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14.2次元マジで怖くてすごい
僕はとても映画が好きで、特に洋画を狂ったように毎日観て10代の日々のほとんどを溶かしたんですが、存外アニメや漫画にはからきし触れてこなくて、本当に全くうといんですね。
別に毛嫌いしているわけではなくて、触れるのに気合いが要るというか、2次元の作品というのは僕にとっては普通の映画よりずっとハードルが高いんです。
だって言うて映画には「俳優」や「監督」が前提にあるじゃないですか。洋画だと特にそれが強い。まず俳優がいて、監督がいて、そこにある程度のネームバリューがあって俳優の容姿や演技の癖や演出のこだわりなんかがある。
つまりどんな作品でも大抵は「向こう側にいる演者や制作陣の自我」が見えるわけです。
2次元、ことさら漫画というのにはそれがないので僕からしたらハードルが高いしやや身構えるんです。
手塚治虫とか水木しげるとか、名前を言われて画風や作風がパッと浮かぶくらいにもう世間における印象の基盤ができあがっているならまだしも、作品によって全く印象の変わる人、画風すら変えることができてしまう人なんかが平気で存在しまくる。
おまけにキャラクターひとりひとりがその作品におけるオートクチュールで、本名がありつつ他の作品たちにいちいち違う名前かつ違う役で出てくることは基本的にない。
本当にガチで「その世界」の「その人」としてだけ生きて死んでいくことの重さ、エグくないですか。
こんなんもう、実写の映画より全然現実じゃないですか。だって平面の向こうのコマ割りの世界で死んだキャラクターは、もう本当に「死んだ」じゃないですか。
はいカット、お疲れ様でした、ってこっちが声をかけたとて生き返りやしないし舞台挨拶で出てこない。
その怖さや重さがあってあまりアニメや漫画を気軽に見れないんです。小説もそんなに読まないです。文字を読むこと自体は好きなので、アニメよりかは多く触れていますけども。
でもやっぱりすごいなぁとも思っているから、この「怖い」というのは恐らく畏怖に近い感情なんでしょうね。
あ、でも最近勧められたチェンソーマンはめっちゃくちゃ面白かったです。
オープニングの映画パロディではしゃいでいたら横で一緒に見てた勧めてくれた友達に「思ったよりうるさいから勧めなきゃ良かった」って言われました。
ちゃんとまだ落ち込んでいます。
最高の人生の見つけ方とかミセス・ダウトとかそういう優しい映画観よかな。