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iPhoneのカレンダーで西暦1年が2回繰り返されたことについて調べてみた
「西暦1年が2回繰り返された」という話は、実際には正確ではなく、歴史や暦法に関する誤解に基づいている可能性があります。この誤解の背景には、異なる暦法が使用されていた時代の移行に関する複雑な経緯が関係していると思われます。以下で、これに関連する歴史的な事実を解説します。
1. ユリウス暦とグレゴリオ暦
現在私たちが使っている西暦は、グレゴリオ暦と呼ばれるもので、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世によって導入されました。それ以前、ローマ帝国ではユリウス暦が使われており、これは紀元前45年にユリウス・カエサルによって制定されたものです。ユリウス暦は1年を365.25日と計算し、4年ごとに閏年を設ける仕組みでした。
ただし、ユリウス暦では実際の地球の公転周期(365.2422日)とわずかにずれていたため、長期間にわたって使ううちに徐々に暦が季節と合わなくなっていきました。このズレを修正するために、グレゴリウス13世が新たな暦(グレゴリオ暦)を導入し、10日分の日付を削除するという大幅な調整が行われました。
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2. 紀元1年と0年の概念
西暦はキリスト教の伝統に基づき、イエス・キリストの誕生を基準とした紀元です。興味深いのは、紀元前1年と西暦1年の間に「西暦0年」という年が存在しないことです。紀元前1年の次が西暦1年になるため、「0年」というものは存在しません。このため、紀元前1年から西暦1年にかけて、1年が「2回繰り返される」ように見えるという誤解が生じることがあります。
ただし、これは実際に年が重複したわけではなく、単に年数のカウント方法の違いによるものです。西暦は、プラスとマイナスの年数が連続しているわけではなく、紀元前と紀元後が直結している構造です。
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3. 誤解の原因
「西暦1年が2回繰り返された」という話の背後には、以下のような要因があるかもしれません:
暦の変更による混乱:ユリウス暦からグレゴリオ暦への移行に伴い、日付や年の計算方法に変動がありました。この暦の変換が原因で、一部の地域や文化で歴史的な混乱が生じたことが考えられます。
年数の誤解:西暦0年が存在しないことや、紀元前から紀元後への移行の仕組みが正確に理解されていない場合、「1年が2回ある」と誤解されることがあります。
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結論として、「西暦1年が2回繰り返された」という話は、暦法や年数の概念に関する誤解から生まれたものであり、実際に年が2回繰り返されたという事実は存在しません。
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