グレーな誘いに乗ってみた話

今日経験したことを鮮度が高いうちに文章にして記録しておく。結論から言うとおそらく新興宗教団体の勧誘活動に馬鹿なふりしてついて行ってみた話。(本当に真似しないで)今日は仁川の方に朝から海を見に行こうとしていたけれど結局起きるのが遅くなったためホンデ周辺の雑貨屋、レコード店、ビンテージショップを回っていると急に男女二人組に声をかけられた。ここら辺の学生ですか?と聞かれ道を尋ねられた。情報社会の現代に現地人が道を尋ねてくること自体もう怪しい。それからホンデ周辺はファッションやコスメショップ、雑貨屋などが立ち並ぶ若者の街といった雰囲気で周辺を歩く若者は基本的に露出の多い服装をしていたりアクセサリーを沢山纏っていたりとにかく週末に買い物に来た着飾っている男女が多いなか彼らは特にそのような服装でもなくいたって普通のどこにでもいるような学生か社会人か怪しいぐらいの二人組だったが特に親しい様子でもなかった。明らかに何か考えがあるような雰囲気を「察した」けれど周辺は土曜日ということもありひっきりなしに人が行きかう昼過ぎのホンデだったので日本にいたら何が何でもすぐに回避するけれど、一旦馬鹿なふりして乗せられてみた。彼らが話したことはどこまでが本当でどこからが嘘なのか、何が目的なのか、常習なのかそうでないのか何もわからないけれど、とにかくあったこと、話したこと、その事実と不可解な点を簡単に記述する。

・あったこと
カフェで1時間弱話した(会計はそれぞれ別、自分持ち)
相手の名前(フルネーム)私は名前だけ
年齢を聞いてきた。こちらも年齢を聞いた(96/7年生で一人は転職準備中、一人は独立準備中)
素性を明かすことに抵抗を示すか確かめたかったためSNSをしているか聞いた(普通にインスタを教えてくれた、一旦交換した後別れてからブロックした)
二人の関係を聞いた(友達、文化を教える活動をしているスタジオで出会った)
男性は日本語が少しできた(少ししかできないふりをしているのか、そこまではわからなかった)
全体を通してとても物腰柔らかい印象を与えるためにいろいろな試行錯誤がなされているのかもしれない

・不可解な点
女性が急に出ていった(日本語ができる男性だけで十分だと見切りをつけた可能性)
↑本来ならどうする予定だったんですか?と聞いてみたところお茶だけして別々に行動する予定だったと回答(一緒に来て別に行動する友人とは)
伝統衣装を着たり景福宮の観光などしたかったら手伝いますなどの誘い文句(2回目の機会を作るためによく用いられるそう)
ここら辺の学生だと思ったので道を聞くために声をかけたと言っておきながら日本人だと分かったら文化を教えているなど終始支離滅裂な会話
出会って小一時間でスタジオで日本人の友達を作りたい人が集まっているから来てみないかなど聞いてくる
↑スタジオの場所は京畿道(いわゆるソウル特別市25区からは外れている、ホンデからは地下鉄で40分程)
スタジオの公式SNSなどはあるか聞いたら友達同士で行っている活動で商業活動ではないのでそういったものはないと回答(正当に宣伝できる内容であれば慈善活動でもSNSを運営することくらいできるだろう)
明日の予定を聞いてくる(ここで上手くはぐらかさないとしつこい)
カフェを出てからも結構一緒に行動しようとする素振りが目立ったためこれから約束があると言って解散すぐにその場から迂回するように去った。

行動の怪しさはMAXである一方とても素朴で親切な風にして接触してくるため注意が必要。特に明らかに観光客である場合は韓国語が全くできないと勧誘にもならないし、逆に現地人はほぼ100%断固拒否するため韓国に来て少し経った外国人や留学生が狙われるケースが多いと考えられる。最初からそのような勧誘の存在を知っていて、ある程度のリスクを承知の上で今回誘いに乗ってみたが情に流されやすい人や勉強熱心な人は特に注意が必要だと感じた。そもそも路上で声をかけてそこから何時間も一緒に行動しようとする神経が理解できない。体に入れるものは全て自分で管理したし一度も席を外さなかったし、SNSもすぐにブロックしたし(メッセージが来ていたが開かず)、そのあとはすぐにその場を去り持ち物に異変がないかすべてチェックしたので特に大きな問題に発展することはなさそうだがこうやって最初急に距離を縮めて何度か会う内に本格的な勧誘に発展していくケースが多いんだろうなと感じた。これはおそらく日本の新興宗教やマルチ商法も同じ手口だと思う。文化や言語を学びたくても安易に手を出してはいけないし、もしそこまで極悪な企てではなかったとしても正式な手続きを踏んで知り合うのが一番だなと思った。まあ本当に素朴なふりをして近づいてくるためナンパなんかよりもよっぽどたちの悪い集団だなといった感想。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?