文武両道
浪人生活が始まって2か月。あっという間だった。
筑波大学に不合格したあの日から今日まで自分は何が変わったのだろうと考えると、はっきりと言い切れるものがまだ何もない。
合格最低点にあと2点足りなかったという現実。自分の努力が足りなかった。ただそれだけだった。どこかで自分に甘かったんだと思う。
毎日のちょっとした妥協が一か月後、半年後、一年後の自分に返ってくる。
そのことを身をもって感じた経験だった。
それから始まった浪人生活。毎日勉強とサッカーの繰り返し。
勉強は辛いし、サッカーも腰の痛みでうまくいかない。
どんどん自分の目標から遠ざかっていく気がして、いつのまにか目標すらわからなくなった。
自分はなんで筑波に行きたいんだっけ。
なんでここまでサッカー頑張ってるんだろう。
毎日毎日自分に問い続けた。
授業中も、サッカーしてる時も、ご飯食べてる時も。
きっと今まで生きてきて、一番自分の人生について考えた時間だったと思う。これからどういう大学生活を送って、将来どんな仕事に就きたいのか。年齢を考えても、いつまでもただ好きなことだけをして生活できるわけではない。
何度も悩んだ結果、自分のなかで2つの目標が見えてきた。
それが、プロサッカー選手と看護師だ。
自分の中でプロサッカー選手以外に初めて本気で目指したいと思える職業が見つかった気がする。
いつかは必ず現役選手じゃなくなる時がくる。セカンドキャリアを考えることが大事と今までいろんな人から言われてきたし、自分でも最近はよく考えるようになった。
二つの夢を追うことは決して簡単なことではないけれど、サッカーがなくなったときの自分を想像できるこようになったことが、自分の中で大きな進歩だと思う。
今まではプロ以外考えられなかったし、サッカーがうまくいかないと私生活に影響が出るくらい落ち込んで、将来に不安を持つことが多かった。
結果を出さないとプロになれない。つまりそれは自分の人生に価値がなくなるということ。そう思ってた。だからさらに結果だけにこだわるようになって、いつのまにか楽しかったサッカーが苦しいと思うことが増えていた気がする。
そんな悪循環におちいっていたと思う。
でも、看護師という新たな夢ができたことで、最近は楽観的に考えられるようになったと思う。
サッカーが自分のすべてではないと考えられるようになって、落ち込むことも少なくなったし、サッカーがさらに楽しくなった。
決して、プロサッカー選手への気持ちが薄くなったわけではないし、中途半端にサッカーをやりつづけるということでもない。
サッカーがあるから勉強も頑張れるし、看護師の夢があるからサッカーも頑張れるという感覚が自分の中でしっくりきた気がする。
これからの自分のモットーとして、
サッカーがうまくいかないのを勉強のせいにしない。
勉強がうまくいかないのをサッカーのせいにしない。
を常に意識して頑張ろうと思う。
どっちかがおろそかになるならやめてしまったほうがいいというくらいの覚悟をもって自分の夢にチャレンジしたい。
次回は、看護師を目指そうと思ったきっかけについて書こうと思います!
読んでくれて、ありがとうございました。
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