから
私は書くのです。

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