5/21「嘔吐とオナニー」
毎日投稿を目指していましたが、急用で明日は書くことができなくなってしまい、急遽もう1本書きました。
テーマが思いつかず、先ほどの投稿に出てきたフレーズからオナニーを選択しました。
私は、オナニーをする女性だ。
心が疲れているときは、必ずオナニーをする。
悲しい、苦しい、辛い、感情の闇に落ちていて、楽しいことなど考えられないはずなのに、身体は悦んでいる。気持ちが良い。
自分の意思では、手を動かすことがとめられない。
やがて全身に電流が走る瞬間が訪れる。
しばらくの虚無を経て、ふと気付くと、可哀想な自分はもういない。
ひとときの悦びと共に、ネガティブな気持ちもどこかへ行ってしまうようだ。
私がオナニー中に考えるのは、ゲロを吐くことだ。
高校生の時、親の離婚をきっかけに転校した。
女子校の独特な空気に馴染めず、悪目立ちしている、孤独な高校生活であった。
ある日、朝から体調悪かった。
父に心配かけたくない私は、いつもどおり通学した。
学校に着いた頃には悪化していたが、保健室へは行けない。
なぜなら、保健室へ行く際は保健委員へ声をかけなければいけないルールだったからだ。
私が話しかけたら、きっと彼女は嫌がるだろう。悪目立ちしてしまうだろう。
1時間目の授業がはじまった。
気分の悪さがどんどん増すのを感じるが、手を挙げて、気分が悪いです、嘔吐しそうですと発言する、そんなことはできない。
気持ちが悪い、吐きそう、早く吐きたい、だけど吐きたくない。
そして、その瞬間は訪れた。
私は、たくさんの女子がいる中で、ヴォエッッという汚い声をあげると同時に、大量に嘔吐する。
朝ご飯と胃液の混ざった汚いゲロが、机いっぱいに広がった。
父に迷惑かけたくない、悪目立ちしたくないという理由で、教室で、授業中に、ゲロを吐くことを選んだ私は、最低で迷惑な人間だ。
両親が離婚して、学校に馴染めない可哀想な私は、体調を崩しても言い出せず、我慢できず授業中に嘔吐してしまった私はみじめで不幸で可哀想な人間だ。
連れて行かれた保健室のベッドでそんなことを考えて泣いていたら、スカートの中が濡れていることに気づいた。
私は下着をさげ、背中を撫でてあげるように優しく手を動かした。
これが私の初オナニーだ。
それからというもの、私は心が疲れている時には、必ずオナニーをするようになった。
女性が嘔吐するシーンがあるアダルト動画を見ながら、する。
本当に苦しいときは、あの時のことを思い出して、泣きながら、背中を撫でてあげるように優しく手を動かす。
まさに自らを慰める行為だ。
泣くことでのストレス発散にも似ているかもしれない。
嘔吐とオナニーを通じて、自分と向き合ったり自分を受け止めてあげることで、私は元気を取り戻すのだ。