🎵ダーリンから、 同行二人 (エッセイ)

2月になり、寒波が来ました。NOTEでも、
この寒さを少しでも、楽に過ごしましょう
と、皆様の文章を読んで、暖かい春を待っている、この頃です。

さて、昨年の12月のクリスマスに、NHKで音楽LIVEの番組がありました。名前は、[18祭]です。そこで、Mrs. GREEN APPLEの新曲🎵ダーリンが、初披露されました。
Mrs. GREEN APPLEのメンバーと、応募して選考された、日本の17~20才の1000人の若者が一緒に、歌いました。たくさんの若者が事前にプロの歌唱指導を受けて、当日、初めて
Mrs. GREEN APPLEと一緒に🎵ダーリンを力強く、歌い上げました。

今までも、BUMP OF CHICKENや、YOASOBIなどが、[18祭]に出演しました。
もちろん、その時も[18祭]のための新曲を
発表されました。私は実は、今回初めて、
[18祭]のオンエアを見ました。
今までも[18祭]の番組は、知っていましたが、見たことはありませんでした。
やはり今、自分が一番聴いているMrs. GREEN APPLEが曲を提供するとのことで、
興味を持ちました。

正直に言うと、🎵ダーリンは、
とても素晴らしかったのですが、今回応募した、10代後半の若者たちの[本音]が番組で
紹介されていて、見ていて少し胸が苦しくなりました。 自分の10代の頃を思い出すと同時に、今の若い人たちの、リアルな姿と悩み
に触れて、[楽しそうに見えるけど、中はいろんな思いを抱えてるんだなあ]と、実感しました。 Mrs. GREEN APPLEの曲は、明るく、しかし実は暗く、それでいて勇気を貰える歌詞と、ギターとピアノ、ストリングスがいつも素晴らしく、何よりボーカルの大森さんの優しく、力強い歌声が若者だけでなく、
多くの人の心に響いていると、本当に思います。

🎵ダーリンの歌のメインテーマ[メッセージ]は、[あなたは、一人じゃない。悲しい気持ちやうれしい気持ち、いろんな気持ちは、自分以外の誰かがいて、初めて感じること。
周りにいる人たちに、家族や友人などへ
愛を伝えてほしい]とのこと。

私は、🎵ダーリンを聴きながら、
[同行二人]の言葉が、脳裏に浮かび、昔、
四国の金刀比羅さんへ、両親とお参りしたことを思い出しました。


大学が春休みにはいったある日、父は、
[四国へ行こう]と急に言い出しました。
すでに年老いて、普段の散歩も杖をついていた父ですが、[まだ歩ける間に、家族で久しぶりに旅に行こう]とのこと。
実は、私はその頃、進路のことで悩んでいたので、気分転換になると、父は思ったのかもしれません。

明石からフェリーに乗り、徳島へ渡りました。そして、電車で香川県に入り、
金刀比羅さんの近くまで、両親と父の姪である、叔母さんと私の、4人の旅でした。
その叔母さんは、独身で保育士をしていて、私は、子どもの頃から仲良くしていました。
また何かあると、両親の話相手もしてくれるような人でした。

さて、どこに泊まるのか？と思っていたら、
父は、金刀比羅さんのそばで、民宿を
経営している、友人になんと当日!!に連絡して、[今日、宿に泊まらせてほしい]と電話で、急なお願いをしました。父の友人の方は、すぐに私たち家族を迎えに来てくれて、
[部屋がちょうど空いてたから、どうぞ]
とこころ良く、自分の家である、民宿へ案内してくれました。そこは、大きい日本家屋の
造りで、足の悪い父と母が、１階の狭い和室に、私と叔母が2階の広い、和室に泊まりました。 両親は実は、新婚旅行の時も
行き当たりばったりで新幹線で仙台に行ったそうです。(父が行先を決めたと、母に聞きました)    父の、突然の訪問と頼みに応えて頂いた、ご友人に改めて感謝だなあと、今も想います。


民宿に泊まった翌日、私は母と、叔母さんと三人で金刀比羅さんへお参りに行きました。785段の階段を上がり、金刀比羅の本宮へ着いた時は、さすがに足が痛くなりました。
父は、すでに階段を昇ることが困難になっていて、同行しませんでした。
ちょうど、桜が咲く頃で、春風に吹かれて、とても気持ち良かった思い出があります。

父はこの旅から、しばらくして亡くなりました。これが、父との最後の旅になりました。  


四国のお遍路さんの言葉で、[同行二人]と言うことばがあります。意味は、[一人で歩いても、お大師さまがいつもそばにいる]です。
また[お遍路だけでなく、一人でも(姿がなくても)自分の身近な人がいつもそばにいる。
1人旅でも、二人旅ですよ]と言う、意味もあるとのこと。

四国では今も、歩き遍路の方がたくさん、
歩いて回っているとか。
家族や友人や、仲間と一緒に、または1人で、大切な人を想いながら、歩いているのではないでしょうか。

Mrs. GREEN APPLEの🎵ダーリンは、まるで[同行二人]の姿を歌ったようだなあと、
心底 思いました。
今までの出会いに感謝して、つらい日も楽しい気持ちも誰かと、分け合えたら幸せだなあと、感じています。


では最後に、  自分と、想う人を大切にしようと思える歌を。

負けない 何かが ほしい
私だけの愛が ほしい
そうすれば きっと 
僕らは   比べないで いれる

うらやましい  ただ  むなしい
嫌われたくもないけど
自分を  好きで    いたい

darling    私の腕の中で    休んでて
悲しくて    たまらない
人は   とても     弱いから

誰かの   私で  ありたかった
彷徨って(さまよって)  しまうから
ひとりに      しないでよね

darling

本当の音を聴いて

ねぇ   私の  私で  居ても いいの？

あの子には  なれないし

なる必要もないから

darling
(Mrs. GREEN APPLE🎵darling)