サッカーはアルゼンチン人のためにある?🇦🇷
サッカーといえばどこの国か?王国ならブラジル、母国ならイギリスだ。
しかし筆者は敢えてアルゼンチンだと断言したい。
2013年、イギリスのワールドサッカー誌が出した世界歴代ベストイレブン。最多の3人が選ばれたのはブラジルでもドイツでもイタリアでもなく、アルゼンチンだった。
メッシ、マラドーナ、そしてスペイン国籍も持つアルフレッド・ディステファノ。
ディステファノは1950年代のスター。スペインに渡りレアル・マドリードでCLを5連覇。彼がいなければ今のレアルはないと言われた。
プレースタイルは最前線でゲームメイクするゼロトップの元祖。時代が昔のあまり映像が少なく知名度はやや低いが、ペレやマラドーナが憧れた選手だ。
筆者が驚いたのは高く上がったボールをぴたりと足元で止めたトラップ。偉大な選手だと思った。
ディステファノは「スーパーバロンドール」という名誉賞を貰っていて、メッシにもこの賞が検討されている。
何より、10年毎にサッカー界の王様を見ると、アルゼンチン人の凄みがわかる。
1950s→ディステファノ🇦🇷🇪🇸
1960s→ペレ🇧🇷
1970s→クライフ🇳🇱
1980s→マラドーナ🇦🇷
1990s→不在
2000s→ジダン🇫🇷
2010s→メッシ🇦🇷
この70年のうち30年はアルゼンチン選手が主役だったわけである。1990年代に明確なカリスマがいなかったことを考えると60年の中の30年間、半分はアルゼンチンの時代だったのだ。
しかも、その3人はGOT(史上最高の選手)の最有力候補だ。
多くの人はメッシを挙げるし、一時期は「ペレかマラドーナか」の二択だった。そして、ペレもマラドーナも「私たちよりディステファノが一番」と口を揃えた。
何より、アルゼンチンの選手たちは体型がサッカー向きだ。ずんぐりむっくりで、重心が低く、ぶつかったら弾け飛びそうなほどガッシリしている。
バスケやテニスならいざ知らず、小柄なことが名手たり得るサッカーでは大きなアドバンテージだ。
この辺りは、もともとの遺伝子のみならず、シュラスコなど密度の濃い肉を食らってきた環境もあるのかもしれない。
それと、白人至上主義の欧州サッカーファンにウケたというのもあるかもしれない。不謹慎だが、同じ実力ならば有色人種のスターより白人が評価されるという差別主義は今でも根強い。
アルゼンチンのサッカー選手は白人が多い。それは意外に大きなアドバンテージだ。
体格、伝統、欧州の受容……サッカーはアルゼンチン人のためにあるのかもしれない。
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