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「大人になるということは、複数の依存先を持つこと」
依存先なんてないし、読むことも、書くことも、私にとっては依存先と言えるほどゆるぎないものではない
これという依存先を見つけられないままここまで来てしまった弊害で、出会ったばかりの人にありったけの自己開示をしてしまう
私という人間の弱さを象徴するしぐさだと思う
自分で自分を受け入れられないまま、強く見えるように肩書を得て、スキルをつけて、痛みに向き合わずに、いまを乗り切るための鎮痛剤を流し込んで立ってきた
「よくやっているよ」「あなたを尊敬するよ」と言ってくれるあなたや
となりにいるだけで私も強くなったように錯覚するほど明朗で、明哲で、太陽みたいな笑顔のあなた
あなたたちが近くにいることで何とか生きているけど、みんなきまっていなくなる
出会いの数だけ別れがあること、幾千の出会いと別れを経て今の私がいることを、初めて誰かと「出会った」ときから知っているはずなのに、別れにはいつだって寂しさだけが残る
後ろ姿に迷いのない足取りを見ながら、寄りかかっていたのは私だけだったんだなと思う
支柱を一本失って、なんとか姿勢を基の形に戻そうとするけど、はじめよりずっと時間が必要
昨日まで手が触れるほど近くにいたのに、同じものを食べて、同じものを見て、同じ時間を過ごしたのに、明日にはどこで何をして、だれとどんな言葉を交わすのか、私にはわからない
元気に息をしているのかすら、たとえ息をしていなくても
今日も元気で生きているなら、あなたも私も、互いの鼓動が止まるその瞬間をしらないままに、別の道の上でそれぞれの幸せを大切に生きていければいいと思う