ヨーロッパの中心に位置するミュンヘン
ミュンヘンから車で数時間行くと色々な国に行くことができる。お母さんが好きなピアニストがウィーンで演奏するという情報が入り、急に前日に行くことに決めた。うちから電車で10分の中央駅から世界各国への電車が出ている。そこから4時間で音楽の都ウィーンに着いた。たった4時間で違う世界に入った。街並みはさらにゴージャスで馬車が街を闊歩し、今にも王子様やお姫様が出てきそうな世界が広がっている。コンサートホールの目の前のホテルにチェックインをして、すぐホールに入った。神殿のような建物の中で演奏が始まるまで、着飾った人たちがお酒を飲んだり、軽食を食べながら談笑していて、気分が上がった。始まりのブザーが鳴り、着席した。日本人ピアニストの上原彩子さんの演奏はエネルギッシュで隣に座っている観客は一緒に来ている友達とあまりの凄さに目を合わせて、驚いていた。最後はスタンディングオベーションが止まらなかった。
ウィーンはカフェがたくさんあり、どこもとてもおしゃれで品がある。僕もパリッとしたシャツや皮靴を履きたい気持ちにさせられる。日本にいるときはそういう服装は好みではなかったが、街の雰囲気が人を変えるのだと思う。僕はヨーロッパに来てから、自分も美しく品のある街にふさわしいおしゃれを楽しみたいと思うようになった。
ミュンヘンもそうだが、音楽の都ウィーンも音に敏感な街だ。街を歩いていても路面店から流れてくるBGMはほとんどない。本当に稀にバーなどから聞こえてくるくらいだ。その代わり、街では楽器を演奏している人が必ずと言っていいほどいる。その美しい街と楽器の音色がなんとも言えないロマンチックな雰囲気を醸し出している。僕はヨーロッパがますます気に入った。