台湾にいる日本人駐在員が詐欺に遭った話
台湾で生活をしていると色々な人と知り合う。
特にアルバイト先には多くの駐在員さんがお客さんとして来るので、そこで聞いた話をシェアしようと思う。
今まではこれから、若しくは今台湾に住んでいる人に向けて自分の経験や情報をシェアしているが、
今回は注意喚起といった意味も込めてブログを書く。
簡単にいうと、表題の通り日本人駐在員が台湾人にお金を騙し取られた話である。
その日本人駐在員は台湾華語を話せない人だったのに、なぜ簡単に台湾人にお金を渡してしまったのか。
ある詐欺グループは日本人駐在員に狙いを定めて、カモにする。
何故ならば、会社のお金で台湾に住んでいる駐在員はある程度お金を持っていると見ているからである。
詐欺師はほとんど台湾華語が話せない駐在員に、上手な日本語を使って近づいていく。
日本にいる場合、外国人或いは知らない人が自分に話しかけ、友達になろうと近づいてきたら、怪しいのではないかと疑う人がほとんどであろう。
ではそれが海外だったらどうだろうか。
よく言われることは「駐在員は孤独になりやすい。」
一緒について行った奥さんや家族が異国の環境や孤独に耐えきれず自死してしまった話も少なくない。
仕事場や家を離れたら、分からない言語や異文化に囲まれて、生活をする苦しさ。
留学や、台湾が好きといった、自分の強い意志で台湾に来たわけではない人にとって、日本が恋しくなることは当たり前の現象である。
そういった環境の中で、日本語が話せる台湾人が好意的に近づいてきたら、どう思うだろうか。
「仕事が休みの日、台湾を案内してあげるから遊ぼうよ!私も日本語勉強しているから、あなたと日本語で話すのはすごく練習になる!」
今まで仕事関係者以外の人と交流がなかったから、もしかしたらその人が初めての台湾人の友達だったかもしれない。
その人と過ごしていくとだんだんと投資といったお金関係の話になっていく。
最終的にその台湾人を信用しきった駐在員は銀行に振り込む形で金銭の授受を行っていた。ある時、普段よりも多めに入金を行うために銀行の窓口へ向かった。
そこで窓口の人が、振込先の口座を怪しく思い、駐在員に問い詰める。しかし言語の問題で上手く会話ができないため、彼の仕事先の台湾人を呼び、通訳をしてもらう。銀行の人は詐欺であると勘付いて、駐在員に伝えるものの、駐在員は詐欺にひっかかっていることを認めない。
最終的に警察を呼び、話している最中に失神してしまい、彼は病院に搬送された。
病院で意識を取り戻しても、自分がいくら渡してしまったことを頑なに誰にも言わなかった。
以上が私が聞いた話であるが、本人から聞いたわけではないので実際にどのような手口で事が進んでいたのかは不明である。
今回は駐在員を狙った台湾人の詐欺であったが、中には台湾にいる日本人が日本人を狙った詐欺もあるようだ。
台湾で日本人同士の繋がりを求めている人は注意したほうがいいかもしれない…
異国の地で友達や知り合いが増えるのはいいことかもしれないが、付き合い方には注意が必要である。
そして変な話や変なことに巻き込まれそうになったら、仕事場や知り合いなどの第三者に共有することも重要であると感じた。