31.居酒屋めにぅとダウナー店員
さんざん少食である駄菓子が好きであると書きすぎてこいつ普段飯食うてるんか? と心配されたので、ちゃんと飯食うてますよというアピールで外食先での話なんぞを今日は書きますね。
僕は外でお酒を飲まないんですが、嫌いなわけでも飲めないわけではなく、ただ酔うと早い段階で足腰おぼつかなくなるタイプなのでお店に迷惑かける前に床で寝落ちしても許される自宅で飲もうというたぐいの宅飲み派です。
なので居酒屋に行ってもソフトドリンクしか頼まないんですが、それはそれとして居酒屋メニューたる料理が大好きで、飲まんくせに居酒屋にはよく行きます。
量も丁度ええし塩からかったり酸っぱかったりで美味しいですよね。たこわさ最強卍。
で、僕がよく行く居酒屋にバイトやろうなという男の子がいるんですが、すっごいなんかいつもうっすら風邪引いとんの? みたいに元気がないんですね。
珍しいなとは思ってたんです、大抵居酒屋なんて騒がしいし声張らんと怒られたりもするやないですか。なのにまあ声小さくて低くて。
でも態度悪いわけでもなくて、ただほんまにダウナー系な子なんやなと思いながら注文したり会計したりでその子ととても薄い関わりを持っていたんですが。
ある日珍しくその居酒屋が空いてるときがあって、そのダウナーくんもおって、なんやいつもより五割増しで静かに感じるなーって思いながら居酒屋メニューもそもそ食うてたら「すみません」と声かけられたんで振り向いたらダウナーくんがおる。
そしたら彼、ちょっと笑って「いつもありがとうございます」と言って「チェーン店なんで内緒でサービスとかできないんですけど」って続けるもんですから、なんかもう頭の中でlove so sweet流れてビビってもた。
おじさんのハートをどうするつもりやったんやろうか、彼は。
ぽつぽつ喋ってたら僕のこと知っててくれたらしくて、どちらかと言えば芸人というより僕のコラムとか映画批評とかそういう文章の方で認知していたそうです。
心理学とか子供の情操の発達について勉強してる大学生なのだそうで、論文の資料として僕のコラム引っ張ったらしくなんかもう色々恥ずかしくてその場で土下座しそうになった。
彼の論文に泥塗らん活動せな……。
あと間違えて、あくまで間違えてやけど、スタンプカードで1個余計にスタンプ押してくれてありがとうね。いやあくまで君は間違えちゃっただけやけどね。
てことが先日ありました。
誰か彼が卒論を僕とオオクラさんが様々な話題について雑誌1冊分くらいずっと話しているというトチ狂った企画のバカ長い記事を題材に作ろうとしているのを止めてあげてください。
草々。