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6.汚言雑言シュガーハイ


 近所の小学生の口が悪い。

 10歳とかそこらだと一人称が「僕」だとダサいとかクラスでなんとなしに上下関係ができ始めるとか、そういうこともあるだろう。
 別に近所に住む他人かつ独身の男が口を出すことではない。
 むしろたまにベイブレードやポケカで一緒に遊んでもらえるため、こちらとしては頭下げて感謝するばかりなんですが。

 どうしても気になるのが、「口が悪い」と言っても言葉遣いが乱暴とか、意図して他人を貶めてやろうとか、そういう口の悪さではない。
 ただ、めちゃくちゃ汚い単語を言う。
 ニヤニヤしつつf××kとかあれやこれや言うもんでびっくりしつつもスルーしていたが、さすがに「メスガキ」と口にしたときはやめなさいと諌めてしまった。

 聞くと案の定インターネットでそういった言葉やコンテンツを見るとのこと。
 幸いレイティング付きのものは見ていない(見られる環境にいない)ようで、そこは正直ほっとした。
 とはいえアラサー男性の本気のドギマギを見せてしまった。

 度々議論になっているのをそれこそインターネットで見かけるが、子供がアングラ風味なものや不健康さ不謹慎さを持て囃す価値観に簡単に触れられるゆえの問題はこういうことなんだろう。

 僕個人としては別に見るのも触れるのも構わないと思う。
 子供に延々ときれいピカピカ健全やさしいものだけを見せて聞かせて他は遮断したとして、だからってひとつの曇りもなく善良で聡明に育つとは思えない。

 憂うでも隠すでもなく、見てもいいが考えなさいよと促した方がいいんじゃなかろうか。
 大人が口にしない言葉を「過激っぽい」「いかつそう」とほんにゃりと雰囲気で楽しむのではなくて、なんで大人がそれを口にしないのか、どうして過激=かっこいい・面白いと自分が認識しているのか、と考えていく習慣つける方が大切なんちゃいまっか。

 問題なのは言葉やインターネットではなく、価値観と感情の解像度の低さでしょうよ。自分に対しても他人に対してもね。

 近隣のキッズよ、女子のことメスガキなんて言うたらあかんよ。言葉も心も優しい男になりなさい。
 君は近所の兄ちゃんと遊んでくれる心根のあったかい子なんやから。
 なお兄ちゃんは日々深酒しては友達とトンチキ設定かつ超展開のエロ漫画読んで腹抱えて笑っています。
 またベイブレードしよね。

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