派遣営業時代のお話(1)~50代のおじさんに土下座された話~

10年ぐらい前ですが派遣会社の営業をしていた時期があります。
機関としては約7年程、派遣会社の営業マンをしていました。

対応している業種がブルーカラー系(ざっくり言うと製造系)だったのでホワイトカラーの営業職と比べると応募してくる方の質(言い方が悪いですが…。)がとても悪いです。

大体ですが2か月に1回ぐらいはとても嫌なイベントが発生するので暇とは無縁のお仕事でございました。昔、書いていたメモ帳や日誌(データで残していた物がUSBから出てきた!)ので簡単にエピソードをまとめて書いていきたいと思います。

普通の営業職や一般的な業務を行っていると先ず出会うことは無いでしょうという方とのエピソードが中心+昔の話で明確に覚えているわけではないので半分ぐらいはフィクションだと思っていただけますと幸いです。

内容によってはグロ、すけべ、気分を害するようなエピソードもあるので有料記事にして蓋をすることも考えています。

派遣会社(特にブルーカラーを考えている方)で働こうかな~と思っている方やこんな世界もあるんだな~と少し見てみたい方は覗いてみてください。

最初なんでジャブレベルの弱めのエピソードを記入していきたいと思います。

~寮希望の派遣社員、50代男性に土下座された話~

派遣営業を始めて3ヵ月ぐらいたった頃のお話です。
仕事にも対象は慣れてきて約20名ぐらいの派遣社員が在籍している工場を任せて頂けることになりました。

他社も含めると大体50名ぐらいの管理人数でしたでしょうか。
初めて規模感が大きめの会社を任せていただける事になったのでうれしかった覚えがあります。

工場の場所はかなりの田舎にあるので人集めが難しく某不動産会社が立てている物件を会社で借り上げ、その物件を寮という名目で用意しそこから通勤していただいておりました。

派遣会社の寮制度、派遣社員側からすると住居(家電付き)を用意してもらえる+場合によっては引っ越しのサポート受けられる、派遣会社側からすると通勤範囲外から労働力を確保することができるので双方にメリットがあります。

ですが、冷静に考えてみてください。
自分で住居を確保できない方を雇い入れるのは派遣会社側からするとデメリット多めです、なぜなら自分で賃貸物件を借りる事が出来ない人ですからね。

家庭事情なら仕方ないですが借金やら信用問題・金銭問題などで住居を確保できない人が寮制度を使用することがほとんどですからね…。

そんな感じの人が多いので基本的にうまくいく人(俗にいう長く続いて寮から自分で借りた賃貸に移動する人)は少ないです。全体の8割はうまくいかずに消える(トビ)ます。

私が初めて寮対応した人は50代の男性。
やせ型で細身、平沢進を相当しょぼくした(平沢進から音楽と元気と芸術性を奪った感じ)感じの人でした。

当時の自分と比べて倍以上の年齢の方だったのである程度はまともな人なのかな~と思いながら寮の対応を進めていました。
対応した感じも決して悪いわけではなく普通にコミュニケーションがとれたと記憶しています。

寮の対応として設備の確認と寮規則の契約書を交わし、制服や入社日当日の説明などを行った後、それでは次の現場に行きますかと寮を出ようとした瞬間…。

『お願いします!お金をかしてください!』


とても大きな声が背中から聞こえてきました…。

振り返ってみるとさっきまで普通に話をしていたおじさんが平身低頭で頭を下げていました。
20代前半だった私は正直にいうと面食らってしまって絶句。
普通に生きていたら年齢が倍以上の男性から土下座されることなんてないですからね…。

お話を聞いてみると『お金が無くて食事を数日取っていない』『体がふらふらするので何か食べないと仕事に行けない可能性がある』『このままだと死んでしまいます』との事でした。

当時は擦れてなかったのでこんなことあるのかと絶句したことを覚えています。自分の父親ぐらいの年齢の人間が土下座しているシーンはハッキリ言ってドン引きですし、プライド的なものは無いのかな...?と疑問にも思いました。

優しい人だとお金を貸したりするのでしょうが複数の派遣社員を管理する現場でそれをしてしまうと噂が噂を読んで『あの管理社員ゆるい』だったり『自分も同じことができる』と舐められると円滑な管理業務が出来ないと感じ、自分で判断するのではなく先輩にアドバイスをもらおうと速攻で電話。

その間、おじさんは頭下げっぱなし。

先輩としては『そんな奴は死んでもらっとけ、そいつをそのまま入社させても手間かかるだけだから何もしなくて良し』とハッキリ助言を頂きました。

ただ、あまりも残酷に思うのであれば物品支給なら良いよ、派遣社員に聞いてみたら本気度わかるよと、つまり金を渡す事は出来ないが物品支給なら可能と伝えてみとの事でした。

土下座おじさんに『物品支給ならOKです』と伝えた所、『お金が必要なんです』『野菜も食べないと健康に悪いし』『5,000円でいいんで』『物品支給はタバコも買ってもらえたりしますか?』

なるほどね、ガチでヤバい訳では無いんだなとその返答で分かったのを覚えています。

つまり、金が全くない訳ではない(といっても数千円ぐらいしかない)けど現金がもう少しあれば毎食インスタント麺を食べるような厳しい生活はしなくていいし、酒タバコもギリ買える生活ができるということですね。

働いていない状態で現金を渡せないし個人的な金銭のやり取りもNG(個人的にも嫌いなので対応が難しい)と伝えると態度を一変させて不機嫌そうに『わかりました』と言われてやり取り終了。

上記の件を先輩に伝えると『そうでしょ、本気の奴はマジで追い詰めらえているから物品支給でもありがたがるよ』との事でした。

ちなみに先輩の助言の中であった『そんな奴は手間かかる』という部分は当たってしまい『週1で必ず休む』『無断欠勤』『作業スキルが低すぎて派遣先激怒』など多々トラブル発生するも『勤務態度・勤怠不良だが人がいないので派遣先の依頼で更新が続く(派遣会社側から更新やめましょうと何度も伝えるも派遣先依頼で更新が続くのだが上記の件でこちらが怒られる)』『勝手にいなくならない(飛んでくれない)』ので長期的にこちらが苦しむことになります…。

一番キツイな~と思ったところで言うと弊社派遣社員の20代女性チームと土下座おじさんのがよく一緒にいるので女性チームの女の子に『仲いいの~?』と聞くと『良い訳ないでしょ、めっちゃ付いてくるし話しかけてきて怖いんだけど、一応おんなじ派遣会社のスタッフだから話すけど...。』と完全に藪蛇してしまったことです。

『〇〇ちゃんなんとかしてよ~』と言われるもさすがに直接伝えるのはキツイな~と思いましたね。おじさんに若い子が怖がっているから(キモがられているから)近づくの辞めてくれと伝えるのはグロ過ぎますからね…。

一応、金の無心や借金のお願いもされるというこちらとしてはラッキー情報も得たのでその角度から攻めて女の子チームから遠ざけましたがね、おじさん孤立したけど…。

勤怠不調で金の無心をしてくる人がみんなの信頼を得て働くのはむずかしいだろとは思いますけどね…結構、注意したんですが…。

ちなみにそのおじさんは減産期に入ったタイミングで契約満了で退職して頂きました。
せめて勤怠良好な方であれば他の現場を紹介できるのですが明らかにまともに出勤してくれないだろうし若い女に近づいて気持ち悪がられるだけなんでね…。

と、こんな感じのエピソードが多数ございます。
土下座してくるおじさんはほとんどいないですがそれ以外のエピソードは結構体験しています。

正直にいうとこのレベルの事は多数あるということです。

過去の日報(かなり細かく書いてる、完全に無意味だろ)を読み返してみて面白いエピソードやどぎついエピソードがあったらまとめてみたいと思います。

ほぼ、犯罪みたいなお話もあるのでヤバい話は有料にして金で蓋します。
引き続き書いていくのでよかったらお目汚しお願い致します。



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